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飛騨さんぽ

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紆余曲折を経て雪国・飛騨に移り住んだ浅岡里優さんが、日々の暮らしの中で感じた飛騨の魅力を飾らない言葉で綴っていきます。
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#エッセイ

800年の伝統を守る“山中和紙”の奥深い魅力|飛騨さんぽ

「飛騨さんぽ」は、紆余曲折を経て雪国・飛騨に移り住んだ浅岡里優さんが、日々の暮らしの中で感じた飛騨の魅力を飾らない言葉で綴る連載です。第3回は、飛騨の山奥で受け継がれてきた“山中和紙”について。 「800年続くこの伝統を、800年先まで残したい」  こう語るのは、雪深い河合町で、“山中和紙”の伝統を受け継ぐ長尾農園の長尾隆司さん。  飛騨には歴史的な文化や営みが数多く残っている。そのひとつが、伝統工芸の「山中和紙」だ。幼稚園や小学校の卒業証書や成人式の証書に使われるなど

ご挨拶に、日本酒。|飛騨さんぽ

「飛騨さんぽ」は、紆余曲折を経て雪国・飛騨に移り住んだ浅岡里優さんが、日々の暮らしの中で感じた飛騨の魅力を飾らない言葉で綴る連載です。第2回は、飛騨古川の人々がこよなく愛する地酒について。  冬になると、みなさんは何が恋しくなるだろう。こたつ、みかん、はたまた人肌なんて人もいるかも知れない。  私はというと、冬には日本酒が恋しくなる。 「九州生まれです」と言うと、よく焼酎好きと思われるのだが、私は日本酒派。佐賀の母の実家から歩いて行けるところに酒蔵がいくつかあって、幼い