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長閑

初夏の風が、開け放した窓から入ってくる。風鈴の音と線香の匂いとも相まって心地がいい。体も心もゆっくりと弛緩していく。仕事も何もかも忘れて忙中閑あり、そんな昼過ぎ。


だらっと微睡みながら好きな青春映画を見た。


夕刻、河原が見たくなり近くの川まで散歩をする。途中、良さげな酒屋、喫茶、立派なお屋敷を見つけた。



河原土手に登るための少しの坂が好きだ、緑の法面に、茶色い道や、コンクリートの優しい階段があり、登ると一気に展望が開ける。盆地なので周りの山々が見渡せる。一つも同じ輪郭はなく、しっかりと構えている。


野球少年たちをくぐり抜け、川のそばまでくる。恒例の水切りをやるが、石が少なくあまりいい記録にはならなかった。


西日が眩しく、少し汗ばんだ。


特に用事もなく河原で過ごす休日の夕方は何者にも変え難い時間である。

生活の端々にある、こんな時間がとても好き。


ついでに、ちょうど、こんな休みに聞く曲をひとつ。



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