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0041 未来はデジタルツインだったんだ

WIREDの最新号を読んでいて、最近もやもやと考えていたことは「デジタルツイン」というコンセプトのことなんだと理解できました。

ケヴィン・ケリーが構想するミラーワールドは、まさにポストモビリティを鏡の反対側から眺めた世界だ(そういえば昨夏に彼が、「いま、大きなテーマでひとつ書いてる」と言っていたっけ)。未来のポストモビリティ社会とは一方で、クルマやロボットに搭載されたカメラやセンサーによって現実がリアルタイムでスキャンされ、デジタル記述され、アルゴリズムに回収されるプロセスでもあるのだ。
つまりミラーワールドとは、現実の都市や社会やわたしたち自身といった物理世界の情報がすべてデジタル化された、〈デジタルツイン〉で構成される鏡像世界のことだ。デジタルツインについてはドイツの「インダストリー4.0」といったスマート製造業の文脈でご存じかもしれないが、ここで双子になるのは、〈世界〉そのものだ。

WIREDでは、「デジタルツイン」で構成される世界を「ミラーワールド」として、もうひとつのバーチャルな世界ではなくて、それは「物理的なリアルワールドにぴたりと重なるもうひとつのレイヤー」と規定しています。

この「デジタルツイン」という言葉は、去年ガードナーが発表した「2019年の戦略的テクノロジ・トレンドのトップ10」の中で「企業や組織が調査するべき最先端の戦略的テクノロジー」の1つとして挙げていました。

デジタル・ツインとは、現実世界の実体やシステムをデジタルで表現したものを指します。ガートナーでは、2020年までに、コネクテッド・センサとエンドポイントの数が200億を超え、数十億のモノに対するデジタル・ツインが存在するようになると予測しています。企業や組織は、まず単純な形でデジタル・ツインを導入し、その後、適切なデータを収集および可視化する能力を向上させたり、適切なアナリティクスとルールを適用したり、ビジネス目標に効果的に対応させたりするなど、時間とともに利用法を進化させていくでしょう。

IBMなどは、すでにこのデジタルツインというコンセプトを、実際のビジネスで活用し始めています。

「デジタル・ツイン」とは、「デジタル」を用いて作成された、現実世界の物理的なシステム等についての「双子」。換言すれば、車やエンジンのような物理的なオブジェクトについて、非常に正確に作成された仮想モデルのことです。
ただし、「デジタル・ツイン」は、単なる仮想モデルではありません。現実世界の物理的なオブジェクトに接続されているセンサーからのデータを仮想モデルに組み込むことで、物理オブジェクトの状態をリアルタイムに可視化できる「もう1つの現実」となるのです。

こちらのビデオを見ると、デジタルツインの具体的なイメージがつきやすいですね。

そしてWIREDでは、デジタルツインの特徴は、「見た目」だけではなく、「そのモノが持つコンテキストや意味も反映するところ」であり、物理空間を検索できるようになり、物理的なネットワークにモノもハイパーリンクするようになると想定しています。

そしてデジタルツインによるミラーワールドの世界は、ウェブやSNSに続く、第三のプラットフォームとなれる可能性を示しています。

まさに、インターネットがスクリーンから現実世界に移動したように、現実世界そのものがインターネット的に変わっていくイメージなのでしょう。

このHyper Realityの世界がついに来ましたね。

先日紹介した6D.aiなどは、その具体的なソリューションの先駆けだと思います。

「デジタルツイン」「ミラーワールド」これこそが、最近もやもやしていたAR/VR/MRの進化による、新しい世界観だったんだなあと、かなり腹落ちしました。

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