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今年もミステリーの季節がやってきた〜週刊文春ベスト10

12月2日発売の週刊文春、年末恒例のミステリーベスト10が掲載されている。例年、これらの企画を眺めて、気になったミステリーを数冊読む

例年1−2冊は既読のものが含まれているのだが、今年は新作ミステリーを読んでいない。チェックしたものはあるが、未読である。結果的には、それらを読むことになりそうなリストであった。

国内部門の1位、米澤穂信の「黒牢城」。2位の点数140点を大きく離し、227点でトップである。戦国時代を舞台にしたミステリーで、ちょっと気になって「ほしい物リスト」に登録していた。米澤穂積は、2014年に「満願」、2015年に「王とサーカス」で1位になっていて、どちらも読んだのだが、個人的にはそれほど迫るものがなく、そのせいで「黒牢城」は購入保留にしていた。

2位は直木賞受賞の佐藤究の「テスカトリポカ」。これは当然読むべきリスト入りしていたが、きっかけを逃していた。当確である。その他は、気になっていた作品は入っていなかったが、今村昌弘「兇人邸の殺人」は、わずか1点差の3位。シリーズ第1作、「屍人荘の殺人」は2018年の1位、映画化もされた。これは読んだのだが、私の好みではなかったので、本作もパス。

海外部門は、アンソニー・ホロヴィッツの四連覇。「ヨルガオ殺人事件」が235点、2位のホリー・ジャクソン「自由研究には向かない殺人」は195点である。ホロヴィッツは、「カササギ殺人事件」、「メインテーマは殺人」、「その裁きは死」と、3年連続大いに楽しませてもらった。彼が脚本を手がけたテレビドラマ「刑事フォイル」まで手を伸ばした。一応、ベスト10結果待ちだったので、課題図書当確である。

購入済みのピエール・ルメートル「僕が死んだあの森」は10位。これはどうせ読む。その他、気になっていたものは、ピエール・オスマン「木曜殺人クラブ」だが、4位だった。

宝島社「このミステリーがすごい!2022」も発売されたのでチェックする。国内部門1・2位は文春と同じ。ただ、「黒牢城」287点、「テスカトリポカ」277点と差は小さい。ちなみに、3位は月村了衛のシリーズ物「機龍警察 白骨街道」(文春では7位)223点、「兇人邸〜」は4位136点となっている。

海外部門の1・2位も、「ヨルガオ〜」296点、「自由研究〜」259点と同様、また3位との点差が大きく、一般的にはこの2作が抜けた評価のようである。

ちなみに、「木曜殺人クラブ」は8位、ルメートルは21位以下だった。リストを見ていると、21位以下の作品の中に、ジョン・グリシャム「『グレート・ギャツビー』を追え」があった。村上春樹訳で出てすぐ勝ったが、数ページ読んだきり放置されていることを思い出した。気になる作家の一人、ジョン・ハートの「帰らざる故郷」も21位以下にいた。

結論、年末年始の課題図書:
米澤穂積「黒牢城」
佐藤究「テスカトリポカ」
アンソニー・ホロヴィッツ「ヨルガオ殺人事件」
ピエール・ルメートル「僕が死んだあの森」

忘れないでね:ジョン・グリシャム「『グレート・ギャツビー』を追え」

気が向けば:ホリー・ジャクソン「自由研究には向かない殺人」


献立日記(2021/12/3)
カワハギの刺身
アサリとスティックカリフラワーのペペロンチーノ
春菊のゴマあえ
小絹揚げ焼き


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