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『ソウルメイト 七月と安生』 Amazon prime

韓国版の『ソウルメイト』がおもしろかったので、俄然、オリジナルに興味が湧いて。300円のAmazon primeレンタルで。

個人的には、こっちの方が胸に沁みた。じーんと泣きたくなった。映画館で見ていたら、たぶんエンドロールでじわっと泣いちゃっただろうな。なんで泣きたくなっちゃうのかわからない。少し胸に苦しい感じ。

大筋は同じなんだな、と思いつつ、ここを変えてきたのかぁと、違いを楽しむのもまた面白い。韓国版は、男女の役割という別の意図が含めてあったけど、こちらにはそういう線引きがないので、よりリアルな感じがある。

「あのときあなたは私に彼を譲ったのよ」って詰め寄るシーンが好き。

韓国版もそうだけど、この二人の間には表立った対立がない(厳密にはあるけど)。何かあったときに、気持ちを告げない方を選んでる。お互いを比較しないからか、嫉妬とかマウントをとる、みたいなことがない。「彼」を巡ってですら、友情を優先してる。自分と相手の「違い」に気づくシーンもあるけれど、やっぱり対立は選ばない。

安生の「あなたしかいない」思いと、七月の真っ直ぐさは、並じゃない。

今だったら、LINEとかメールとかですぐにメッセージのやりとりができてしまう分、つながり続けるのはある意味簡単。でも、会えない時間に熟成されていく何かを味わうことはできない。彼女たちはもっと簡単に、終わっていたんじゃないかと思う。

私は手紙を書くのが好きだ。手紙なら相手のタイミングで読むことができるから。LINEやメールみたく、即時に届いてしまうと、なんとなく相手の時間を奪っている気分になる。返事を送らなくてはいけないプレッシャーを与えている気がしてしまう。いつも、いつ送るのが正解なんだろうと気を揉む。

一方で、簡単に届かない分、重く感じちゃうかなって心配がつきまとう。だけどやっぱり、手紙を送りたくなる。送りたくなるけど、最近じゃ住所を聞くのが難しい。…いや、今さらどうやって新しい相手に出会うというのか…。

二人をつなぐモチーフ自体は、韓国版の方がわかりやすくて好き。つながる瞬間とか、いつ誰が始めたのかがもう少し描かれててもよかったなと思う。

公式サイトは画像をタップ

韓国版『ソウルメイト』の感想はこちら


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