今年好きだった映画たち

数えてみたら今年は71本しか映画を観なかったです。
ほとんどが映画館鑑賞とはいえこれは決して多い数字じゃないから、こんなことをわざわざnoteに書くのもどうなのかと思いつつ、でも年末に「今年観た映画で好きだったの何かな〜?」と振り返るのが毎年なんとなくの習慣になっているので、書きます。
あ、あと今年が終わるまでまだ1週間弱あるのだけど、ここから観る予定があるのは、31日に文芸坐でやる「ドライヴ」くらいです。
でも早稲田松竹の「ユリイカ」も観たいな。時間と体力があれば (3時間半休憩なしの映画は観に行くのになかなかに覚悟がいります……)。
というわけで新作映画を年末までに観る予定はもうありません。
今年全体を振り返って見ても、新作映画よりもリバイバル上映された旧作の方にガツンとやられることが多かった気がします。
特に、
4月に文芸坐で観た「生きる」。
5月に武蔵野館で観た「オールド・ボーイ」。
6月にテアトル新宿で観た「ユリイカ」。
7月に目黒シネマで観た「ゴッドファーザー」「ゴッドファーザーPARTⅡ」。
9月にシネマート新宿で観た「花様年華」。
11月にシネリーブル池袋で観た「明日に向かって撃て!」。
12月に文芸坐で観た「マッドマックス 怒りのデス・ロード」。
最高でした。
特に「ユリイカ」は初めて観たのですが、本当に本当に衝撃的な映画体験でした。凄まじかったなぁ。

でもせっかくなので、今年の新作映画で特に好きだったものも選んでみます。
ベスト5です(10本選ぶほどには観ていない)。

「ケイコ 目を澄ませて」
「秘密の森の、その向こう」
「リコリス・ピザ」
「FLEE フリー」
「トップガン マーヴェリック」

つい2日前に観たばかりの「ケイコ 目を澄ませて」が圧倒的1位です。
“美しい運動”を観ることが映画鑑賞における最大の喜びの一つだと僕は思っているのですが、この映画はそんな”運動”に溢れていました。もう上映開始2,3分で早くも泣きそうになってましたもん。
それに加えて、明確には描かれないけどもちゃんと出てくる人たちの心のゆらめきが伝わって、それによって映画が動いていく、というこの映画のあり方自体が美しいと思いましたし、それを可能にしている演技と演出の素晴らしさにも感動しました。
そして音。劇中音楽がほぼ流れないにも関わらず、むちゃくちゃ音楽的で、これはもう本当に凄かった。

しかし「ケイコ 目を澄ませて」を監督した三宅唱は2018年公開の「きみの鳥はうたえる」が、
「秘密の森の、その向こう」のセリーヌ・シアマは2020年公開の「燃ゆる女の肖像」がそれぞれ大好きな映画で、
「リコリス・ピザ」のポール・トーマス・アンダーソンにいたってはここ数年最も新作を楽しみにしている映画監督でして、なのでこれらの今年公開作品たちもウキウキの期待しまくり状態で観に行ったのですが、
「FLEE フリー」に関してはそんなにチェックもしておらず、上映期間の最後の方に「なんとなく海外の批評で評判良いから」ぐらいの軽い気持ちで観に行ったらむちゃくちゃに泣かされまして、いやぁあれにはビックリしました。あのダフト・パンクはずるいよ。

あと「トップガン マーヴェリック」はですねぇ、僕は「トップガン」との二本立てで観たんですけど、これも予想を超えて楽しかったです。
物語が自分の期待通りに進む興奮みたいなもの、しかも定型分なんだけどそれがパキパキと高クオリティでテンポ良くこちらに投げ込まれてくる快感、そんなものを久々に味わいました。
ちなみに「トップガン」と「トップガン マーヴェリック」だと、圧倒的に「マーヴェリック」の方が好きです、僕は。「トップガン」も面白いんだけど、ちょっとアホっぽすぎるなぁ……。

来年も面白い映画いっぱい観たいなー。
とりあえず文芸坐でお正月にやる「ゴッドファーザー」シリーズを観に行きたいです。
新作だとまずはマーティン・マクドナーの新作が最初の楽しみです!

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