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ショッピングモール出店の可否判断

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今すぐ実戦で業績アップに繋げる!
飲食・デリバリー企業向け/業績アップメルマガ
vol.142 2023/0130
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日本フードサービス協会の12月調査が出ました。
12月は外食にとってどうだったのか?
コロナ禍前と比較すると下記となります。

全体:100.6%

これだけで見ると、「おっ、良かったのか!?」と
思えますが業種区分を細かく見ると
特徴はしっかりと出てきます。

■ファーストフード
全体:112.2%
洋風:124.0%
和風:109.0%
麺類:96.3%
持ち帰り米飯/回転寿司:104.6%
その他:96.1%

引き続き、ハンバーガーを筆頭とした
洋風ファーストフード業態が好調です。

・生活導線
・低価格の日常使い
・三毛作(店内・テイクアウト・デリバリー)

コロナ禍で3要素がハマった追い風が
引き続き好調なのが分かりますね。

特にシェアNO1のマクドナルドだと
単品ハンバーガーが110円から170円。

これでも安いのは間違いのですが、
値上げ率で見ると非常に大きなもの。

これでも既存店客数をしっかり維持する
商品企画と販促企画の強みを感じますね。

今はどこも値上げをしていますが、
既存店客数だけはシビアに見ましょう。

客数が落ちる。
それを客単価で補おうとする。

これは業績が著しく悪くなる兆候です。
値上げは絶対にすべきです。

しかし既存店客数は維持できているか。
出来ていないのであれば商品MDの変更で
短期的に乗り越えられないのか。

この辺りは見ておきたいところです。

■ファミリーレストラン
全体:93.7%
洋風:89.4%
和風:88.9%
中華:109.4%
焼肉:105.5%

すかいらーくグループの郊外店舗の
閉店が以前話題にもなりましたが、
売上としては厳しいままです。

ただ郊外型のファミレスは以前から
「可処分時間の奪い合い」の視点で
厳しさもありました。

今までは暇つぶしに夜間に来てくれた客層が
スマホゲームやSNSで十分時間を潰せるため、
敢えてファミレスに来なくなっていました。

反面、中華や焼肉はファミリー層の獲得及び
個人系宴会の獲得もあって伸ばせました。

■パブ/居酒屋
全体:58.6%
パブ・ビアホール:67.9%
居酒屋:54.7%

ここは本当に厳しいままですね。
もちろん客層や立地においての繁盛事例も
どんどん出ているのが居酒屋業態です。

市場規模が大きいため出来る事は多いです。
しかし全体としては影響を受けたままですね。

特に20時以降の予約が鈍いので
そもそも100%に戻るのは最も時間がかかります。

やはりビジネスモデルの刷新を
着実に行っているかどうかが大切です。

■その他
ディナーレストラン:85.7%
喫茶:86.9%
その他:90.0%

上記が全体としての着地です。

需要期の12月ですらこれですので、

閑散期の1月2月は本当に目的意識と仕掛けを
行わないと業績的に悪影響があります。

ここの取り組みはいつも書かせて頂いている通りですが、
決して待ちの体制にならず、
実行力第一で高速PDCAを回していきましょう!


【今日のコンテンツ一覧】
1.業績アップに繋げる事例・ノウハウ!
2.今知っておくべきニュース・トレンド
3.頂いた経営相談・質問に解説!
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1.業績アップに繋げる事例・ノウハウ!
<ショッピングモール出店の可否判断>

ショッピングモールからのオファー。
モールと相性の良い業態を作る事ができると、
結構オファーが入ってきます。

上手く入れれば路面店を展開するよりも
加速度的に事業展開できる領域ですが、
気をつけるべき点が多いのも事実です。

この辺りをまとめましたので、
もしオファーが入った時には
意思決定の参考になりましたら幸いです。

■相性の良い業態はあるのか?

・ランチ集客力がある
・飲みよりも食事用途
・市場規模が大きい領域=FC本部があるような業態

この辺りはオファーが入りやすいですね。
モール側もしっかりと儲ける必要があるため、
市場規模の小さい気を衒った業態にはあまり来ないです。

カレー、うどん、そば、定食、とんかつ、唐揚げ、
ラーメン、丼、、などなど。

この辺りは中小企業の業態であっても
地域特色を出しやすいので
勝ち筋を作ることも出来ます。

■ショッピングモールは成長するのか?

百貨店のようにコンテンツとしてマイナスならば、
集客を箱側に依存してしまう以上、
出店はリスクになってきます。

ではこの領域の市場規模はどうなのでしょうか?
SC白書によると、

2021年の国内ショッピングセンター(SC)総売上高
前年比3.8%増の25兆8392億円

上記の結果でした。
19年比では19.2%減という着地です。

ただこれはエリア別での違いも大きく、

大都市:25.3%減
その他:15.3%減

上記のように郊外の方が強い状態でした。

但し箱だけ作ってもECで事足りる時代ですので、
昔ながらのモールは集客が厳しいところも多く、
新しいところが体験コンテンツをどこまで作れているか。

買い物をしにくるというよりも、
そこで時間を潰すために来てくれるコンテンツを
どこまで準備しているのか。

この辺りは判断の一つになってきます。

■定借は何年?

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