ちょっとの休符

先週の日曜日にワールド・シアター・ラボ「若造(チャマーコ)」が無事終演いたしました。
ご来場いただいた皆様、気にかけてくだった皆様、ありがとうございました!!
初めてのリーディング公演で、「リーディング公演ってなんぞや……?」という問いを持ったまま稽古がスタートし、しかし問いは問いのままでそれを携えながら舞台に上がることが大事なんじゃないか、という考えに行き着いた公演でした。
と同時にキューバという普段あまり触れることのない国の、しかもかなり苛烈な内容の戯曲ということで、色々な試行錯誤はありつつ、最終的に”戯曲を読む”ということにスリルを感じられる経験が出来て面白かったです。スリルは怖いんだけど、楽しいんだよなぁ……なんて書くとバカみたいですが。特に初日の公演は、目の前に戯曲があるにも関わらず、そしてそれを何度も読んできたにも関わらず、やりとりにおけるドライブのかかり方がそれまでの稽古とは全く違った感触で、振り落とされないように必死でした。そういう状況で生き残る唯一の方法は、僕の知る限り、何かが切り替わったり弾け飛んだりするその瞬間まで、ドライブをかけ続けることだけなので。他の方法もきっとあるんでしょうし、そういうのを獲得しなきゃなとは思いつつ。

楽しげな集合写真。僕はなんか笑っちゃってます。

ありがたいことに2020年の3月から今までわりと出演舞台の稽古と本番が続いていて、大抵はある舞台が千穐楽を迎えたらすぐ次の作品の準備を始め、1ヶ月か2ヶ月以内には(プレ的なものも含めてではあれ)稽古が始まる……というスパンでここ3年ほどやってきました。
しかしここに来て、それが途絶えました。いや出演の予定はあるのですが、少し先のことになります。

やばい!! 不安!!!
とりあえずこの春をどう過ごせばいいの!?

なんて考えて、挙げ句の果てには

僕がやるべきことは本当に俳優なのか……?

という考えさえ頭をめぐり始める始末でしたが、最近は少し落ち着いて、「この期間を大事にしよう」と思えるようになりました。
思い返せば2019年、僕が出演した舞台はたった1本だけで、でもあの年に色んなWSに参加したこと、特にそういった中でマイズナーに出会ったことはとても大きく、この3年間はあの2019年の貯金で走っていた気さえします。今になってみると。
だから腹をくくろうと思います。また勉強の時期がやってきたんです。

そんなわけでこの春から初夏にかけては、お財布と相談しつつ、色々WSに参加したいなと考えています。
なんて書くと、WS行きまくる! WS魔神になる!みたいな感じになっちゃいますが、僕のお財布はとても貧弱なので、数としてはそこまで多くはならない気がしています。一つ一つを噛み締めて「お金を払った以上は元を取る。いや、それ以上のものを持ち帰る」の貧乏精神で頑張りたいと思います。

あと稽古会みたいなこともしてみたいですね〜。色んな俳優の演技に対する考え方みたいなことも知りたい。みんな家で一体どんな作業をしているんだろう。戯曲の解釈とか実際的な・段取り的なこととかは稽古場で話したり相談したりするけれど、各々の自宅作業の部分って基本言わないですからねぇ。僕もあんまり言いたくないし(なんか恥ずかしいし、秘密にしておくべきだとも思う)。でもそういうのをぶっちゃけてみる場みたいなのあってもいいのかもなぁ、なんて。そんなことを考えています。

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