見出し画像

熟した果実、濃厚な花の香り、とにかく美人なコーヒーです

「例えるなら、結婚式で花嫁より目立っちゃった新婦側友人、って感じです」
と、お店で説明すると、みなさんうなずいてくださるのがこの豆。
”嫌気性発酵”で深い香りを引き出した、コロンビア エルパライソ農園のアナエロビックファーメンテーション という豆です。

とにかく華やか。一目見て振り返る美人な豆。
朝起き抜けの一杯にはもしかしたら向かないかもしれません。
できたら、仕事の後にワイングラスでゆっくり愉しみたい豊かな風味です。

完熟した桃、ライチ、洋梨のような甘い熟したような香りに、
キルシュのようなさわやかに甘い香り、
覚えのある花のような香りはジャスミンに近いものが。
それが、チョコレートの甘味に乗って、花のようなお菓子のような風味で鼻腔がいっぱいになります。

店舗で使っている、Avensiグラスのシリーズで一番香りを増幅させる”Senti"で飲むと、
「カクテルかナチュールのワインか、はたまたクラフトジンか」
と言いたくなる、ふくよかさを感じます。

この圧倒的に華やかな風味は、コーヒーチェリーの精製で、
・アナエロビックという嫌気性発酵を精製過程で2度利用していること
・水洗、乾燥工程に工夫が凝らされていること
から来ています。

そして、当店の焙煎で、
・焦げ味が出ないように焙煎し(焦がさない焙煎)
・焙煎直後から樽内で圧をかけて保存する(加圧熟成)
ことで、さらにまろやかな味を引き出しています。

味の定着には、焙煎してから1週間もしくはそれ以上、二酸化炭素で圧をかけて酸素に触れない環境下(樽内)でコンディショニングを行います。
これで、様々なコーヒーの持ち味が、バラバラではなく角がとれてまろやかにまとまります。
そして、樽から出した後も、空気が触れないような容器の中であれば、さらに味は良いほうへ変化していきます。
お客様のお手元で、是非コーヒーの成長をお楽しみいただければと思います。

当店のコーヒーは、沸騰直後のアツアツのお湯で淹れることを推奨しています。
焙煎による苦味がないので、お湯の温度を下げる必要がなく、逆に高い温度で淹れることで豆が持っている個性がはっきりと出ます。
ペーパーフィルターで淹れて、すっきりとしたフレーバーを楽しむのも良いですが、コーヒー豆のオイルも一緒に抽出されるフレンチプレスのような淹れ方も、甘味が余すところなく出てオススメです。

Colombia El Paraiso Anaerobic Processing
〈地域〉コロンビア カウカ県ピエンダモ地区
〈品種〉カスティージョ
〈標高〉1,700m
〈精製方法〉ダブルアナエロビックファーメンテーション
〈テイスティングノート〉
完熟桃、ライチ、洋梨、キルシュ、ジャスミン、チョコレート


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?