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行列のできる洋食店〜京橋「レストラン・サカキ」

銀座の「煉瓦亭」、神田の「レストラン七條」、ここらが私の通っている行列のできる洋食屋だが、新規開拓となった。京橋の「レストラン・サカキ」である。

一度訪れたのだが、結構な行列ができていて断念した。今回は、少し早めに開店の11時半を目指して行き、直後に到着したが10人程度の行列だった。待つ覚悟で来たので、列の最後尾についた。

待つ間にメニューを渡されたが、“千葉県産SPF豚のポークジンジャー“と単品の“根室産白子のフライ“には既に赤線が引かれている。前者は数量限定の人気メニューのようで、これを目当てに開店前から並ぶ人がいるようだ。

「レストラン・サカキ」は、夜は正統派フレンチのレストランで、シェフの榊原氏は四谷の「北島亭」で修行した後、フランスの名店で働いた経験を持つ。帰日後、家業の洋食屋を継ぎ、昼間は昔ながらの洋食店、夜は本格フレンチの店として運営している。

店内は結構な席数があり、20分ほどで第一陣が回転し始める。さて、何を食べるか。季節なのでカキフライに惹かれるが、初回でもあり、洋食屋の王道であるハンバーグを食べるべきだろう。デミグラスの味も確かめたい。しかし、うしろ髪を引かれるので、単品で三陸産カキフライ2個を追加する。

隣に座っていた二人の紳士は、立派なエビフライと格闘している。注文の声を聞いていると、特に偏りはないようだが、「スープをチャウダーに変更」という声が複数聞こえてきた。デフォルトはコンソメで、これも結構な味だが、“三陸産カキのチャウダー“にプラス450円で変更するという技があるようだ。次回はそうしよう。

さて、ハンバーグだが、粗く挽かれた肉で成型され、ナイフを入れると見事な肉汁があふれる。デミグラスは、自然な味で甘ったるさもなく、相当の出来栄えだった。付け合わせの野菜は洋食店と言うよりもフレンチで、隣にある赤いスパゲティとバランスしている。そして、このスパゲティは色目こそ、洋食屋の付け合わせだが、いわゆるケチャップ味ではなく、グッと腰をすえた感じの大人の味である。

カキフライの方は、パン粉を立たせた形で揚げてあり、下に敷かれたタルタルソースとよく合う。こちらも、大満足である。

会社から少し歩くので、気軽には行けないが、ちょっとメニューを制覇したい気になった。今度は何を注文しよう。しかし、寒空に外で待つのは辛いから、もう少し暖かくなってから再訪するか。そうなるとカキのチャウダーが食べられないかもしれない。

悩みは尽きないのであった


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