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頑張ったよ

今日息子はある地区で行われたマラソン大会に出場した。

これは、高校の陸上部としてではなく、個人で応募して参加したもの。

息子はこういう大会にほぼ出たことがない。
S&Bのちびっ子マラソンという大会に3回くらい出たくらいだ。

だから、息子の同級生、サトシくん(仮名)のお母さんに、うちの子と参加させない?と誘われた時は嬉しくて、息子の承諾も得ずに「参加する!」と言ってしまったくらいだ。

サトシくんと息子は仲がいいので、その子が出るなら出ると思っていたし、案の定「出る」と言ってくれた。


そして、今日が当日。

そこの場所は、昔、妹が働いていた場所で、ずっと前に行ったことはあったけど、道なんて覚えているはずもなく…。
しかもその時は、実家から行ったから、今の私が住んでいるところからはどの道をどう行くのがいいのか全くわからなかった。

色々忙しいこともあり、道を調べる余裕がなく、金曜日に、職場の人に聞いたら、高速道路で行くのが1番簡単そうと教えてもらった。
メモを取ろうとしたら、ジャンクションも難しくなく、真っ直ぐいけばいいみたいなことを言われ、メモするまでもない簡単な道だったので、メモすることなく当日を迎えた。

ダンナは、乗り気じゃなかったみたいだったので、私の運転だ。

出発は、朝5時半過ぎくらい。
のはずが、ちょっと遅くなり、6時くらいになってしまった。

ナビによると、うちからそこの大会の場所までは約2時間。

到着するのは、だいたい8時ちょい過ぎくらいと、携帯のナビが示した。

開会式は、8時45分からだし、息子が走る部門スタートは10時だったので、アップの時間もあるし、大丈夫な範囲。

キンプリの曲をかけながらレッツゴー‼️

高速道路にも無事乗った。
途中パーキングで温かいコーヒーを買って飲む余裕もあった。

で、ジャンクションにやってきた。

確か真っ直ぐだったよな…と、携帯のナビを見ると、進む道を示す青い線が3本になっていた(ように見えた)。
真っ直ぐと、左に行く道と左に進んでからぐるっと回る道の3本。

ん?どーゆーこと⁉️

真っ直ぐでしょ?

今の今まで余裕ぶっこいていた私は一気に焦り出した。

え?真っ直ぐじゃないの?
違うの?
なになになに?

…で、私はやってはいけないことをした。

分離帯で数秒止まる(ゆっくり走る)という失態。
もちろん、後ろに車がいないことは確認済。

とはいえ、どうしよう…。ナビを見ると左になってる(ように見えた)
え?曲がるの?

と、曲がって行ったら、〇〇インター出口と標識には書かれていた。

え?違う違う。
ここで降りたいわけじゃない。

ん?ぐるっと回るの?
ナビを見ると真っ直ぐの道にも左に行く道にも青い線が出ている。

わかんない‼️

どうしよう…。
真っ直ぐと左に行く道…。

迷った私は真っ直ぐの道を選んだ。

真っ直ぐ進むと、到着時間が1時間増えた。

…ま、間違えた😱


やっつまった…。

どうしよう…。
どうしたらいいの?

ナビに書かれた時間が、8時5分くらいだったはずが、9時15分着になってる。

やべぇ。
完全に間違えた。
こっちじゃなかった…。

戻りたい…。
戻れない…。
どうしよう…。

どこかで降りたい。
降りれない…。

誰か助けて。
神様、助けて。
時を戻して。
来た道に戻して。

そんな願いが叶うはずもなく、道はどんどん違う方向へ向かう。

もう、キンプリを聴いている場合ではなくなった。

車の中で大騒ぎする私。
後部座席でイヤホンしてる息子はこの事態に全然気づいていない。

手で合図して、イヤホンをはずしてもらい、道を間違えたことを息子に伝えた。

「サトシくんに、お母さんが道を間違えた。間に合うかわからない。辿り着けるかわからないって伝えて」
と言って、サトシくんを通じてサトシくんのお母さん、サヤカさん(仮名)からの連絡を待ったけど、何の反応もなかった。
(サヤカさんは、どうしたらいいのか調べている途中だった)


そこで今度は、私の妹もこの大会に出ると言っていたので、妹にも連絡。

携帯をスピーカーにして、私の状況を伝える。

妹は、私を落ち着かせるためにゆっくりとした口調で
「大丈夫。間に合うから。なんとかなるから」
と言ってくれた。

妹の携帯の後ろからは妹のダンナさんの笑い声が聞こえて
「次のインターは、〇〇だから」と教えてくれた。

そして、妹を通じて、料金所に着いたら料金所のおじさんに間違えたことを伝えるよう言われた。

とりあえず、次のインターまで車を走らせる。

まぁ、これが遠い遠い。
全然次のインターがない。

そこの区間の高速道路は、工事中で、片道1車線になっていて、その中央分離帯は、コーンで出来ているものだった。

そのコーンの幅はUターン出来そうな距離で置かれていたので
「これ、Uターン出来そうだよね?」
「Uターンしたい」
「これ、Uターンしたらダメかな?」
「ワンチャン行けそうだよね」
と何度も何度も私の中の悪魔が囁いた。

妹にも
「ここUターンしたらダメ?」
と言ってみたけど、当然
「ダメ」
と返ってきた。

だよね…。
そんなことしてどこかのカメラに撮られてニュースになったら恥ずかしいしね。

あぁ、けど戻りたい。
Uターンしたい。
ホント、何度も何度も思ったわ。

早く…。
早くインターに着いてくれ。

ようやくインターに着き、料金所を遠目で覗いてみたもののどこの料金所にも人はいない。

一旦脇道に避ける。

横にある建物に人がいるか覗いて見たけどどこからも中に入れる感じはなかった。

妹に再度連絡してみると、お金を支払って出てからもう一度乗り直してみてはどうかと言ってきた。

料金所へ行き、それでも諦めきれない私は、何かしら連絡するようなボタンがないかと色々見ていた。
幸い、ここで降りる車は全く通らず、全然車が来なかったので、じっくり見ていることができた。

すると機械から
「どうかされましたか?」
と、声が聞こえてきた。

助かった。
たぶんどこかに監視カメラがあって、もたくたしている私の行動が怪しいと思って声をかけてくれたのだろう。

「降りるところ間違えました」
「ジャンクションで間違えて…。〇〇に行きたいんです」

そう伝えると
「あー、ジャンクションで間違えたんですね。どちらからいらっしゃいました?」
と言われた。
そこで、自分が乗った場所を伝えると、少し間が空き、
「なるほど…では、今係の者が行きますので、バーが空いたら前に進み、緑のコーンの空いている部分をUターンしていただき、通行券を取らずにお戻りください」
と、優しく丁寧に教えてくれた。

なのに、テンパっている私は
「わ、私はどこへ行ったらいいんですか?どうしたらいいんですか?」
と、聞き返してしまった。

それでも係の人は、は?という態度もせず(見えないけど)これまた丁寧に説明してくれてさらに
「大丈夫ですよ。もしまた間違えたとしても慌てず、お進みください」
と、私を落ち着かせるように、それはそれは優しく丁寧に教えてくれた。

本当に優しい声と、言い方でありがたかった。

係の人が来て、その後にバーが開く。
進もうとする私に
「ゆっくりと、お気をつけて」
と、またまた優しく言ってくれた。

料金所の人は、勝手に天下りのおじさんだとばかり思っててごめんと思いながら優しい声の持ち主に心の中で謝りながら進んだ。

係の人がバーを開けて、旗を持ち、私を誘導してくれた。

お辞儀をして通り過ぎる私。

よし!
少し進むとすぐに分かれ道がやってきた。
先ほど優しく教えてくれた方が言ってくれたように、一度来た道を戻るんだ!と、真っ直ぐ進む。

携帯のナビを見ると、ほんの少し到着時間が早まった。


かなり進んで来たから、戻るのもなかなかの距離。

もうこのまま帰ろうかとも思ったけど、そうも行かない。

大丈夫。
間に合う。

ちょっと息子のアップする時間が減るだけだ。

…ごめん。息子…。

息子は
「いいよいいよ。ガチの大会じゃないし」
と、優しく言ってくれた。

次のジャンクションは、間違えずに進むことが出来た。


やっぱりさっき真っ直ぐ進めば良かっただけだった。

くそっ!
携帯のナビが悪いのか、私の目が悪いのか、そこはわからないけど、仕方ない。
とにかく急いで会場に向かう。

到着時間は、9時頃を示している。

開会式には出なくていいみたいなので、安心した。

高速を降りてからも結構な山道を進み、ようやく会場近くの町までやってきた。

すると、さっきまで快晴だったのに、一気に雲行きが怪しくなってきた。

え?天気予報は、曇りだったはず…。
降水確率はちゃんと見てなかったけど、低かったような…。


会場に近づけば近づくほど雨雲も濃くなる。

で、ついに降り出してきた。

嘘でしょ…。

さらに、会場近くのはずなのに、マラソンの標識や看板などもなく、警備の人たちの姿も見えない。

あれ?これまた間違えたのか?と、路肩に車を停め、再度、マラソンの会場をナビに入れ直してみた。

大丈夫合っていたので、ナビ通り進む。

ようやく会場周辺に着き、アップなど走っている人たちの姿が見え安心した。

無事駐車場にも車を停めることが出来て、妹やサヤカさんに無事着いたと連絡する。

そして、サヤカさんがいる室内に向かった。

キョロキョロしていたら、そこに派手な服装の私の妹がいた。

妹にゲラゲラ笑われた。
私も妹の服装に笑いたかったけど、今回は私の負けだ。
笑われても仕方ない…。

妹は、うちの息子より長い距離より走るので、スタートは早め。
頑張れと伝えて早々に別れた。

サヤカさんのところに行くと、サトシくんのお姉さんのイズミちゃんがいて、サトシくんはすでにアップしに行っていた。
そりゃそうだ。
もう時刻は9時20分くらいだった。
息子も急いで支度をする。

サヤカさんたちにここまでの道のりを伝えた。

サヤカさんたちと妹は知り合いなので、実は水面下で私の妹とイズミちゃんもやり取りをしていて、私がパニックにならないように、息子に連絡をしたり、色々動いてくれていたようだった。


そこへアップをし終えたサトシくんも合流。

息子は急いでアップをしに行ったり、着替えをしたり大忙し。

息子、ホントごめん🙏

私たちも急いでスタート地点へ向かう。

スタート地点では、サヤカさんが息子たちの上着やタオル、飲み物などを受け取る係になってくれると言ってくれたので、私とイズミちゃんは、スタート地点から少し進んだ場所で待機することになった。

少し止みそうだった雨は時折強く降っていた。


そういえば妹は、雨女だったなぁ…と思いつつ、待機場所へと向かう。


待機場所に着いて少しするとスタートの時間がやってきた。
さっきまで強く降っていた雨が止み始め、傘はいらない感じになった。

助かった。
これで動画が撮りやすくなる。

私たちの道路の向かいには、私の妹のダンナさんもやってきた。

10時スタート。
大勢のランナーたちがやってきた。

息子は黄色いユニホーム。
サトシくんのユニホームは白。
来た‼️
ほぼ2人並んで走っている。

息子、めっちゃ笑顔‼️
こっちにもあっちにも手を振って走って行った。

めっちゃ楽しそう‼️

まぁ、スタートしてすぐだし。
ガチの大会じゃないし。
まだ余裕があるんだろう。

ここのマラソンのコースは坂がキツイとの噂。
遠目でその坂が見えたけど、キツそうな角度と距離に見えた。
その坂を越えて戻ってくるのだから、帰りはしんどい顔になっているんだろうと思っていた。

サヤカさんも私たちと同じ場所に来て戻ってくる息子たちを待った。

少ししてから、遠目に戻ってくる人影が見えた。
先頭は、ここの地区の速いと言われている高校生のようだった。

その後ろに白と黄色のユニホームが見えた。

みんなで、え?あの2人かな?と言いながら見ていたら、どうやらうちの息子とサトシくんのようだった。

どんどん近づいてくる。

動画を回す私。

サトシくんより少し先に息子が前を走っていた。

しかもちょー笑顔。
でもってまたまたみんなに手を振って、めっちゃファンサしてくる‼️
イズミちゃんが
「めっちゃファンサしてたねー」
と言って笑っていた。

えーっ!すっごい楽しそう‼️
ゴール付近であんなに楽しそうに走っている息子の姿久々…というか、初めてに近いかも‼️と、私はめっちゃ嬉しくなった。

しかも上位‼️
え?4位?
入賞じゃんって思っていたら、3位のようだった。
うそ!
びっくり‼️

表彰式もあり、賞品もあるという。

高速を間違えたあの時、もう家に帰ろうかと一瞬思ってしまったけど、帰らなくて良かった…。

というか、私としてはこの順位よりも息子の笑顔で走っている姿が見れたことが1番1番嬉しかった‼️
あんなに楽しそうな息子の姿が見れて本当に良かった。

表彰式も無事終わり、みんなとお別れをした。

帰りは高速に乗らずに帰ろうと、ナビを発動させたのに、結局ナビによって高速に乗せられた。

まあ、仕方ない。
帰りは間違えてもいいか…と走って行ったけど、どうやっても間違えないだろうというくらい簡単に帰ってくることが出来た。


色々あって疲れたけど、息子のあの笑顔の走りが見れたから良かったと思えた。

私も息子も頑張ったよ!

よし!今週もまた頑張ろ‼️

…って、もうこんな時間じゃん‼️

ヤバッ‼️

最後までお読みいただきありがとうございます😊

しあわせをありがとうございます💖
うちなる平和を💕
シュカポン🐼

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