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ニョッキと近況
イタリアンレストランの優待券を持っているのだけれど、この状況下でレストランにも行けないし、と思って諦めていた。
ただ、どうやらデリバリーがあるようだと、しばらくして気がつき、ニョッキを頼んだ。
30分ほどしてチーズがたっぷりのニョッキが配達されてきた。
本当は、この優待券、あの人と使おうと思ってたんだよね、なんて一瞬思ったけれど、ニョッキのもちもちした可愛い感触を楽しむうちに忘れてしまった。
外に出ると小雨が降っていた。
このところ、少し肌寒い。
外に出ることを控えていると、天気予報もみないので、どんどん季節の移り変わりに疎くなる一方だが、梅雨が近いのだろうか。
生憎、傘を持っていなかったので、着ていたブルゾンのフードをかぶる。
フードをかぶって、ちょっと悪い子のような顔をする。
でも、悪い子ってなんだろう。
悪い子はどこにでも行ける。
良い子のフリをしていたら行けないような所まで、悪い子は行ける。
もう私は大人だ。
今まで通り自分を養う大人の規範の中にいる必要はない。
悪い子はどこまでも行ける。
そう気がつくのに、どうしてこんなに時間がかかったんだろう。
「あんたみたいな悪い子のこと誰も助けない」
その呪いを解くために、私は悪い子のまま、大人になる。
占いを見たら、ヌードを元カレじゃなくて友達におくれ!という意味不明なアドバイスが出てきた。
少し笑って元気になって、また今日が始まる。
最後まで読んでくれてありがとう。