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老境に至るまで(3月19日)

この歳になると友人がいるというのはとても心強いことなのだと理解して、人を大事にしたい気持ちが強くなってくる。

中学や高校の頃なんて、友人というのは気の合う喋り相手くらいの感じで、私たちがしていたことはのべつまくなしにしょうもないことを話して笑い合っていただけだが、今はその「のべつまくなしにしょうもないことを話す」ということが、とても有難い。
そして、人生の苦難を笑う友がいるというのは、本当に有難い。


今日話していた友人とは、もうずいぶん長い付き合いで、中学校一年生の時、学籍番号が前後だった。それだけの出会いだが、もう今年で16年の付き合いになるので面白い。

チャンランポランに生きてきた私がやっと28歳になって、「結婚しない」という状況に現実的に向き合って老後の不安が増しているという話をして、「そんなの私は前から考えているよ」と言われて笑ってしまった。私は遅いらしい。

28歳でフリーになるというのも寂しいものだ、と思いつつ、これでよかったのかもしれない、と感じ始めている。
不安も孤独も苦しみも全部私の人生の一部であり、そして、それは他の誰かも似たような痛みを抱えているのである。この痛みが誰かを癒す日が来るかもしれない。それなら。

私は私の人生を引き受ける準備ができた。
老境に至るまで粛々と謙虚に生きようと思う。

最後まで読んでくれてありがとう。