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#長崎

上五島へ~男はつらいよ 寅次郎恋愛塾のロケ地

上五島行きで、ぜひとも訪れたかったのが、昭和60年、夏に公開された映画「男はつらいよ 寅次郎恋愛塾」のロケ地になった場所です。映画が撮影されてから、もうかれこれ25年ぐらいが経っていますが、渥美 清さんが立ち、眺めたその場所にどうしても行きたいと思っていました。 ポスターにもなっている教会は、丸尾教会です。周りは随分と変わったようですが、教会の白さと海の青さだけは変わっていないようです。この丸尾地区のおこりは、外海地方から迫害を逃れて移り住んできたキリシタンの子孫たちだそう

もしもゴッホが日本に来ていたら? ~ 長崎との接点

ゴッホ福岡展、それはそれは天気の悪く、肌寒い、平日に出掛けてきました・・・・が、やはり半分はヒトの頭しか見えませんでした。 福岡展は、太宰府横にある、九州国立博物館にて開かれました。 ニューヨークのMoMAでも、パリのオルセーでも、ゴッホの絵が掛けてある場所を見つけることは容易です。必ず「人だかり」がしている場所がそうだからです・・・ ↓画像は、自画像ですが、左右を反転させてあります。ゴッホの自画像は、鏡を見ながら描いてあるので、実際のゴッホの顔と左右反転されているからです

2023 長崎の対州馬ひん太 卓上カレンダー

【 カレンダーのつくりについて 】 *カレンダー本体は、A4のスケッチブックを半分に裁断したものに、FUJIFILM社の高品質プリント写真と日付部のシールを貼り付けたものに、厚紙で補強した完全ハンドクラフトのカレンダーです。 【 サイズ・枚数 】 表紙、裏表紙、および7枚(両面を使った各月12面) A5サイズ 【 デザインについて 】 各ページ、上半分に、対州馬ひん太のプリント紙プリント写真を貼り付けています。 (印刷ではありません) 下半分は、オリジナル・イラストと

まだ「初々しい」時代の下絵たち

私の生業としての画業のスタートは、まだこんな初々しい下絵達からであった。

軍艦島ツアー前後に、ぜひ一読を薦める 「1972青春 軍艦島」(大橋 弘 著)

フォト&エッセイであるが、写真集と言ってもよい本。 軍艦島が閉山となる1974年(昭和49年)の約1年前、カメラマンを志す一人の若者であった大橋氏が、50㏄のスーパーカブで東京から長崎にやってきて、たまたま賃金のよかった軍艦島(三菱鉱業所端島鉱)に半年間に移り住んでいた時に写した写真がメインである。 ただの旅行者やジャーナリストではなく、炭鉱労働者として生活した視点から撮影した大橋氏の若い感性が光る写真が多く、他の写真集とはまったく視点が異なる。 私は、写真に関してはまっ

「君の瞳に恋してる Can't Take My Eyes Off You」

娘が所属した公立工業高校の吹奏楽部は2022年1月、なんとか無事に定期演奏会を開催し、終了しました。 多くの市民や中高生も鑑賞してくれ、すばらしい演奏会だったのですが、とっても参加したがっていた娘の祖父母、つまり私の両親は高齢による衰えで参加を断念せざるを得ませんでした。 3年間、演奏会やコンクールを鑑賞してきましたが、最後の定演の中で、とっても心に残ったのが表題の「君の瞳に恋してる Can't Take My Eyes Off You」。 1967年に英国のフランキー・ヴ

長崎26聖人記念像を創った舟越 保武の最後の傑作となってしまった「聖ヴェロニカ」

私が実際に出会った「彫刻」の中で、群を抜いて、すばらしいと思うのが、「長崎26聖人記念像」を制作された舟越 保武(ふなこし やすたけ)さんの「聖ヴェロニカ」。 粘土を盛りつけていく塑像とは、あきらかに違う彫刻の研ぎ澄まされた感覚が作品から放たれていて、その洗練された美しさは、息を呑むものがありました。(2008年、長崎県立美術館にて) また彫られた石は、「諫早石(いさはやいし)」という長崎産のもの・・ということも、深く感じ入るものがあります。 舟越さん74歳の作です。

僕の子ども絵日記 ~ ながさきの四季

2011年3月11日、何の因果か、東日本大震災の起こった日に、長崎新聞社より発刊されたもので、約3年間月1回、同新聞の生活・文化欄に掲載されたものです。 これに連載時にはなかった「軍艦島タイムスリップ編」4編を収録しています。 内容は、長崎県全郡・市・町を舞台に、フィクションの設定の子どもと大人たちのやりとりと、そのテーマに関する自身の思い出を綴ったエッセー。イラスト。舞台となった写真とイラスト・マップが1セットになっています。(自伝ではありません) 下のようなイラスト

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反骨だが優しい目を持った京都の画家・伊藤仁三郎さん

2010年の10月頃、海援隊の前身「亀山社中」のそばにあるお土産物やさんで目に止まったある絵はがきセット。 長崎を描いたもので、絵が気に入ったので購入し、その時に店の方に作者は誰か、とたずねたのですが、混雑の中でもあったので、「もう亡くなった人」だとしか、聞き取れませんでした。 カードのどこにも文字がプリントされておらず、何の情報もなかったので、勝手に「名も無き、地元の作家さん」だと、決め込んでおりました・・。 と言うのも、この夜の長崎港の空気感は、地元に住んでいる者で

聖ヴェロニカ

私が出会った「彫刻」の中で、最も印象深いのが、「長崎26聖人記念像」を制作された舟越 保武(ふなこし やすたけ)さんの「聖ヴェロニカ」像。 粘土を盛りつけていく塑像とは、あきらかに違う彫刻の研ぎ澄まされた感覚が作品から放たれていて、その洗練された美しさは、息を呑むものがありました。 また彫られた石は、「諫早石」という長崎産のもの・・ということも、何か感じるものがあります。舟越さん74歳の作です。 「聖ベロニカ」『 ゴルゴダの丘で処刑されるキリストが、重い木の十字架を背