スマートリング”EVERING”、指先で決済する時代の到来
先日、面白いものを購入したので、それを紹介したいと思う。だがその前に、僕の与太話にお付き合いいただきたい。
皆様は、何故貨幣制度は誕生したのか考えたことがあるだろうか。
太古の昔、人間が物々交換をしていた時代まで遡ろうと思う。山地に住んでいる人間が魚を食べたいと思ったときには、対価として山菜や木材を払っていた。しかし、それでは問題があった。腐るからだろうか?
否、手間がかかるからである。つまり、面倒くさいのだ。
商人が行き来するような大規模な交易ならまだしも、個人が酒やら食料やらを買う際に、丸太を担いで店に行くわけにはいかない。暴徒と間違われてしまう。また、もし相手が自分の出せる物品を欲しがっていなければ、売買が成立しなくなるという点も大きなネックだった。
そんな価値が不安定なものをいちいち運ぶほど、人間は暇じゃないのである。
そこで発明されたのが、貨幣だった。コインや紙切れ自体には何の価値もないが、それを持っていればモノが買える、という「信用」を対価に、我々は金を払っているのだ。
しかし、ここにも問題があった。
金を運ぶのが面倒くさいのだ。たとえそれが紙切れであろうとも。
時代は進み、銀行制度が完成し、現金を預けられる(正確には貸せる)ようになった。さらにクレジットカードやデビットカードによって、口座から引き出す手間まで省かれた。これによって、どんなに高い買い物であっても、運ぶのはカード一枚で済む。
こうなった場合、次に人間様は何を考えるだろうか?
ここまで読んでくれた皆様なら、お分かりだと思う。
そう、財布からカードを出すのが面倒くさいのだ。
結局、人間というのは怠惰な生き物なのだ。必要は発明の母というが、それならば面倒は発明の父だと思う。では、次に生み出されたものは何なのか?
そう、身体に直接装着可能な、決済端末だ。
こちらが、先日僕が購入したスマートリング”EVERING”だ。端的に言えばプリペイドカードを指輪型にしたもので、これを装着して拳で読み取り機器にタッチするだけで決済が可能だ。それでいて防水で充電不要と言うのだから驚きだ。
まずは指輪として、見ていこう。カラーはブラック、無駄な装飾のない洗練されたデザイン。セラミック製で着け心地は軽く、表面は見事に磨かれており滑らかだ。アクセサリーとして、僕の右手のワンポイントとして、十分な役割を果たしている、「指輪」だ。
しかし、能ある鷹は爪を隠すものだ。
財布も、スマートフォンも必要ない。手を端末の前にかざすだけで、1秒と待つことなく決済が完了する。煩わしいパスワード入力も不要だ。最高にクールでスマート。
こちらが専用アプリ。残高の確認、チャージ、使用履歴の表示などができる。僕は有効にしていないが、一定額を下回ればオートチャージする機能もあるので、口座の残高があるうちはデビットカードと同じような感覚で使用できる。また、紛失したときのためにワンタッチで機能停止させることも可能だ。
長々と書き連ねてきたが、結局僕が言いたいことは″EVERING″は最高のアイテムである、ということだ。記事執筆時点で予約販売は一時停止となってしまっているが、恐らく来年の初めまでには再開されるだろう。カラーもバリエーションが追加されると聞いている。
いかがだろう。少しは購買意欲をそそられてくれたのであれば幸いだ。
下記のサイトから購入できるので、是非買ってほしい。間違いなく、今年買った中で一番人に勧められるものだ。
人間は怠惰な生き物である。そして、怠惰が新たな技術を生み出してきた。
だが、その新たな技術を知ろう、触れようとすることに対して怠惰になってはならないと思う。
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