2024.7.22(ファミレ)

 またまた土日遊んでしまって、けっこうまたやりたい放題というか。土曜は大学の先輩と飲んでいた。近所の気になっていた店にいったのだが、これがすごくうまくて気分がよかった。店主は一見ちょっと怖いタイプで、一人で待っている間ちょっといろいろ考えてしまったが料理は丁寧だったあたり単にぶっきらぼうな人なのだろう。

 ちゃぶ台を買った。相当な年季の入ったもの。乾燥しきって油が抜けていて、それはそれで味があるかなと思ったが思い切って蜜蝋入りのレモンオイルで磨いてみた。一家に一つはありますよね、レモンオイル。そしたら見事な虎杢の模様が出てきたし、つやも段違いで、これは磨いてよかったと心から思ったのだった。材木を扱う仕事をしていた父に写真を送って何の木か訊いてみると「カエデか、ニレかな」との返答。なるほど。カエデ=メイプルはギターをいじっているとなじみ深い素材で、フェンダー系のギターのネックはメイプルだし、ギブソンではレスポールのトップ、フルアコのネックやプライウッドにしてボディ材に使ったりする。俺の手持ちで言うとジャガーはメイプルネックで、ES-340TDNはネックもボディもメイプルである。まあそんなのはよくて、とにかくきれいな木目だ。ニレについてはよく知らないけれど、彼女の家の方面に行ったとき、「楡(にれ)」という喫茶店に入ったことがある。

 昨日は友人たちとスタジオに入った。友人に3000円で譲ったアンプを引き取ってきて、余っていたジェンセンのスピーカーを取り付けたものを持って行ったのだがこれが予想よりいい音がしてくれた。ちゃんとオーバードライブしてくれるというか。でもボリュームを全開にしてやっとちょうどいいくらいの音量だったので、これより規模の大きいライブとかだと難しいかもしれない。

 そのバンド、というか、特にそういう形式でやっていないのだけど、のドラマーが「ギター最近相当練習してた?」なんかいいなって、と言ってくれた。彼に対しては出会ってから何年も頭が上がらないくらいに尊敬していたので、これは本当にうれしい言葉だった。実際昨日のギターは手ごたえがあったというか、むしろ思ったことをするする弾けてしまうというか、調子が良かった。なんというか、主張はするんだけど、前みたいにエゴにとらわれてる感触が少なかった。ここ数か月ギターの練習自体はたいしてしていなかったけど、考えない練習をしていたよ、と答えた。もっとも俺のエゴがもともと極端に大きくて詰まっていただけで、普通くらいに落ち着いただけのような気もするが。

 そのあと飯食いいこうよ、と声をかけると「イタリアンはどう?」というので、珍しいなと思って「いいね、この辺あるの?」と問うと「サイゼリヤ」と返ってきて笑ってしまった。最近はまっていたらしい。4人で赤ワインのマグナムを頼んであらゆるメニューを食べたり、間違い探しに熱中したり、ギターが持ちこんだ「男磨(だんま)」という概念を擦ってウケ続けたり、なんか久しぶりにこういうバンドの練習後っぽい時間を過ごしてえらく楽しかった。知ってはいたが、サイゼリヤのワインは……不味くはないが、ずっと酔わないのに体調だけはどんどん悪くなっていく感じで、もうあんまり飲むことはないだろうなと思った。最初こそ「こんなに安いの!?」とテンション上がって頼みまくってしまったけど、最後には本当におなかがいっぱいになってしまって、サイゼリヤにはまっていた本人も「もうサイゼリヤはあがりかもなあ……」といっていた。なんなんだ。

 「脂ギッシュ」という語感が気持ち悪すぎてずっと苦手なんだけど(ギッシュ、という部分が意味不明だし、その割に脂っぽい質感があってキモい)、今調べてみたら「エネルギッシュ」と「脂ぎってる」を合わせた言葉らしい。なるほど。成り立ちを知るとちょっと抵抗感はマシになる。でもこれはこれで言葉のつくりが平成すぎてキモいなあとは思う。「イケてるメンズ⇒イケメン」みたいな。やばいだろ、イケてるメンズって。まあ、さすがに少しずつ使用例が減ってきている気もするけど。いまや「イケメン」という言葉を遣う人も少しずつ過去の人となっている気がするし、「イケメン」であらわされる男性像(いうまでもなく「ジャニーズ系」のイメージ)も過去の遺物となりだしているような気もする。それはむしろ願望か。

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