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【画力向上】たった一か月で画力向上は可能か

おはようございます。仆李ほのと申します。

「画力向上のための講座とか動画とか見てきたけど出来た例が無いから自分用に作っちゃお」という軽率な心持ちで『一ヶ月画力向上計画』を作成・実行させて頂きました。
企画概要を書かせて頂いておりますがこれは指針であり完全固定ルールとして設定してはいないです。

「概要説明」・「試しに~」の欄は8月30日、31日に。
期間が開始してからは当時の私が約10日ごとに心境の変化を書き記しております。
(※絵は一部の物しか掲載しておりません。期間中の絵はTwitterアカウントにてほぼ確認できるため、もし興味がございましたらお手数ですがこちら()やプロフィール欄から飛んでいただければ幸いです)

一ヶ月画力向上計画概要






■課題設定
小物への苦手意識を消す
デッサン力や資料を見る癖をつける。
スケッチ、素材の扱い方を身につける。

■設定理由
・絵の密度を上げるときに柄とか小物の引き出しがあればかなり幅広く描けること、今後背景を描く時に技術の流用が簡単にできると思ったから。丁寧に観察して描写する力が衰えているので感覚を取り戻すため。

■練習期間
・2021/9/1~9/30

■練習方法
・小物のスケッチ
・柄作成(変形で服の絵に貼る)
・意識的に小物を加えた絵を描く
・作業を通して得た知識をメモする。


■その他
・課題以外のインプット・アウトプット作業は制限しません。
「筋肉を意識して人体を描いてみよう」といった学習意欲が小物、素材の扱い方以外に向いてる場合は少し抑えます。





企画のきっかけ







そもそも私がどの程度の絵を描くかをお見せします。

あとこちら(Twitter)

自分視点よく描けているものだけ並べました。

こう見ると「小物以外にも山ほど改善点あるやんけ」と気付くんですが、設定してしまった以上&ずっと静物(小物類)を描くことへの苦手意識が拭えないのでやるしかない。加えて何かしっかりとした義務感を覚えながら丁寧に絵を描くことが減ったことやご依頼を頂くときに半端な技術じゃ申し訳ないと感じたので今回の課題の内容はともかく「一か月しっかり自分で考えて努力する」ことがしたかったです。
あと面倒くさがり・中途半端に絵を描くので自己評価が高すぎる・継続がド下手という属性持ちなので画力向上のためのコンテンツの見聞の結果、成功した例がなく、泣く泣く「もう自分で作ろう…」と思いました。

試しに企画をやってみる

実際にこのようなことは可能か、9/1とほぼ同じスケジュールであろう8/31にやってみました。

絵を描く時間を捻出した結果大体3時間程でした。7時起床23時就寝です。

一枚目は「羽 描き方」と調べ出てきた好みの画風の講座をさらさらっと読み進め描いたものです。目が滑るからとおおまかに捉え、描き始めたところ、羽根の生え方の規則性が分からずゴリ押すしかなくなってしまいました。くじけそう。
二枚目は夜に制作しました。一枚目で理解が足りなかった翼全体の理解、羽根の生える位置に規則性があれば取り入れるしかないと思いwiki先生及び様々なサイトを参考にこの図を描き、写真の鳥たちを眺め「本当にこういう構造なんだ?!」と驚きました。
なかなかに楽しく、知識が増えていく感覚を味わえたことから数日はこれで様子見をしようという決断に至り、このまま進むことになりました。







▶1~10日目






簡単にこの期間の話をすると「思ってたより数倍メンタルがキツい」です。

2日目まではこのように写真のスケッチのみでした。じっとその物体を観察して、材質にまで意識を向け調べ、描くことは今までなかったのでアクセサリーの素材という事柄だけでも知らないことだらけでした。
3日目あたりに飽きが来たのか、思考の変化が起き「静物を描けるようになっても私が描くのは人物メインだからここへのなじませなきゃならんのでは?」という『個々の練習ではなく、作品として仕上げる』という考え方メインに据えるようになり一枚絵を描きました。

インプットしたものをアウトプットしました。えらい。
インプットしたものを活用するためには、キャラとの割合を調整しつつアクセサリーに意識を向けるように画面を作らねばならず、単調ではあるものの日頃の絵より見せるポイントがハッキリした絵になり、凄く頭を使いました。
難し~~~~!!!!!

因みにこの為だけに書いている日記によると、5日の時点で「これ本当に合ってる?」と不安になっています。
PDCAサイクルの途中で毎回毎回「そもそもプランが間違ってね!?」となって頓挫することを思い出し、OODAループというの有用性の高そうな記事を読んで少し落ち着いたり今後の方向性を決めたりしてました。
そして今回の目標設定に疑問を持ち始めていたのは事実なので疑問の掘り下げを行いました。
私はあまりキャラクターのデザインに重きを置いていないのでファッションをメインに据え、服の装飾を練習しても実際の作品に反映される事例が少ない。じゃあ現時点でより必要だと考えているのはキャラを取り巻く環境を描写するときだなと。
そこで要ると思っているんだな~と気付きました。そこで練習を背景のスケッチに移しました。

スケッチで得た知識を元にしたラフを描きあげ、大体10日です。

【学び】
・悩んでいい期間にしていたので悩み抜いて目的がハッキリとした。
・一点に意識して「どうやったら改善できるか」を考えるクセが付き始めた。
・5日でも他に目移りする





▶11~20日目






一枚絵に注力するようになってあまり一日の大切さというか前の10日間ほど知識が入ることもなくなり、変な焦りもなかったです。無意識のうちにアウトプット期間になったかな?と思います。

背景全体の向上を目指すようになり、右も左もわからず描き方などを検索してもキャライラストに対して本当に1/1000ぐらいしかなかったので、前から少し気になっていた吉田誠治先生の添削動画を片っ端から見ていくようにしました。
配信者を見ることへの耐性があり、行動の一貫性を見つけることが比較的得意なので動画内で添削枚数が3つ程度でも、添削動画全部(約50本)見れば「大体吉田先生はこういうことを大事にしているんだな~」とか右か左かぐらいの知識が付けばいいなと思い見始めました。加えて以前購入させて頂いた作品集も参考にしています。

こう なる(未完成です。)

最初のイメージより少し明るくなりました。描き込みが増えたことも起因しているとは思いますが、それでも秋晴れの雰囲気、パッと見の分かりやすさと画面の張っている感じがしっかりと出てくれて自分の絵ながら驚愕です。添削動画見て吉田先生の森本レオモノマネで大笑いしていただけこれだけ変わりました。

自分で描いた絵が「なんか惜しい・足りない」となった時に同様の事例を参考に出来て修正することができること&プロの目によるなぜ「惜しくなってしまったのか」を具体的に、初学者にも分かるように伝えて頂けるというのが添削動画の良いところだと思います。逆算で良くなる方法が掴めます。
また背景を主軸に置いた添削動画を見たことの利点もありました。疑問の掘り下げでもあった
『現時点でより必要だと考えているのはキャラを取り巻く環境を描写すること』
と背景を学ぶ(描く)という行為が完全に結びつき、そのことへの理解が深まったという点です。
今まで背景を付属品程度でしか捉えておらず、「その人間のキャラクター性を喋りたいのであれば人物自体をしっかり描けてればいいはずだ」と思っていたんですが、
片付けきれていない自室
に居る大人しい性格の子なのかネオン煌めく繫華街に居る明るい性格の子なのか、荒廃した世界で健気に生きる子なのか。
太字部分をしっかりと描くことによるキャラクターの補足説明であったり、世界観の広がり、解釈の拡大が行われるのではないかと感じ、今回で些細な所まで人物を語りたい人ほど背景を描くと良いんじゃないか?と気付きました。より作品を見る時の導入が丁寧になる感じ。
楽しい~!

【学び】
・添削動画を有効活用する。
・背景を描くメリットを自分なりに理解できた。
・一枚の作品に注力するとペースをコントロールできる。焦らなくなる。






▶21~30日目





展示会に出させていただくのですが、一切手を付けていなかったのもありこの期間で仕上げにかかりました。
下の絵は未完成のものです。あまりにも時間が無く&実生活の疲労が抜けず大慌てでこの期間は過ごしました。

今まで少しも意識してこなかった背景の設定を詳細にしていくことや資料を集める行為、人と背景のバランスなどを考えることなど脳内のチェック項目が増えたなという実感がありました。
プラスで少し驚いたのは強迫観念に駆られたわけではなく、「背景を描こう!」と前向きに思えたことでした。描けば説明が丁寧により詳細になるならやらない手はないな!という心境でした。

【学び】
・知識が増えるとチェックしていく項目も増える。




1ヶ月経過しての感想





成長が出来た、と思っています。途中からアクセサリーや小物から少し路線変更して背景を主軸に置きましたが、大きく自分の中の考え方が変わりました。知識が増え脳内のチェック項目が増えたということと私なりに背景を描いていく意味付けができたことが大きい収穫でした。課題として設定していた苦手意識も消えました
また愛着が湧いたおかげでラフ時点で人物メインの絵でも背景を描くフェーズにスッと入れるようになったのが個人的に嬉しかったです。
1ヶ月集中的に学ぼうとずっと考えていたおかげで流れてくる絵のどういうところが良いだろう、プロの方はどういうふうに処理しているんだろうとアンテナを張ることが出来、この行為で「私はこういう絵の描き方が好きだなー」というのも同時に分かっていき好循環でした。
私は「そこに在る絵」が好きなので、ファンタジーな世界観でも現実的な景色でもその奥が窺える絵…!恐らくこういう絵を目指したいと思っています。
改善点は一ヶ月で分かりやすく違いがわかるような絵が制作できていなかった(そもそも一ヶ月の背景特訓で一瞥で描写力の向上を見せるのは少し難しいのかも知れない)ので、私が感じたところを文章でお伝えするしかなくなったという点です。
また最初の時点で、何のためにこの目標を立てたのかというところが曖昧でより不安になる時間が長かったです。そして目標の設定理由として計画時点で立てていたものを途中ですっかり忘れていました。寸前絵の振り返りはできていたもの最後の最後「あれ?結局達成できた???」と首を傾げる事態になってしまったのが残念でした。

一ヶ月という比較的この手の上達法界隈(?)では短い期間設定でしたが、忙しくても「一ヶ月だけだし…」と筆を動かすことができました。あと不安になった時に「不安になってる暇なんかない!!すぐに解決しないと今後に影響が出る!」と解決方法を調べられました。あと滅多にしない10日ごとの振り返りを設けることによって「あそこは改善できそうだな?」と翌日からの作業にすぐ移せて良かったです。

最後に





人に教えることを前提に知識を習得するとより記憶が定着するというものと完遂できたら投稿しよう!という目標を掲げていたのでnoteへの投稿は出力コンテンツとして大変良いと思います。オススメです。
元々再現性のある上達法として作ってみたかったのですが、あまりにも自分のためのものになってしまいました。
飽き性・動画を見る習慣がある・知識が入ってくる感覚が楽しい・絵が上手くなりたい!
という方は是非。


今回こちらの記事を描くにあたって絵の参考にさせていただいたものを書き記して終わりとさせて頂きます。長文失礼しました。


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