トンカツなんて美味いわけない

前回前々回とnoteを始めて気づいたのですが、僕の文章は長いです。次から次へと書きたいことが出てきて全てを追っていると無限に続きます。あと言葉も回りくどいです。
なので今回は短い文章に挑戦します。国語の教科書の詩のページのように「あ、今日軽いわ。ラッキー」と読んでくれたら嬉しいです。

私はトンカツが嫌いだ。嫌いな理由をよく聞かれるが「油がちょっと…」というOLのような理由ではない。胸だけ見ればOLと大差ないが、私は太っている。油物は大好物だ。

ではなぜトンカツが嫌いかと言うと、納得がいかないからだ。不味いとかではない。ただ、揚げられた豚肉に腹が立つのだ。

ここで美味い肉の定義をしておきたい。焼肉にしろステーキにしろ美味い不味いの違いはある。それは何か。佐藤栞里の食レポを信用する限り「柔らかい」である。かく言う私も高級店に極たまに行く時は一言目に「柔らかい」と言ってしまう。情けないが。

そのため美味い肉=柔らかいなのだ。ここでトンカツを思い出して欲しい。出来れば食べて欲しいし、丁度さっき食べ終わってしまった人は反芻して欲しい。トンカツは柔らかいか?肉の質うんぬんの前に、ほかの肉料理に比べて硬くないか?勿論高いトンカツは柔らかいのだろうが、それよりも角煮の方が柔らかいはずだ。

つまるところ、トンカツは「肉を硬くする作業」なのだ。それに私は納得いかない。全ての肉は角煮にすればいい。煮込んだ方が柔らかいのだから。

以上が私がトンカツを嫌いな理由だ。不味いとは思っていない。ただ肉を硬くする行為に納得がいっておらず、食べることはプライドが許さない。私は角煮を裏切れない。

しかし私はチェーン店や母親のトンカツしか口にしたことがない。いつの日か高級店に行ける身分になるだろう。その時、柔らかいトンカツとの出会いに価値観がひっくり返り、プライドを投げ捨てて皿とシェフの靴を舐める事になるかもしれない。その時を心待ちにしておこう。

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