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\あなたの「好き」をぶつけてください/ 入り江わにさん編「川柳」が好きすぎて  第2回:柳名命名!!ところで、入り江わにさんは、なぜ、そんなに川柳が好きなのですか?

ということで、なかむらしょうこは川柳をはじめました。
入り江わにさんの「川柳」への「好きなんだー!!」の気持ちに打ち抜かれたのです。

人生は一度きり。
そう、一度きり。
だから、
たくさんの人と知り合いたいし、たくさんの場所に行きたいし、たくさんの本を読みたいし、いろんな食べものを口にしてみたいし、知らないスポーツに挑戦したいし、聴いたことの無い音楽に耳をすませたいし、似合わないはずのファッションにも挑戦したいし……と、なんとまあ欲が多い。

知らない世界をどんどん知りたい! と、日々、動くものの、やはり自分の興味関心、趣味嗜好の枠内からはみ出すのは難しい。

そこで、みなさんの「好き」を「好きなんじゃー」とぶつけていただこうと思い、「bosyu」を通じて、「好き」を募りました。

そこで、ライターで川柳人の入り江わにさんが「川柳」をやってみませんか?と誘ってくれました!ありがとうございます。

「川柳」……?
わたしの中で、川柳というと「サラリーマン川柳」は毎年おもしろいなあと感じている程度で、詠んだことはありません。「お〜いお茶」は川柳ではなくて、俳句か。と、こんな感じで知識も経験も皆無な領域。

しかし! 五七五でいろいろ表現ができるってすごいし、挑戦してみたい。さらに、上記の通りわたしにとっての川柳は「サラリーマン川柳」なので、きっと「笑い」の要素が大切だという印象が強かったので、詠むことそのものがとっても楽しそうじゃないか! と、2つ返事で、「川柳やりたいです!」とお返事しました。

まずは兎にも角にも川柳の世界に足を一歩踏み入れてみようと、えいっと飛び込んだ第1回目。

第2回目となる今回はわたしの川柳修行を進めながら、わたしの心を揺さぶった、入り江わにさんの川柳への好き!の気持ちを深掘りします。

では、レッツゴー!

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柳名をつけてみよう!

なかむら「わにさんに出会ってから、ふとした時に、川柳を考えるようになりました。これはああ〜今日の湯豆腐も美味しかったなあと、お風呂の中で思いつきました。

湯豆腐で財布と贅肉引き締める

わにさん「え、急に上手くなってるじゃないですかw そうだ!川柳にもっと近づくために‘柳名‘をつけましょう!」

なかむら「柳名?(ヤバイ……読み方もわからない)」

わにさん「うんうん。柳名(りゅうめい)は川柳を作る人の雅号です。まあ、ペンネームですね。本名でもでもいいですが、柳名があるとやっぱり楽しい。駄洒落や当て字で考える人が多いかしら。私の場合は、私が’イリエワニ’にそっくりだからです」

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なかむら「ちょw インパクトがっっw」



なかむら「すみません……ワニのインパクトに放心状態になってました(笑)なるほど、‘入り江わに‘さんのお名前の由来は、本当にワニだったとは! 確かにこうして、柳名があるとおもしろいですね。言葉を選ばずに言えば、‘っぽさ‘が増すし、柳名持ってます!ってかっこいいから、俄然、やる気が湧いてきそうです。よし、考えます!」

わにさん「待ってます〜」





なかむら心の声:ダジャレや当て字、ダジャレや当て字……ダジャレ………
ん〜〜せっかくだから、自分の好きなものを名前にしたいなあ。好きなもの、バナナ!!!!!!!!バナナでダジャレや当て字。むむむ〜。

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なかむら「わにさ〜ん。おはようございます!柳名考えました!」

わにさん「どれどれ」

なかむら「じゃん!

命名‘芭南南(ばなな)‘です!

由来は、
・バナナがとにかく好きだから
好きこそものの上手なれということで。

・芭蕉さんにあやかろう

・バナナといえば南でしょう。南の島々好きだし!

と、こんな感じです。ど、どうですか……」

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わにさん「’芭南南’Googleチェックおけ!Twitterチェックおけ!Facebookチェックおけ!Youtubeチェックおけ!翻訳チェックおけ!どこにも使われてないし中国語で変な意味もありませんから使えます!これで行きましょ〜」

なかむら「なるほど。名前をつける時は、被りチェックも大切ですね」

わにさん「そうそう。『川柳』は、連歌が起源で五七五に七七つけてそれに五七五っていう遊びなんですけど、五七五が独立して文学の域にに高めたのが『松尾芭蕉』で、おもしろい五七五の本が流行して一番おもしろい『まとめ本』を作ったのが『柄井川柳』なんですよ。この人のセンスがいい!ってんで売れて有名になったらしいです。『誹風柳多留(はいふうやなぎだる)』が有名です。なんでペンネームに川柳なのかはわかりませんが、柳に風と受け流すって言葉もありますし、この人の辞世の句が『木枯らしやあとで芽をふけ川柳』という説もあって、柳が好きだったんじゃないですかねぇ」

なかむら「へえ!!そうなのですね。川柳のはじまりと、芭蕉の立ち位置。基本となる五七五のリズムをそのままに、文学に昇華させるか、おもしろい路線でいくのかで違う風合いの五七五の世界ができていくのですね。
わたしの地元新潟の雅称は柳都。お堀の周りに柳がずらーーーーっと植えられていることもあり、小さい頃から慣れ親しんでいるとともに好きな木です。さらに実家は信濃川の土手沿いにあるので、川にもゆかりある幼少期を過ごしたので、かってに川と柳に親近感を覚えます(笑)わたしの、幼少期は川柳にあり。では、芭南南として頑張ります!!嬉しいな〜〜」

わにさん「はい、楽しんでね、芭南南さん^^」


入り江わにさんと川柳との出会い

芭南南(早速、使う。以後、なかむらは芭南南でいきます)「ところで、わたしは、わにさんに川柳をあつ〜く教えていただけてとても楽しいのですが、そもそもわにさんが川柳に出会ったきっかけは何だったのですか?」

わにさん「そうですね。時間を追って、順番にお話しますね。今、改めて思い返すと、川柳と出会うことになったはじまりのはじまりのはじまりは、大学の就活の時期かもしれません。わたしは教師になりたい&漢文が好き!という思いから、大学は中国語学文学を専攻していました」

芭南南「おお。わにさんは、もともと‘言葉‘に興味があったのですね。しかも教師を目指されていたとは、なるほど、わたしが川柳を楽しく学ばせていただけるわけです」

わにさん「ところがですね、就活の段階で『子供の頃から教師を目指して一般会社を知らずにそのまま教師になっていいんだろうか?』と悩んでしまい、コンピュータに興味があったので、はじめはSEになったのですよ。バブル少し前からバブル崩壊直前まで4年間SEをしていました。だけどね、その結果、やはりわたしには、教師が向いているなあと判断し、教師に転職したのですが……ほどなくしてバブルが崩壊。教師は9年勤めましたが、ちょうど脂がのったころに職場内事故で怪我をしてしまってね……さらには、それに乗じたパワハラなどもあり、退職して療養生活に入ったの」

芭南南「ああ、そうだったのですね。転職やバブルの崩壊、そしてお怪我をされたこと、ご自身にとっても、社会を俯瞰しても大変な時期でしたね。お気持ちをお察しいたします」

わにさん「実はね、私は漢文とともに、絵を描くこともとても好きで、本当は美大に行きたかったのですが、経済的事情で諦めざるをえず……定年退職したら雑誌の挿絵描きになるぞ!!と、夢を抱いていました。しかし、先ほどお話しした事故が原因で右手がダメになってしまったのです。わたしは右利きだったのだけど、その時に、整形外科の医師に『先生なら黒板の字は左手で書きなさいよ』って言われたんですよねー。そりゃあもう、キツかったー。左手で書けばいいじゃないかという冷たい言葉、それに定年退職後の夢も絶たれ、大好きな絵を描くことと引き離されたようで………。しばらく暗黒期です。何もできませんでした」


《ギャラリー わにさんの作品たち》

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人魚と天使縮小サイズ

曇った窓を拭く女

芭南南うんうん。お辛かったですよね……好きな漢文や絵の道を歩むぞ!という中、その道に大きな岩が落ちてきてしまったような……嗚呼。この、わにさんにとって怒涛のような日々に川柳とは、まだ出会われていなかったのですね」

わにさん「川柳というか五七五の世界には『お~い お茶新俳句』で出会ってたな。教員時代に産休取ってるんですが、生まれた子がすぐ入院してね、死ぬかも……って言われたのですよ。子どもは頑張って、無事に退院できたんだけど、その時に『しゃぼん玉飛べ児の病全快す』って、句を詠んで応募したの。そしたらね、一番下の賞にひっかかったの」

芭南南「わにさんと五七五の出会いは『お〜いお茶』だったのですか!はじめにお話ししたように、わたしは五七五といえば、お〜いお茶のペットボトル!!だったので、なんだか親近感が!!すごいな、お〜いお茶。それにしても、はじめて応募した句が受賞するってすごいです。だけど、わかります。わたしもこの句を詠んで、五七五の中でわにさんのお子様への想いがギュギュッと伝わってきて、心揺さぶられました。命の尊さを感じます」

わにさん「事故で退職したあと、しばらくは、絵を描くことはできないかしらと、ジタバタしていたの。それと並行して、興味があったコンピュータの情報にもいろいろ触れていた。いろんな方向に何ができるかジタバタしていたのかも。そんな、ある日、『コムジン』というウェブ雑誌で『IT川柳』を募集していたから、久しぶりに詠んでみようかなって気持ちになり、『メモリーを外付けにしたい物忘れ』ってのを出してみたら、入賞してね。これがきっかけで、川柳について調べて言ったら、あちこちで募集していることを知ったの」

芭南南「すごい〜。お〜いお茶の時と同様、サクッと応募して、受賞される!やはり、わにさんはもともと言葉の造詣が深いことがよくわかります」

わにさん「そして、いろいろな川柳を調べていくうちに『オタク川柳』を発見!わたしは、がっつりオタクなので、これには食らいつきました。ここが、川柳のスタート地点かな。何しろ、絶望の暗黒期を救ってくれたのはアニメ漫画とアニソンでしたからねえ」

芭南南「なるほど!ご自身を救ってくれたアニメをテーマにした川柳に出会うことができたのですね。運命的だなあ。好きと好きの掛け算だ」

わにさん「わたしの絵はアナログだからね、ジタバタしながら絵を描き続けることを試みたものの、やはり前みたいには描けないと諦めていたの。そんな時、短編小説や怪談を書き散らかしました。わたしの創作へのエネルギーが『絵』という出口を失って噴きだしたんです。こんな風に、色々やっているうちに、五七五に凝縮されていって、川柳に取り組むことにつながっていったと思っています」

芭南南「絵を描くこと、文章を書くこと、五七五を詠むこと。わにさんの人生は創作エネルギーが燃えたぎっているのですね。かっこいいなあ。だからこそ、一つの道を諦めなくてはいけなくなっても、そのエネルギーがあるからこそ、分野は異なれど、創作を続けられているのですね。川柳公募の情報をキャッチされたのも、応募に踏み切ったのも、そのエネルギーあってこそだなあ」


よしやるぞ!の一歩

芭南南「しかし、応募して受賞しても、そこから川柳を続けよう!よ〜し、もっと極めるぞ!というメンタルになるにはハードルがありそうです」

わにさん「『よしやるぞ!』となったのは、やはり『オタク川柳』と出会えたからですね。オタクだから絶対に賞を取りたくて。出しても選考通過しない年が何年か続いていましたが、2014年の『第10回あなたが選ぶオタク川柳大賞』に『部屋の中積ん読積みゲー積みフィギュア』で入賞しました。この年128句出してます。一年がオタク川柳を中心に回るようになりました」

芭南南「わたしなら、何年も箸にも棒にもかからないかからんよ〜となったら、諦めてしまいそう……。改めて、好きの気持ちはすごいなあ!それにしても1年で128句も応募されたとはすごい勢い。応募されていない句も含めたらもっと詠まれていますよね、きっと。それにしても、この入賞された句、わたしの部屋は見ているみたいです(笑)わたしの場合は、部屋の中積ん読積ん読積ん読!ですが(苦笑)」

川柳と暮らす

芭南南「一年がオタク川柳を中心に周りだしたとのことですが、それによって生活や、日々の気持ちに変化などはありますか?」

わにさん「一番はやはりしょっちゅう一句詠むようになったこと。あらたまって『川柳詠むぞ』ってことはあまりないんですが、皿を洗っているときに思いつくことが多いので『メモメモ』となります。思いついた句は、Excelで管理しています。大体、毎週の『ラジオ万能川柳』(エフエムさがみ)に五句、毎月の『タケシの万能川柳』(タウンニュースさがみはら)に五句を中心に応募してます。余裕があるときは公募ガイドオンラインなどでめぼしい公募をチェックしておいて思いついたら出します。
最近は、『文芸川柳』というジャンルにも挑戦しているので『川柳マガジン』(新葉館出版)を購読して投句してます。ごく稀に載りますよ」

芭南南「生活そのものが川柳というか、いろいろな物事が五七五になって見えているのですね。エクセルで管理もされているのですね、詠みっぱなしではない姿勢も尊敬です。それにしても、わにさんの創作エネルギーには脱帽! 毎月、そんなに応募されているのですね。しかも、新たなジャンルにも挑戦されるとは、ますますアクティブ。すごく毎日が楽しそうだなって感じます」

わにさん「わたしには心の師匠・水野タケシ先生がいるのですが、『毎日一句以上』は師の教えなのです。師匠は『いいと思った他人の句も記録しておきなさい』とおっしゃるので、私のExcelファイルには『名句』というタブがあります。実は一句も詠めない日もあるんですよ。そういうときは名句チェックで誤魔化して…とw」

芭南南「師匠の師匠の教えなのですね。自分で詠めない日でも、名句チェックで川柳には触れる!」

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川柳のここがいちばん「好き」

芭南南「もはやわにさんの生活の中心となっている川柳のここが一番好きだ!っていうのはどこですか」

わにさん「絵の代わりとして一番いいんですよ。絵は、描いたものの説明なんてしないでしょ?川柳も説明はしませんから。解釈は見る人に任せる、その感覚が好きです。思わぬ深読みされることもあるし『通じなかったかー!』ってなることもありますよ。また、他人の句を読むのもおもしろいですね」

芭南南「確かに、どちらも説明臭くない。なるほど、詠み手が、それぞれ、この世界を五七五に置き換える、凝縮する、切り取る行為は、絵を描く行為と似ています!絵が好きなわにさんにぴったりなのですね!うんうん、詠む楽しみもあれば、読む楽しむもある!わたしもわにさんの句を読むことが楽しいです」

わにさん「平たくいっちゃうと川柳の楽しみ方って、朝、新聞広げて川柳欄見て『うまいこというな!』と鑑賞し、特に好きな句はメモし、『我ながらうまいこと言えたな!』と自画自賛する趣味です。それで、ラジオで読まれたり色々な媒体に載ったり、賞金や賞品がもらえたりするおいしい趣味と言えましょう」

芭南南「川柳を鑑賞する、いい言葉だなあ。自画自賛、ドヤ!なメンタルも大切ですよね。確かに、賞をもらえるのは嬉しいですし、モチベーションもあがります(笑)だけど、産みの苦しみもありそうですが……川柳への好きな気持ちが、そういう壁やスランプも乗り越えさせてくれますか?」

わにさん「いやいや、苦しかったら休んでよし!他の人の句を鑑賞してもいいし、アニメ見てたっていいのです。五七五を組み立てるのが楽しくなかったら休みましょうよ。『一日一句』は上達の秘訣ではありますが、ノルマじゃないです」

芭南南「わにさんと川柳の距離感ってとても素敵だなと思います。生真面目になりすぎないで、やっぱり楽しむ!が大切ですね」


川柳にとって大切なこと。

芭南南「わにさんがとてものびやかに川柳に親しまれている姿を見ると、川柳の世界の自由さ、懐の深さも感じるのですが、そんな中でも川柳をするな立って大切なことって何でしょうか」

わにさん「五七五または七七が基本ですから、基本のリズムをあまり外さないように整えること、ですかね。文芸川柳はなんか色々他にルールがあるみたいですけど気にしてません。植木の剪定みたいなものです」

芭南南「植木の剪定?」

わにさん「人間、何も考えない状態ってむしろ少ないですよね。いつも、なんとなく何か考えてるので、時々もやもやした思考を五七五にしてみるのはいい頭の体操になります」

芭南南「ごちゃ〜とした頭の中を五七五で整理整頓。剪定ですね!」

わにさん「あとは、ただ五七五にするだけじゃなく「自分の視点」を意識するといいですよ。わたしは母が学校司書だったので、本を返さないで卒業する生徒がいかに多いか知ってます。そんな「自分の視点」から、『卒業生本を返せと図書便り』って詠んだら意外にウケました」

芭南南「自分にしかない視点を大切にすることで、詠み手は自分自身を再発見できるし、読む人は新しい気づきを得ることができるのですね。先日、NHKラジオの『高橋源一郎の飛ぶ教室』を聞いていたら、歌人の穂村弘さんがゲストで、短歌についてお話しされていました。

そこで、短歌とは
・名もなき世界に名前をつけること
・詠み手の仮面をかぶれる
ことが魅力だと。

これも、わにさんが教えてくれた『自分の視点』を大切にするからこそ、ですよね」


川柳の「せ」の字も知らない人に川柳とは何かを一言で説明すると‥‥?

芭南南「わたしは、こうしてわにさんと出会えたことにより、川柳についての理解がじわじわと深まってきたのですが、少し前のわたしと同じように、川柳って……何?という方もまだまだたくさんいらっしゃると思います。そんな方に、わにさんが川柳とは何かをビシっと伝えるとしたら、どのように伝え流でしょうか」

わにさん「『ことばあそび ですよ』ですかね。
最初はそれからはじまるんでいいんです。ことばあそびとしての川柳。
そして』うまいこと言えたら賞品や賞金が手に入るかもしれないよ?」とささやく。オタク川柳の一位は10万円!オリックス働くパパママ川柳の一位は20万円!お~いお茶新俳句の一位は50万円!
金に釣られて詠むんでいいんです。詠めば必ず上達します!」

芭南南「ことばあそびって言ってもらえると、とても身近になります!肩肘張らずに近づけそう。金につられて詠むwww大事大事。そんな姿勢も良い入り口になりそうです」

わにさん「あ、最近は俳句と川柳の境目は曖昧です。『これは川柳です』って詠み手が言ったら川柳なんです」

芭南南「ほほ〜。五七五のリズムにのって、本人が『これが川柳じゃ!』と宣言したら川柳なのですね。なんだか自由だなあ。縛りは五七五というリズムだけ。そのリズムをいかに遊ぶかなんですね」

わにさん「五八五になったら八を言い換えられないかなーとか、あ、無理、とか。基本は五七五。収める努力で脳みそを鍛えられますけど、『自由に楽しく』を私は優先させています。」

芭南南「わにさんの楽しむという姿勢に触れていると、心がふにゃ〜と柔らかくなります」

川柳沼にハマるのか?!

芭南南「今日は、わにさんの川柳との出会いと、川柳への好きな気持ちをたくさん聞かせていただけて楽しかったです。ありがとうございました!わにさんの視点で、川柳の魅力を教えてもらったことで、川柳がぐんと身近になりました。絵を絵が描くという創作エネルギー、クリエイティブへの欲求が、形を変えて、言葉になって吹き出して、川柳にいきつく。そこにオタクというレイヤーも加わり、ますます川柳へのやる気が重層化していった。好き!!の気持ちが幾重にもかさなったすごいエネルギーだと思います!!!」

わにさん「そのかわり、ちょっと醒めている部分もあって、載っても落ちても『今はこれくらいの実力か』って、極めなきゃいけないという気はないですね。この道一筋の人には邪道かもしれません。だけど、本来、川柳は頑張るものというよりは楽しむものだと思うんですよ。


芭南南「いいなあ、楽しむ!という気持ち。極めようと思いすぎると続けられなくなってしまうかも。肩に力が入りすぎちゃって。」

わにさん「どうでしょう、芭南南さん川柳沼に沈んでみませんか?」

芭南南「せっかく柳名もつけたので、徐々に沼に足を入れていこうと思います(笑)わにさん、引き続き、ご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いします〜」

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こうして、なかむらは、芭南南となり、わにさんという師の元で川柳沼に沈んでいこうとしているのでした……。

つづく。
次回は、実際に応募してみるぞ!!
とにかく詠むべし、応募するべし!それが成長の近道だ。


プロフィール


入り江わに(いりえ・わに)
オタクじゃ老害、川柳じゃ若手!
オタクが互いをお宅と呼んでいた頃からのマンガアニメオタク。兼、川柳人。
川柳の流派はないが、仲畑流万能川柳の水野タケシ氏を師匠と崇めているので多分仲畑流の末席。
川柳を始めたのは昔事故で右手を故障してイラストが描けなくなったのがきっかけという中々ハードな人生を送っている。
過去絵のTシャツ販売サイトあり。

オタクと川柳のサイト
otabun.net

Tシャツ販売サイト
suzuri.jp/banawani

イリエワニ



中村翔子(なかむら・しょうこ)/芭南南(ばなな)
本屋しゃん/フリーランス企画家・文筆
1987年新潟生まれ。本とアートを軸にトークイベントやワークショップを企画。青山ブックセンター・青山ブックスクールでのイベント企画担当、銀座 蔦屋書店 アートコンシェルジュを経て、2019年春にフリーランス「本屋しゃん」宣言。同時に下北沢のBOOK SHOP TRAVELLERを間借りし、「本屋しゃんの本屋さん」の運営をはじめる。千葉市美術館のミュージアムショップ BATICAの選書、棚作り担当。本好きとアート好きの架け橋になりたい。バナナ好き。本屋しゃんの似顔絵とロゴはアーティスト牛木匡憲さんに描いていただきました。
https://honyashan.com/

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