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ダブリンへの出張(その4)〜“ケルズの書“とナショナル・ギャラリー

(承前)

仕事の打ち上げは、現地スタッフと“Peal Brasserie“でディナー。良い雰囲気のレストランで、前菜はカニとアボカドのムース、メインは‘鳩のロッシーニ風“。‘ロッシーニ風‘は、フォアグラ。ステーキと合わせるのが普通ですが、鳩とのコンビは初めて。どちらも、大変美味でした、

翌日、フライトは午後なので、折角なのでダブリンを少し楽しもう。最初に向かったのは、名門大学トリニティ・カレッジ。所蔵する、“世界一美しい本“と言われる“ケルズの書“と旧図書館を見学するのが目的。

見学は“Book of Kells Experience“という名のツアーになっており、いくつかの種類がある。結構良い値段だが、私は26ユーロのスタンダードなものを選択。

“ケルズの書“は8世紀に作られた聖書の写本。ラテン語の文章が、美しいケルト文字で記され、美しい装飾が施されている。

その展示は、オーディオ・ガイド(iPhoneなどで聴くことができる)で、“ケルズの書“にまつわる解説、ディスプレイを見ながら、最後に実物を観る。もちろん、ガラス・ケースに入っていて、見開き2ページ(ダメージを最小にするため、定期的に見せるページは変わる)だけで、まさしく国宝を拝む感じである。

次に旧図書館のロングルームを見学。木製の書架が並び、多くの貴重な古書が並ぶ〜はずなのだが、現在は殆どの図書が取り除かれ修復中。おかげで、棚そのものが見られたり、古書のメインテナンスの様子が、映像で見ることができる。

ルーム内に展示されている、最古のアイリッシュ・ハープの一つ“Brian Boru Harp“も見逃せない。このハープはギネスのシンボルにもなっている。

トリニティ・カレッジのキャンパスを離れ、アイルランド・ナショナル・ギャラリー。お目当ての一つは、フェルメールの「手紙を書く女と召使」。この絵との再会に、ちょっと得した気分になる。フェルメールのそばに、同時代のオランダ人ハブリエル・メツーの2枚の絵が展示されている。その“Man Writing a Letter“と“Woman Reading a Letter“、初めて観たがフェルメールと共に、展示室を盛り上げている。

こうした西洋絵画の数々と共に、アイルランドの画家の作品が展示されているが、Jack B Yeats(1871−1957)の作品群が素晴らしかった。彼の父は肖像画家のジョン・バトラー・イェイツ、兄がノーベル文学賞の詩人W.B.イェイツ。こうした新たな出会いも嬉しい。

こうして足早にプチ観光を終え、最後はやはりギネスをアンコール


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