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徳を積んでも横浜に着いたことは変わらない

12月10日、埼玉に住むカップル宅に遊びに行かせていただくことになった。
この文章は、その家に向かっている今現在で、やらかしている中で書いている

まずやらかしているのは、スタートからだ。
その家には15時に着く予定だった。
飲んで朝方家に帰ってきた私は、寝てたら14時半になっていた。
うちから埼玉の家には1時間くらいかかるため
既に遅刻が確定した。

寝ている途中12時くらいに起きたのに、
なぜ俺はもう一度寝たのか?馬鹿か?
と思いながら、
その友人に遅れる旨を連絡した。

そして家から出て電車に乗った。
秋葉原で乗り換えが必要だったため、ホームに降りると、膝を抱えて壁に横たわっている女性が居た。
朝方ならなんとなく分かるんだけど、
15時なのにこの体制はおかしい。
周りの人は見て見ぬ振りで、素通りしており声をかける者は居なかった。
はじめ自分もそうしようと思ったが、
なんか罪悪感が残るなと思ったので声をかけた。

私「具合大丈夫ですか?」
女性「あぁ、ちょっと具合悪くなっちゃって、、お酒飲んでた私が悪いんですが、、」

とやりとりをした。
パニック的な感じや持病とかじゃないと知った自分は少し安心して水買ってきて渡した。

少し飲んだその女性は、お水代払いますね
と言ったが、そんなとき水代を貰える人なんて居ない。
あ、大丈夫っすよ〜と爽やかに立ち去った。
オレンジ色のダッフルコート姿という浮かれ野郎の私を忘れることはないだろう。

で、電車に乗り換えるために乗った。
秋葉原から埼玉方面へ。

電車の中で私はひたすらトリプルファイヤー吉田のコラムを読んでいた。
彼の、なんともいえない感情にさせる文章は最高で色々読んだ。

で、読んでいるときに
「大森〜」と車掌のアナウンスがあった。
どこか疑問に思いながら、大森にある行きつけの古着屋また行きテェなと思っていた。

そして電車に乗っていると結構人が乗ってきて
自分が座っている近くにご老人カップルがいる事に気づいた。

どうぞ、と声をかけて席を譲るのも、なんかなぁと思ったので
さも次の川崎駅に降りる準備をしていますよ、という雰囲気を出して席を立った。
振り返ると先ほどのご老人が座っていて安心した。

そして引き続きトリプルファイヤー吉田のコラムを読んでいると、
車掌が「横浜〜」とアナウンスがあった。

!?!?!?!?
横浜!?!?

となった。
先ほどまでの、大森、川崎にはスルーしたが横浜なわけが無い。
土地勘が死ぬほど悪い私でも流石にわかる。

横浜でひとまず降りて、
友達に謝罪と遅れる旨をLINEした。
さすがに自分に引いた。
今も引いている。
友達から明るい文面&草が帰ってきた。
少し救われた。

で、改めて逆方面に乗ろうと大宮方面の電車に乗った。

電車で立っていると前に座っていた女性が、
透明な袋をいじり始めた。
なんか不審だなと思っていたら、
その袋に軽く嘔吐した。

そっちか!と思いながら、透明な小さな袋では心許ないだろうと思いバッグに入っていた大きめの紙袋を手渡した。
具合悪そうにありがとうございますと感謝された。
匂いはあるが、電車内には影響はあまり無さそうな感じだ。
紙袋も本望だろう。

そんな非日常(そのうち一つはただ席を譲っただけだが)的な、徳を積む機会があった。

お節介、自己満足といえばその通りだが、
非難されるような悪くない行為だったと思う。

そんな文章を書きながら、
今は御徒町だ。
順調に横浜から埼玉方面に向かっている。

この後まだ非日常があるかもしれないし、
なぜかまた失態を侵して、遅刻具合を濃くするかもしれない。

ただ、今できることは何もない。
暇つぶしのこの文章を書くのみである

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