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終着駅に行ってきました

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終着駅という響きに、わけもなく惹きつけられる。この先にはもう線路がない、という最果てのロマン。そして一抹の哀愁。そこには、どんな街が広がり、どんな人たちが息づいているのか。憧れで… もっと読む
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2023年9月の記事一覧

どこにでもある日常が営まれる、非日常をたずさえた下北半島の街(大湊・JR大湊線)|終着駅に行ってきました#16

文=服部夏生 写真=三原久明 「お兄さんたち、取材の人なのかしら?」  居酒屋のママは、ちょっと首を傾げ、僕の方をまっすぐ見ながら、そう言った。  図星である。だが多分、ママの考えているような、名店紹介とか名物女将に迫る風の「取材」ではない。では、どう説明すればいいのだろう。火の玉ストレートに、僕は思わず口ごもってしまい、ママはにこりと笑って、ごゆっくりどうぞ、と奥へと戻った。  まさに、台無しである。ミハラさんが無言のまま、ぐつぐつ煮える味噌貝焼きの豆腐をつついて、