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好きなサッカー映画3本ご紹介

サッカーを好きになって20年。試合を見るのもとても好きだけど、サッカーの周辺にあるものもとても好きだ。雑誌、本、音楽、そしてサッカー映画も好きだ。今回は好きな映画を3本ほど紹介したい。

レフェリー 知られざるサッカーの舞台裏

1本目に紹介するのは「レフェリー 知られざるサッカーの舞台裏」。UEFAが作成に関わった審判の映画。EURO2008の実際の試合の映像、審判同士のインカムの音声を使って生々しく審判の仕事が描かれている。

自分はサッカー経験もないただのサッカーファンだったので、この映画で多くのことを知った。審判は選手と試合中に頻繁に会話しているのだということ、インカムでは審判同士様々なコミュニケーションをしているのだということ、審判の判定は実に難しいのだということ。まだジャッジリプレイもない時代だからとても衝撃的だった。

EUROという大きな大会で、誤審をしてしまった線審とそのチーム(イングランドのハワード・ウェブのチームだ)が洗いざらい描かれているのも興味深い。生々しすぎてこんなの映していいのかと思ったぐらい。審判の仕事の大変さが端的に伝わってくる。大きな大会で笛を吹く審判の家族であるというのはどういうことかということまで描かれる。

審判への理解・リスクペクトを深めるという意味もあるけど、純粋に面白い映像でもある。どこかのサブスクリプション系の動画サービスで見られればいいんだけど、今はないみたい。サッカーファンにはぜひ見て欲しい映画。


ネクスト・ゴール!世界最弱のサッカー代表チーム0対31からの挑戦

ネクスト・ゴールは米領サモアという国の代表チームを描いた映画だ。タイトルにある通り、過去にオーストラリアに0対31で負けた実績を持つ、世界最弱のチームのドキュメンタリー。

2014年のワールドカップ予選を前に、オランダ人のトーマス監督を迎えてからの1ヶ月を濃密に描いている。31失点した過去をトラウマに持つキーパー、サモア独特の「第3の性」をもつディフェンダー、娘を亡くし心の傷を持ったまま米領サモアを訪れた監督。描かれる人々がとても魅力的で、すぐに引き込まれる。

米領サモアという土地がまた良い。映画を通して差し込まれる風景がとても美しく、いつの間にかこの土地のファンになってしまう。選手たちも、町の人々も明るく陽気で、何かあれば歌を歌い、踊る。この土地の生命力みたいなものが伝わってくる。最終的にはこの土地の、国のファンになってしまう。

映画のハイライトはワールドカップ予選。ここで結果を詳細に書くことはしないけど、見てるこちとら、すでに米領サモアのチームのファンになってしまっているので、応援に熱が入るのは間違いないのである。

とても爽やかな気持ちで見終えることができる素敵なサッカー映画です。これは別にサッカー見ない人にもおすすめ。ロードムービーに近いかな。ちょっと前までアマプラにあったんだけど、なくなってる…残念。


マラドーナ・イン・メキシコ

これはNetflixのオリジナルタイトルなので正確には映画ではないかな。マラドーナがメキシコで監督業を始めた時のドキュメンタリー。

マラドーナが監督になるのはメキシコのシナロアという町にあるサッカーチーム、ドラドス。シナロアは麻薬カルテルのドンを産んだ土地で有名らしく、そこにマラドーナが来るという漫画みたいな展開。

自分自身は大人になってからサッカーを見始めたので、正直、マラドーナが現役時の記憶はない。神の手の人ね、ナポリで活躍したよね、ぐらいの知識である。

しかしまあ、このタイトルをみ始めたらあっという間にマラドーナの魅力にやられてしまった。言動の全てがチャーミングである。勝利への執着も、変な踊りも、弱音を吐くところも全て。そして約束をすっぽかす。まあ周りは大変だ。感情的であるけどその分魅力的。人たらしという言葉がぴったりあてはまる。ラテンを煮詰めたような人と言っても良い。

描かれるメキシコサッカー、サポーターやピッチ内外の映像もとてもよい。2008年にメキシコに訪れた際、いくつかのサッカースタジアムを回ったけれど、メキシコのファンの熱量は相当なもの。メキシコリーグ特有の、「最後なぜかトーナメントになるレギュレーション」も味方して、とても面白い動画になっている。7話あるけどあっという間に見てしまった。音楽や映像の店舗もすごく良いです。Netflixに入っているサッカーファンにはぜひ見て欲しい。

というわけでいきなりサッカー映画を紹介する回でした。いやしかし、そろそろサッカー見たいけど、しばらくは無理そうですなあ。コロナのない世界に早く戻ってほしい。

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