『サギ師とバンドマン』のちょっとした裏話

今日の200字

『サギ師とバンドマン』完結！毎日1Pでたった13日分しか描いてないけど、最終ページを更新した瞬間にすごく達成感があった。ツイッターでもコメントが日に日に増えていき、読者が楽しんでくれてる様子(熱)が伝わってきて、今までになく嬉しかった。同時に反省も山ほどあるし、もっと読者を巻き込みたい気持ちから、次への意欲も湧いてきた。焦らず"できること＋課題"で毎月少しずつ積み上げていこうと思った13日でした。

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2月の終わりから平日毎日1Pずつ更新していた漫画『サギ師とバンドマン』が全13Pで完結しました！毎日楽しみにしてくれていた方も、一気に読みしてくれた方も、ありがとうございました！

たった13Pと思う半面、日数で言えば休日も合わせて半月ぐらいだったので、なんか達成感がすごいです！やりきった感！
ーで、せっかくなのでこの漫画について振り返ってみる。

これから毎月テーマ変えて1日1ページ創作漫画を描いていこうと思ってます！絵柄とかジャンルとかいろいろ課題持ってチャレンジしてみるので、ぜひ朝ドラ感覚で読んでみてくださーい(完結後にまとめて読むでも嬉し)🙆🏻‍♂️

— 吉本ユータヌキ (@horahareta13) February 25, 2021

ことの始まりは、1日1ページずつでもアウトプットしていこうという取り組みで、毎月テーマを決めて漫画をアップしていくことにしました。

それの最初がこの『サギ師とバンドマン』でした。

ここから先、漫画のネタバレが入るので
まだ読んでないよ〜って方は読んでからの方がいいかもです☺️

『サギ師とバンドマン』がどうやって生まれたか

超大作映画の誕生に迫る！的な風呂敷の広げ方をしてしまったんですけど、ここはどうしても話しておきたくて。

実はこれ、編集してもらっているコルクの佐渡島さんの『逆の立場で描いてみなよ』って一言から生まれたんです。

僕が何気ない雑談として、19歳の時に馬券サギにあったんですよ〜って話をしたら、佐渡島さんから『なんでサギ師はユータヌキに声をかけたと思う？』って質問が。

え？なんでやろ。そんなこと考えたこともなかった。

自分にとっては『サギにあってツラかった』って出来事だけで終わっていたのが、サギ師側から考えてみると、色々と妄想が膨らむ。

・本当にお金に困ってたから、焦って適当に声をかけた
・もう何千人と騙してきたから、どんな人でも余裕
・ボーッとしていてカモにしやすそうな顔だったから
・めざまし占いのラッキーパーソンがバンドマンだった

そこから、自分(僕)が言った言葉にどんな気持ちで反応したのか、どんな感情になったのかを考えて描いていく。すごい面白い。

コルクでは"時間を微分して描く"と教えてもらっていて、それは一瞬の出来事の中にもいろんな感情や気持ち、思惑があって、その変化していく様子が面白いということ。

なので、今回の漫画は"偽馬券を買わされた"という一言で終わる話を、13pにまで膨らませてみた。本当はもっとカイジぐらい、粘っこく描きたかったけど、自分でもちょっと長いかなと思ってしまい、4Pほど割愛した。

さて、ざっくりと流れを振り返ってみると。

❶ (サギ師)馬券を買わせようとする
❷ (バンドマン)欲望に目が眩み、信じてしまう
❸ (サギ師)イケると思う
❹ (バンドマン)相手の足元を見て、少しでも安く買いたいと思う
❺ (サギ師)1万円でも買ってもらえたらラッキー
❻ (バンドマン)さすがに罪悪感を感じて、自分を正当化するために7万円払う

立場を逆にして考えるだけで話が膨らんだ。すご。
この中に2人の葛藤や駆け引き・感情があって面白い。

僕は客観視したり、他人の気持ちを読み取る力が弱くて、なかなか他人を描くことがうまくできないのが課題だったけど、佐渡島さんの一言のおかげで少し掴めた気がする。
自分の言葉を他者の立場で受けて、何を思ったか考えてみる。これはこれからも実践していこうと思う。

4月のテーマはどうしよう

このマガジンでは、毎月描いていくテーマについてもこれからガツガツ書いていこうと思ってます。正直、まだ次のテーマすら決まってなくて悩んでる状態なんですけど。

なので、未決定だしボツ案かもしれないけど、今描いてみたいな〜と思ってることについて。