生まれ変わり(1分小説)

明夫は、今の生活に辟易していた。
たいした収入もなく、その日暮らしの生活だ。
「生まれ変わって、大金持ちにでもならないかな。」
明夫は真剣に考えていた。
しかし、そのためには、一つ大きな障害があった。
それは、生まれ変わるには一度死ななければならない事だ。
「死ぬのは怖いな。しかし………」
明夫は、そのまま眠りに落ちた。

次の日から、明夫は見違えるようになった。
会社では、礼儀正しく挨拶し、仕事に励み、家に帰ってからは勉学に、ボランティアに励んだ。

死ぬのは怖いが、死んだ気になって一生懸命に生きていけば、生まれ変わったように人生が開ける事を明夫は悟ったのだ。

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