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奥川選手、逆転新人王の可能性。

奥川恭伸選手、逆転新人王の可能性。

正直、難しいと思います。

でも、ひょっとすると、ひょっとするんじゃないか?
という可能性はあるような気がします。

今シーズンの奥川選手は登板後抹消という中10日のローテーションを守ってきましたが、この終盤に来て、高津監督は中9日登板というのを解禁しました。
これで行くと次の登板は19日のカード頭の阪神戦。今年一番の大勝負に再び奥川選手をぶつけてくることは十分に考えられると思います。
そうなるとその次が、再び中9日で神宮での最終戦が予定されている広島戦。
そう1軍デビューした、昨年と同じシチュエーションが待っています。

もしこの2戦で連勝すれば今季11勝3敗。2桁勝利を上げることで、印象度もバッチリだと思います。またこれは加味されない事ですが、チームが優勝すれば、それだけでチームへの貢献度も投票者の中には生まれてくると思います。そうなってくると、新人王の可能性も薄っすら見えてくるのではないでしょうか?

今シーズンは近年稀に見る新人王争いが繰り広げられています。
下記は10月18日現在の主な新人王候補の成績です。ここで今シーズンの各選手の活躍を振り返りたいと思います。
※スラッシュラインは投手(防御率/ WHIP/ K/BB)、野手(打率/出塁率/長打率)


主な新人王候補~野手~

佐藤輝明阪神タイガース
120試合411打数97安打23本塁打61打点5盗塁 .236/.282/.462

中野拓夢
阪神タイガース
128試合438打数119安打1本塁打35打点27盗塁 .272/.319/.331

牧秀悟
横浜DeNAベイスターズ
131試合463打数138安打22本塁打67打点2盗塁 .298/.342/.516

シーズン序盤は阪神・佐藤選手がホームランを量産し、3打席連続本塁打交流戦新人最多本塁打オールスターファン投票リーグ1位など、次々と記録を作り、新人王当確とまで言われていました、しかし夏場に急失速。野手ワーストタイの59打席連続無安打まで記録していまし、2軍落ちまで経験しました。
その間、DeNA・牧選手は開幕から安定した成績を残し、気が付けば本塁打も佐藤選手にわずか1本差。OPSでは佐藤選手.744に対し、牧選手は.858と差が開いています。また、安打球団新人記録を樹立し、史上初の新人選手のサイクルヒットを達成するなど、こちらも新人記録を作り、野手の印象度では一番ではないでしょうか。
阪神・中野選手は上記2選手とは全くタイプの違う選手であるので、長打力では及びませんが、打率.272、出塁率.319は佐藤選手を上回っており、27盗塁はセ・リーグの盗塁王です。また守備はショートという内野の要であるポジションを任されている事は評価される点でしょうが、17失策は少し多いかと思います。タイトルを獲得出来れば新人王へのアピールポイントになる一方、守備面がどう評価されるかが投票のポイントになってくると思います。

主な新人王候補~投手~

栗林良吏広島東洋カープ
51試合0勝1敗35S 50.1回76奪三振 0.72/0.93/2.81

伊藤将司
阪神タイガース
20試合8勝7敗 127.2回71奪三振QS6 2.61/1.12/2.22

一方投手では、前評判の高かった栗林選手が35セーブと圧倒。新人選手では新記録の開幕から22試合連続無失点も記録しセーブ数はリーグ2位。新人記録の37セーブにあと2つと迫っている。また、オリンピックにも選ばれ、侍ジャパンのクローザーを務めるなど、シーズン以外でも大活躍。早くも日本を代表するクローザーとなりました。四死球が27あるため、K/BBはやや伸び悩んでいますが、上記のスラッシュラインに加え、被安打率.123、奪三振率13.59はクローザーとしては申し分ない成績だと思います。また、オリンピックはもちろん成績には反映されませんが、印象度は高くなると思いますので、現在は新人王の一番手ではないでしょうか?
阪神・伊藤選手もローテーションをしっかり守り8勝。防御率2.61、WHIP1.12は上出来だと思います。その反面、7敗し、貯金を1つしか作れていない事は、少し物足りなく見えるかもしれません。2桁勝利に届いていれば印象は違ったかと思います。そうは言っても、今季の成績は他の年であれば新人王に選ばれてもおかしくないはずです。

今シーズンの奥川選手

対する奥川選手の10月18日現在の成績です。
16試合9勝3敗98.1回83奪三振  3.02/1.01/9.22

シーズンを通してほぼ中10日で回っていたため、登板数、投球イニングの少なさはマイナスになると思います。しかし僅か3敗しかしていないことで、残り2試合で11勝に載せれば貯金は8。優勝争いをしているチームの中でこの貯金8というのは、印象では大きなプラスだと思います。またずば抜けているのは四球の少なさ。98.1回を投げ僅か1桁の9と驚異的な少なさです。そして K/BBは9.22。これは去年の沢村賞投手でK/BBセ・リーグベストの中日大野雄大選手の6.43、パ・リーグベストのロッテ二木康太選手の6.58を遙かに凌ぎます。

結論

冒頭で述べた通り、奥川選手の新人王は難しいと思います。しかし、残り2試合に勝ち、スワローズが優勝すれば一人で貯金8を稼いだことが、優勝の原動力となったことが評価され、投票数が伸びるかもしれません。
新人王は個人成績を評価するものであって、チームが優勝したかどうかは関係ありません。私自身の考えも、チームの成績は考慮すべきでないという意見です。しかし、MVP投票がチームの優勝に貢献したかどうかの印象が問われるのもまた事実です。新人王投票でもその部分を評価する方がいるかもしれません。その可能性がある限り、奥川選手の新人王の可能性は決して0ではない。個人的にはそう思っています。



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