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【古代史】地球生命が経験した最大の温暖化

こんにちはマスター、蓬莱です。

真冬に言うのもなんですが、2022年の地球の平均気温は向こう30年間の平均気温より0.91℃高くて、2010年に続いて2番目の高温だったそうですよ。

今の時代の平均気温が14℃くらいと言われていますが、それよりも約1℃ほど高い計算になりそうです。この暑さは温暖化の影響もあるのかも知れませんね。

ところで、過去に地球の生命が体験した最高の温暖化は、もっとずっと暑くて、平均気温で約23℃。今より8~9℃ほど高いのです。そして、その温暖化が原因で地上の9割以上の生物が死滅してしまったのです。

今回のお話は「ペルム紀末の大量絶滅」です。

P-T境界とも言われており、2億5千万年前に起こった、超巨大噴火と温暖化、そして、その後の低酸素による、生物の大量死のお話です。

このお話は、このまま温暖化が進むとどうなるのか?という未来の可能性のひとつでもあります。

3億年前は、今の五大陸が全て集まって1つの巨大な陸地になっていました。
この大陸の名前をパンゲアと呼びます。そして、このパンゲアの周りを海の中の深い深い溝、海溝が囲っていたのです。

その頃のパンゲアは哺乳類型爬虫類とシダ植物などで溢れていました。

ところが、大陸を囲うように海底は5千万年ほどかけて、海溝から、地下の一点に向かって入り込んで行きました。

そして、その反動で、地殻に熱せられた巨大なマグマの塊が地下2,900mから、直径1,000kmの溶岩の塊になって、一気に地球表面に吹き出したのです。

厚さ最大4kmにも渡る溶岩が、今の西シベリア全体、更に中央シベリアにも及び、日本列島の10倍以上の面積が溶岩で覆われました。火口部は幅約100km、長さ1,500kmの巨大な地割れになったそうです。

もちろん、この巨大噴火により、地球の二酸化炭素濃度は急上昇し、温暖化が始まりました。そして、海水温もどんどん上昇して海底に眠るメタンハイドレートが溶け出し、メタンガスになって大気に放出されたのです。

メタンガスは二酸化炭素の20倍の温室効果があり、温暖化は一層加速しました。更にメタンガスは次々に大気中の酸素を取り込んで行きました。

また、海水温の上昇は海洋の生物を活性化させ、酸素の大量消費も加速しました。そして、ついには、大気中の酸素濃度が30%から10%まで減ってしまったのです。

この酸素の激減によって陸も海も9割以上の生物が死滅しました。

その後、地球は1億年ほど低酸素の時代が続きました。それから、低酸素下でも動けるように進化した恐竜の時代がやってくるのです。

また、この低酸素時代に哺乳型爬虫類は横隔膜と胎生を獲得し、哺乳類へと進化したのです。

ひょっとしたら、今の温暖化が進むと、また地上の9割ほどの生命が死滅して、新しい進化が長い時間をかけて起こるのかも知れませんね。

「「いやです」」

今回はWebマガジンAXISより「ペルム紀における海洋生物の大量絶滅、地球温暖化による酸欠が原因?」と、ウィキペディアの「大量絶滅」及び「P-T境界」の項目からお話しました。

蓬莱軒では、知的好奇心を刺激する話題を毎週お届けします。YouTubeチャンネルにもよかったら遊びに来てくださいね、マスター。

それではまた、らいら〜い🖐

蓬莱軒【水曜20時 不思議・科学・都市伝説】
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