密度を求めた僕たちは今なにを集めなにを還元できるのか。
Tsukuba Place Labからほりしたです(自己紹介はこちらから)
2020年12月1日はLabの4周年です。年間350本以上のイベントを開催し続けてきているLabにとっての周年イベントはまさに”お祭り”。そして僕らスタッフにとっては、果たしてこの1年が真にみんなから愛されていたのか確認する、通知表的なものをいただく、そんな感覚にも似た1日になります。
特に去年、2019年12月1日の3周年に向けてはクラウドファンディング『誰もが挑戦できる文化を醸成したい!Lab4期目の新たな挑戦』も実施し例年になく”お祭り騒ぎ”な1日を、支援者243名と来場者約150名とともに過ごしました。
また、個人的には、別の会社ではありますが、えもとさんと一緒にup Tsukubaというコワーキングも運営しています。
加えて。できれば12/1の周年イベントの際に大々的に発表しようかな…と思っていたんですが。さらにもう1つ、つくば市内に、これまでよりもさらに大規模なコワーキングをつくろうとしています。
話が逸れました。
「密度を求めた僕たちは今なにを集めなにを為すのか」
密度こそが化学反応を起こす術であることをぼくら、コミュニティ屋さんは、少なくともLabは信じてきました。
人と人とが出会い、感化され、心が動く可能性を少しでも上げるために、まだここにない価値を生み出すものは新たな出会いを可能とする密度だと信じてきました。
だからこそ。Labは開業から一貫して、原則会員を取らず、人と人とが偶然出会う仕掛けだけに注力してきました。年間350本イベントを企画開催し続けることはもちろん、毎日7:00から営業をスタートさせてきましたし、基本的に必ずコミュニティマネージャーとしてのスタッフが(それも厳選に厳選を重ねてどんなに志願されようともなかなか誘わず、反対にぼくが惚れ込んだ人を半年も1年もかけて口説き落とすスタイルだけでこれまでに12名が関わってくれました)常駐し、金銭的な理由で機会に格差があることを厭うて学生であれば300円で(大人でも500円で)1日使い放題に、会話の糸口としてのコーヒーやボードゲームや卓球台まで全てを包括して提供し続けてきました。
すべてはLabに来てくれたすべての人の、あらゆる挑戦を応援するために。
現場には力がある。僕らにも、来てくれる人にも想像もつかないような可能性があると思ってあらゆるアクションを止めることなく、4年間続けてきました。
2020年4月、初めてLabの営業時間を変更しました。
そんな中でもLabはいつも通り、可能な限りオープンに、不特定多数がデメリットとなる環境下において最大限の多様性をとるための施策に奔走しました。そんな中で、いつも通りできないことばかりだったけれども…カタチになったものもあって。
改めて”モノ”が持つ力を知ったのはこの2つをwithコロナの中で手にしてからです。想いを込めるのは場や空気感、イベント企画だけではなくて、丁寧に紡ぎ出した”モノ”にも同様であることを4年目にして初めて知りました。
そしてなにも、モノづくりにだけ集中していたわけではなく、LabがLabらしくあるために。できる限りのイベントをオンライン移行させたのも4月からです。
コロナ関係なしに2月頃からYouTubeをはじめとして、いろんなことをオンラインに乗せて発信し始めていたことも功を奏したのかもしれません。
最近は完全に業者です。あらゆる配信イベントをサポートしています。企画運営登壇していたことに加えて、4月には機材を揃え始められたことと、何よりもやっぱり実施回数の多さで一気にスキルを整えた感じです。まさにLabらしい、全力で走りながら早く転んで、でも転んでると気づかれる前に立ち上がり走り出す…というスタイルで泥だらけになりながらwithコロナのオンラインイベントに舵を切りました。
とにかく止めないこと。走りながら考えること。それがLabのスタイルだからなんにでも貪欲に挑戦し続ける姿勢を崩さないように。それだけが、挑戦者を真に応援できる、事業者支援事業者としての場の在り方だと思って行動していました。
振り返ってみて。それらすべての行動原理は、やはり、密を如何にして創りだすかへの挑戦だったと思います。不特定多数こそをターゲットに据え続けたLabが特定少数に切り替えることなく、withコロナにおいても価値を発揮するための方策をずっと探し続けてきた半年でした。
そろそろ、本題に入りましょう。
密こそ価値であり密の象徴である4周年イベント
結論から言います。ごめんなさい、まだ、決めあぐねています。
この1年間、僕らの活動は如何に、どれだけの人に、深く、関わることができたのか…個人的には創設以来、過去最高に”自信がない”状態です。今まで以上にたくさんのスタッフが関わってくれました。実は売上や利益もさほど下がることなく、むしろ微増でした。来場者数はもちろん減ったけれども多くのイベントをオンラインとのハイブリッドにした結果Labという”場”を利用してくれた人はたぶん過去最高に多い1年でした。
去年はクラウドファンディングを実施していたから…機会もあって #もしLabがなかったら なんて感じでみんなが想い想いにLabを語ってくれて。それはもう本当にうれしかった。つまらぬぼくの自尊心を満たしてくれたから、ではなく、もっと、Labは公的なものでありたいという設立当初からのプリミティブで唯一のぼくの願いをみんながカタチにしてくれたから。今ではスタッフをしてくれているゆーみるしーが利用者として想いを寄せてくれたり、半年後にはLab冊子を一緒になってつくってくれることになるなおちゃんも書いてくれていたり、大学の先輩であり今はつくば市役所で働く”公務員”から「Labは補助金が一切入っていないことが素晴らしい」と言っていただいたり、そしてまちづくりを生業とし今ではスタートアップ支援を共にする同志からの最大の激励をも受けた。
今度こそ、本題の2020年12月1日、4周年イベントについての今の想いを。
オンラインイベントを開催しまくることもできたはず。最新の注意を払いながら人数を絞った上でオフライン開催することももしかするとできたかもしれない。でもそのどれをとっても「異なる価値観が出会う、アイデアを共有できる場。"人と人とを繋ぎ、やりたいことを実現していくための場"」というLabが提供したいvalueを最大限に発揮しお届けすることができない。そう思った時に、中途半端な手法はとりたくない。自分はさておき、うちのスタッフは本当に優秀で、利用者もみんな理解があり上昇志向が強い。たぶん、やろうと思えばどんな手法だって協力しながら実現できるとは思う。だけれども、唯一大切にしたいことを蔑ろにしてまで取れる最適化された手法による周年イベントに固執することをしたくなかった。
「場に価値はない。場に集う人だけが価値だ」
言い続けて5年目になります。これだけは変わることがないぼくの中での信念であり、道標です。
集いを粗末に演出することだけは絶対にしたくない。
だから、今年の、4周年イベントの実施可否や手法について悩みあぐね、決めあぐね今日、1週間前まで来てしまいました。
まとめてみたら決まるかなと思い筆をとったこの文章にも気づけば6時間くらい向き合い続け、1つ方向が決まったような気がしました。
やっぱりLabを公共物にしたい。
”ぼくらみんなの場”でありたい。
そのためにみんなから文書でも、写真でも、絵でも…なんでもいいから集められないかな。#もしLabがなかったら ではないけれども。今だからこそもっとポジティブな”何か”を集められないか。1週間前にしてはこれ以上ない漠とした状態ですが、率直な今の、想いです。
様々な関わり合いの中で、ぼくこそがたくさんの方にご支援いただき、助けられているということに、3周年を迎える今、改めて気づかされました。たくさんのご恩を僕が、Labが、いただいてきました。だからこそ、Labを使って恩送りし続けていきたい。Labという場を使って、先輩から後輩へ。恩送り=Pay it forwardの文化をつくりたい。それこそが、たくさんのご恩をいただいてきたぼくの使命であり、Labがつくるべき未来だと感じています。Labという場を通じて、より多くの人が挑戦できる社会を実現したいと本気で思っています。そして挑戦を本気で応援し合える文化を醸成したい。
(誰もが挑戦できる文化を醸成したい!Lab4期目の新たな挑戦)
本当はもっとカッコよくドドドーンっとイベントやりたかったけどね。ダサいけど、ダサくても前に進むことだけ続ける。「異なる価値観が出会う、アイデアを共有できる場。"人と人とを繋ぎ、やりたいことを実現していくための場"」の実現だけを見据えて泥臭くともなんでもやり続けていきたい。