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「便利である」ことにお金を払えるか

「WASH&FOLD」という宅配洗濯代行サービスが気になっている。

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宅配洗濯代行&コインランドリー「WASH&FOLD」は、普段の洗濯に特化した家事代行サービスだ。洗濯物を水洗い〜乾燥〜畳むという、洗濯に関する一連の流れをアウトソースできるサービスだ。

とても、シンプル。

店舗持ち込みをするとやや安価になるが、店舗は東京都内の数ヶ所に限られている。そのため、多くのユーザーは「宅配」を選択していると思われる。

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洗濯は、複雑な業務プロセスで成り立っている。

洗濯物を洗濯機に入れる
→洗濯機のスタートボタンを押す
→洗濯槽から洗濯物を取り出す
→表裏やシワに配慮しながら洗濯物をハンガーにかける
→干す
→乾燥状況に配慮しながら取り込む
→シワにならないよう適切に畳む
→クローゼットに収納する

ざっと挙げるだけでも多いのだが、配慮するポイントはもっと多い。気候や季節はもちろん、隣家の生活様式(ベランダでタバコを吸う人がいるなど)も影響する。

家事のプロフェッショナルならともかく、これらを正確にハンドリングするのは至難の技だ。かと言って目を見張るような専門性が必要ではないため、上手くいかないと自尊心がそれなりに傷ついてしまう。

一連のプロセスを完遂するにはそれなりの時間も要するし、何よりこれを毎日(家族の数によっては複数回)やらないといけないという大変さがある。

現在は乾燥機付き洗濯機という便利なハードが存在しているが、価格帯はそれなりに高く、初期費用として投資するかはかなり迷うところだろう。(購入者で「買って損した」という意見はほとんど聞かないが、我が家ではまだ導入に踏み切れていない)

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上記noteを書いた前田さんも「洗濯が大変だ」と感じていた1人だ。

乾燥機付き洗濯機の購入も検討したが「畳む」ことのメリットも踏まえて「WASH&FOLD」の活用を決め、気が付けば5年間愛用し続けているそうだ(note執筆時点で)。

日本ではAmazon Prime、NetflixやSpotifyなど、娯楽を中心としたtoCサブスクリプションが台頭しつつある。

その一方で、前田さんのように日々の生活を「楽にする」「便利にする」ような家事代行や洗濯代行にお金を払う人はマジョリティになっていない。

比較検討し「いざ」というときのオプションとしてすら持たれないのは「家事はアウトソースすべきでない」という考えが根強く残っているからかもしれない。

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言わずもがな、日々使えるお金は有限だ。

同時に、日々の生活が豊かになるに越したことはない。

お金と同様、限りある「時間」を有効に使う意思を持てるかどうかは、その人にかかっている。

従来の価値観に固執することなく、日々を柔軟に生きていく賢さを、身に纏っていたいと思うのだ。

記事をお読みいただき、ありがとうございます。 サポートいただくのも嬉しいですが、noteを感想付きでシェアいただけるのも感激してしまいます。