美食家・北大路魯山人が愛した洛北深泥池の蓴菜|偉人たちの見た京都
北大路魯山人(1883~1959)ほど幅広い分野で卓越した才能を発揮した芸術家は、近現代では他にあまり例を見ないでしょう。そのスケールの大きさは、没後60年以上経った今日、ますます評価が高くなってきています。
魯山人とはどのような人物なのか。あまりに巨大で全貌を簡単にはつかめませんが、彼の残した文章をまとめた『魯山人味道』(中公文庫)ではこのように紹介されています。
「明治十六年、京都上賀茂の社家に生まれる。本名房次郎。独学、独習にて書・篆刻*・絵画を志す。大正期