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偉人たちの見た京都

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偉人たちが綴った日記、随筆、紀行を通してかつての京都の姿に思いを馳せ、時代を超えて人々を惹きつける古都の魅力をお伝えします。
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2022年9月の記事一覧

文豪・島崎藤村が訪ねた和辻哲郎の家と大徳寺真珠庵|偉人たちの見た京都

島崎藤村といえば、教科書には必ず登場する日本を代表する文豪です。藤村は1872(明治5)年、当時の筑摩県馬籠村(現在の岐阜県中津川市馬籠)に生まれました。教師として働くかたわら詩人として活動し、1897年に第一詩集『若菜集』を発表。土井晩翠と並んで、明治詩壇の中心人物として活躍します。 やがて藤村はその活動の舞台を小説に移し、1906年に『破戒』を出版。続けて『春』『家』などを発表し、またたく間に日本の自然主義文学を代表する作家となりました。1913(大正2)年には渡仏。3