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映画に詳しいひと。

先週、久しぶりに参加した飲み会で「堀さんは一番映画観てるよね」と言っていただいた。

実際のところ、ここ1ヶ月ほどは映画を観に行けていないので「いや、そんなことないですよ」と言ってしまったが、いま思うと「そんなこと言わなければ良かった」と後悔している。

謙遜は日本人の美徳かもしれないが、編集者にとって美徳とは限らない。むしろ、たとえハッタリだとしても「そうなんですよ、何でも映画のことは僕に聞いてください」と言えば良かった。ハッタリだけで終わっては嘘つきにしかならないけれど、ハッタリから始まる真実もあるはずだ。ハッタリかました後に、めちゃくちゃ挽回すれば良い。良い意味で、僕はそうやって仕事をつくってきたはずだ。

映画テキストサイト「osanai」を続けてきて、ありがたいことに「映画に詳しいひと」と(良い意味で)勘違いいただいていることが多くなっている。

取材と同じだ。

ハッタリをかましたとしても、準備に準備を重ねて、インタビュイーのことを短期間で誰よりも詳しくなってしまう。それが編集者やライターの務めである。

そうやって、少しずつ、本当に詳しくなっていけば良い。もっともっと、本当に映画のことに詳しくなれるはずだ。

ハッタリこそが美徳。美しくないかもしれないけれど、それが流儀であっても良い。

後悔からの決意。真面目にシネフィルとして生きよう、まじで。

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