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模擬授業72「地球の周の長さ(3)」

模擬授業

2006年10月14日(土)。JHH横浜例会での模擬授業。


1.単元構成
地球の大きさ
月の大きさ
地球と月との距離
地球と太陽の距離
太陽の大きさ
2.指導案
発問1 何の写真ですか。
「太陽です」(「星です」という答もあった)
「次は」「月です」
「次」「地球です」
発問2 紀元前のギリシャ人は、地球の1周の長さを次のように推定しました。次のうち、どれだと思いますか。
「1.7万㎞だという人?」「周りを見るんですよ」
「 4万8千㎞」「 4万km」
挙手で確認。
説明1 実際に計算して確かめます。あるとき、井戸の底に太陽が写っていました。
発問3 このとき、太陽の光の向きはどれですか。
図A、B、Cで、挙手で確認。(Cに挙手する人もいた)
発問4 同じ時刻、井戸から785㎞離れた地点。地面に垂直に棒を立てました。先ほどと同じように、太陽の光が当たります。地面には何が写りますか。
指名。「影です」
発問5 棒と棒を含む直角三角形より、棒と日光の角度は7.2°であることがわかりました。角χは何度ですか。
「7.2°です」
発問6 χが7.2°である理由をノートに書きなさい。キーワードでいいです。
「お隣さんと相談します」
「太陽の光は平行で、錯角は等しいからです」
発問6 円の1周は何度ですか。
「360°です」
指示1 7.2°を何倍すると360°になりますか。□を求める式を書きなさい。
画面 7.2×□=360°
「360÷7.2です」(すぐに立式できない)
「計算します。できた人はパッと手を上げておろします」「一番、二番・・・」「できた人は言います、さんはい」「50です」
発問7 地球の1周の長さを求めなさい。
「できた人は見せにきます」
板書「785×50=39250㎞です」
発問8 地球の1周はおよそ何万㎞ですか。
「4万kmです」(「39250kmです」と答えた人が多かった)
説明2 エラトステネスは、このあと、地球の直径、月の大きさ、太陽の大きさを求めました。次回の授業で、みんなで求めて行きましょう。
地球、月、太陽の写真を提示。
「以上で授業を終わります」


<参考文献>
『ビックバン宇宙論(上)(下)』、サイモンシン著、新潮社
『世界でもっとも美しい10の科学実験』、ロバート・P・クリース著、日経BP社

検討


1.対応がもったいない。
2.答がBなのにCが出たとき、「Bだね」とかわす、流す。
3.5分という限られた時間の中で組み立てる。
4.このような3択がいい。
5.井戸を掘っていく様子をサイトで作る。
6.面白いテーマでした。知的でした。
7.何点か、わかりづらいところがありましたが、紙がきちんと見えればわかったと思います。
8.使わない紙がたくさん入っていたのが気になった。
9.理科、世界史など、いろいろな教科を融合させてエピソードを交えながら、展開されていてすばらしかったです。
10.後半の計算が難しくなるところや「錯角」という言葉の扱いが難しかったので工夫されるとよいと思いました。
11.楽しく受けることができました。後ろにいたこともあり、図がよく見えませんでしたが、わかりやすかったと思います。
12.理科と数学の両方が関係しているような深い授業でした。自分でもこういう授業をやってみたいです。
13.知的な授業だと思う。
14.サイトの作り次第だと思う。
15.アリストテレスがどうやって7万kmと計算したのか興味をもった。
16.地球から入るのも良いと思った。
17.井戸の部分が少々わかりづらいです。
18.そのあとの785kmの発問も少し難しいです。

分析


1.局面の対応ができるように、生徒の反応をできる限り予想しておく。
2.井戸とわかるような工夫をする。写真を探しているが、良い写真がない。
3.7.2°である理由の「平行で、錯角は等しいから」は難しい。普段の授業ならこれでよい。5分の授業であれば、次のうち7.2°はどこですか。ア、イ、ウの方が、すっといく。
4.アリストテレス、アルキメデスの計算方法も調べてみる。
5.言葉を削る必要がある。
6.導入をさらに工夫する。「太陽です。次は何ですか」「月です」など。

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