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旬のおでかけ情報をはじめ、気になる新刊や新商品、見逃せない展覧会や伝統的なお祭といったご当地の話題など、さまざまなトピックをお届けします。
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2023年12月の記事一覧

【マリー・ローランサン展】幅広い活動の全貌をひもとく(東京・アーティゾン美術館)

  20世紀前半に活躍したフランス人女性画家、マリー・ローランサン[1883〜1956]。絵画だけでなく、バレエの舞台装置や衣装のデザインも手掛けるなど、幅広い分野でその才能を発揮した。彼女はマティスやピカソ、ブラックなど同時代の画家から影響を受けたと語るが、その様式を模倣することなく、パステルカラーの独自の画風を生み出した。  本展では、アーティゾン美術館が所蔵する珠玉の作品に加え、国内外の美術館からローランサンの絵画や挿絵本等の資料を集結。彼女の活躍をフィールドごとに展

【岡山ナゾトキミステリー】岡山城で楽しく学べる謎解きイベント

 2022年に大改修を終えた岡山城で、謎解きイベント「岡山ナゾトキミステリー 宇喜多家と岡山城の謎」が開催中だ。ストーリーを考案したのは、さまざまなメディアで活躍中の松丸亮吾さんが率いる謎解きクリエイター集団「RIDDLER」。出題される岡山城と岡山城の基礎を築いた初代城主・宇喜多家に関する謎を解きながら、城一帯を周遊できる内容となっている。  岡山城天守で「謎解きの書」を入手し、天守や城を囲む烏城公園などに隠された謎を解き明かしていく。推奨年齢は小学生以上で、30分から1

【THE GROUND MINO】美濃の魅力を発信、土がコンセプトの新たな複合施設(岐阜県多治見市)

岐阜県多治見市にある人気観光スポット「本町オリベストリート」の中央部に、「THE GROUND MINO」がオープンした。土をコンセプトに美濃焼のうつわを中心とした複数のショップやギャラリー、工房、体験教室やレストラン、シェアキッチンなどを備えた複合施設だ。  江戸時代から続く陶磁器商家をリノベーションしており、荷受けの門として使われた大門や建築当時のまま残る蔵などが見られる。瓦や柱などの古材を再利用することで新しさだけでない趣ある雰囲気が魅力だ。ギャラリーや工房では季節ご

モネの「連作」が生まれた過程に迫る展覧会

 印象派の巨匠、クロード・モネ[1840−1926]は、柔らかな色遣いとあたたかい光の表現を得意とし、自然の息遣いが感じられる作品を数多く残した。一瞬の表情や風の動き、時の移り変わりをカンヴァスに写し取った革新的な表現手法である「連作」は、モネの画業から切り離して語ることはできない。  モネの代名詞である、〝積みわら〟〝睡蓮〟などをモティーフとした「連作」に焦点を当てながら、時間と光とのたゆまぬ対話を続けた画家の生涯をたどる本展。日本初公開となる人物画の大作《昼食》を中心に

[期間限定]東京国立博物館応挙館で楽しむ和の心

 東京国⽴博物館の敷地内にある日本家屋「応挙館」にて「TOHAKU茶館」が開催中だ。 「応挙館」は、名古屋市郊外にある明眼院の書院として1742(寛保2)年に建てられ、その後、三井物産の初代社⻑で茶⼈としても知られる益⽥孝(鈍翁)邸内に移築。さらに1933(昭和8)年に東京国⽴博物館へ寄贈された。普段は⼀般公開されていないが、このたび⽇本⽂化を楽しむ場として期間限定で公開されている。  禅の呼吸法や盆栽教室、着付けや茶道などさまざまな日本文化の体験が楽しめるほか、カフェで