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「植野食堂」の開業はまだだが〜東京駅の「dancyu食堂」

BSフジの番組「植野食堂」、雑誌「dancyu」の編集長、植野広生が<日本一ふつうで美味しい料理が自慢の食堂>を作るべく、各地の名店で名物料理の作り方を教わる番組。すでに200軒を超える店に通っているが、今のところ「植野食堂」開業の動きはない。

テレビの中だけの世界かと思いきや、「dancyu」は動いていた。自らプロデュースした食堂、その名も「dancyu食堂」を開店した。

東京駅丸の内側と八重洲側をつなぐ通路が、駅の北側にある。余談だが、駅構内を通らずして、つまり切符を買わずして両サイドに抜けるのはこの通路だけ。南側は、馬場先門から京橋につながる鍛冶橋通りまで行かなければ東西に移動できない。

その北側通路に沿うように、キッチンストリートという飲食街があった。新橋の焼鳥屋「鶏繁」がやっていた親子丼専門店が好きだったが閉店。この区域一帯もリニューアルのためクローズしていたが、この春、「グランスタ八重北」としてオープン、キッチンストリートは八重北食堂という呼称になった。

リニューアルにより、構成店もかなり変化。大阪の「釜たけうどん」はまだあるが、ラーメンの「どうとんぼり神座」が新規オープンした。そして、その一角に「dancyu食堂」も暖簾を上げた。

最初に行った時は結構並んでいたので、今回再度トライ。11:35頃に到着すると、待ち客は3名。これならばと列についた。

「植野食堂」は<日本一ふつうで美味しい料理が自慢の食堂>を目指しているが、ここ「dancyu食堂」のメニューにも<毎日食べたくなるような“ふつう“で飽きのこない美味しさ>を目指していきたいと書かれている。コンセプトは通底しているようである。

カウンターのみの店内、定食メニューは、生姜焼き、焼売、きじ焼き(鶏肉の漬け焼き)、アジフライ、小鉢定食の五種類、どれも美味しそうだが、ここはやはり生姜焼き。メニューによると、使うのは千葉県産匠味豚。これをしっかり焼き、特製のタレを絡めた一品とのこと。

登場したトレイの上には、大豆とひじきの小鉢、生ふりかけがのり、生姜焼きの脇にはたっぷりのポテトサラダとキャベツ。食べる前から嬉しくなってしまう。

最近、生姜焼きと言いながら、生姜の風味に乏しいものが多いと感じていたが、ここの生姜焼きはしっかりその風味が感じられ、タレの味にも深みがある。メニューの通りしっかり焼き上げらた豚肉とよくマッチしている。

豪快に盛られたポテサラは、もちろん最強のサイドディッシュである。口休めのひじき、ご飯のアクセントになるふりかけも良い仕事をしている。

「植野食堂」では豚のしょうが焼きは、第1回第101回と2回登場。ポテトサラダは第4回、第77回、そして第103回「ポテサラ食べ歩き」で登場している。これらのレシピなどと比べてみるのも食後の楽しみである。

このお店、酒類も豊富で、夕方のちょい飲み使いもできるのが嬉しい。新幹線乗車前のひと時を楽しむのも一興。

今日は、焼売定食を食べに行くか



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