マガジンのカバー画像

新MiUra風土記

27
この連載では、40年以上、世界各地と日本で20世紀の歴史的事件の場所を歩いてきた写真家の中川道夫さんが、日本近代化の玄関口・三浦半島をめぐります。
運営しているクリエイター

2024年3月の記事一覧

逗子、写真家中平卓馬への路(中川道夫インタビュー)|新MiUra風土記(番外編)

編集部(以下、――):2023年夏に「挑発関係=中平卓馬×森山大道」展が開催された際、中川さんが森山大道さんにお話を伺いました。森山さんから中平卓馬さんについての貴重なお話を伺うことができましたが、2003年の「中平卓馬 原点復帰―横浜」展(横浜美術館)から20年、今回の展覧会を見ての率直な感想はいかがですか。 中川(以下、省略):展覧会タイトルの「火ー氾濫」を見たとき、一瞬「否−叛乱」と読み違えそうになりました。美術館があるのはかつて帝都の近衛師団司令部ゆかりの地で、竹橋