マガジンのカバー画像

Art, Movie, Music, Book

154
運営しているクリエイター

2024年2月の記事一覧

カポーティの「クリスマスの思い出」で英語を学ぶ ②

relatives 親族 and though そして~だけれども power over  支配する purposeful  目的のある yes indeed 「はい、そうですね」と意の、丁寧な相槌 stuffing   詰め込む inaugurate  就任する exhilarate  うきうきさせる。愉快にさせる。 Fetch    持ってくるの意のスラング。 straw cartwheel つばの広い円形の帽子。カート・ホイール・ハット。 belon

「敵は内なる中にある」 ディズニー映画「ラーヤと龍の王国」は私のお薦め

標題のように、堅苦しく考えなくても、エンターテインメントとして家族で楽しめるお勧めの映画である。 まずこの作品には、ディズニーつきものの、いわゆる「ヴィラン」という人物はいない。 主人公ラーヤが少女期から成長していく過程を追ったストーリーだが、敵対する存在を憎む一方で、己の中にある偏見や弱さとも向き合うという点も重要な物語のファクターとなっている。 そして、何よりサブ・キャラクターが愛らしく、憎めないのである。 また、ラーヤはアジアの女性をモチーフとして設定されているのだが

少女の日記としてではなく、一人の人格ある人間のものとして「アンネの日記 増補改訂版(文春文庫)」を読む ⑬ 「突き放す」が「子ども扱いをやめる」ではないこと

「ピム」とは、アンネが日記上で使った父オットーの愛称である。 母親に比べれば、随分と価値観が近いと感じていた父であったが、「子ども扱いをやめようとしている」にも関わらず、その切り口が「勉強をおしえてやらない!」などと依然、子ども扱いの範疇から出ていないことをアンネは嘆いていることがうかがえる。 そして、戦後オットーがアンネに代数を教える機会など、二度とやって来なかった。

太陽のように温かな母親の人柄が、チャップリンの才能を開花させた ~ 「チャップリン自伝ー若き日々」を読む ⑤

この書の中で、もっとも好きな一節である。 実に美しい母子の姿が浮かんでくる。 この日の出来事は、チャップリンも兄シドニィも母ハンナも、生涯忘れなかったはずだ。 貧しいことが、けっして哀しいだけではないこと、子どもにとって親の存在がどういう意味を持つのかということを、この一節は教えてくれる。