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2024.2.23 FLOW THE PARTYフレデリック@チキンジョージ

先日のFLOWとの対バン。フレデリックのレポ。

今まで行ったフレデリックのライブ史上、視界は正直かなり悪い方だった。ただ、その分、ライブハウスの熱さとか、音圧とか、生でしか感じられないものを存分に感じられるライブだった。

セトリは以下の通り。

1.オドループ
2.銀河の果てに連れ去って!
3.ジャンキー
4.名悪役
5.人魚のはなし
6.ペパーミントガム
7.Wake Me Up
8.スパークルダンサー

一曲目からいきなりキラーチューン、オドループ。対バンとかフェスとか、フレデリックを初めて見る人が多いであろう場でのオドループは、やはり強い。カスタネットの手拍子とか、ギターソロの手前「色を塗って生きるのはあなた」のところで隆児さんを指さすのとか、BPMがどんどん上がっていくアウトロの手拍子とか、客席の熱気をフレデリックが吸い取ってどんどん強くなっていくみたいで楽しい。わたしはいつもプリキュアの映画を観に行って入場特典のライトを振りながら声援を送っていたことを思い出す。一体感とはこのこと。

間髪入れずに始まったのは愛してやまない、銀河の果てに連れ去って!。銀河!が始まった瞬間に「ひぃえぁあああ!」みたいな声を上げて崩れ落ちるの、そろそろやめたい。何回観てもときめける。Zeppツアーでもアレンジの強さに驚いたが、ステージが見えない分音に集中して聴くことができ、改めて、ライブのフレデリックの強みを提示されたような気持ちになった。特にドラム。ブラックホールに飲み込まれるような、そんな迫力がドラムから生まれていた。知識がないのが悔やまれる。。。「どんな過去があって汚れたって離れたって君となら こんな世界だって人生だって変えれるような気がした」のコーラスで毎回大泣きしてしまう。

さらに続くのはジャンキー。Cメロから入るアレンジ、ワクワクするので大好き。あと、ジャンキーのイントロでお立ち台に乗った康司さんがにっかーって笑ってる時、絶対に目が合ったと信じさせて欲しい。

MCを挟んで名悪役。この日の名悪役が本当に良くて。歌ってる健司さんが目をカッと見開いてるのが、本物の名悪役みたいでゾッとした。フレデリックというバンドは、正義の味方!ヒーロー!というよりは、それこそ名悪役という言葉がしっくりくるバンドだと思っていて、それはライブにしろ音源にしろ、どこか怖いところがあるから。最初はその怖さを見せてこなくて、楽しさの皮を被って近づいてきて、楽しさに夢中になっているとその皮がいきなり剥がれ落ちて、でも今更逃げれるわけがないくらいその時には好きになってるから抜け出せない。名悪役までの3曲で楽しさを全力でぶつけてきたのに、急に名悪役で化けの皮が落ちた、と思った。セトリにおける緩急の使い方が上手すぎる。

そんなことを思っていたら、緩急の緩、にあたる、人魚のはなし。この日は本当にリズム隊がいつにも増して強かった。グルーヴってこういうことか、と目の当たりにした。特に2番のAメロ(恐らく「日差しから突き刺さる」のところだったと思う)の歌とリズムの噛み合い方が今までにないくらい気持ちよかった。

そのまま、ペパーミントガムへ。Zeppツアーでやられていたアレンジ。楽器隊の演奏を切り拓くような健司さんのロングトーン。力強く始まったかと思うと、儚く今にも消えそうで目が離せないような歌声が聴こえてくる。健司さんのフロントマンとしてのすごさは、圧倒的な存在感をもって人を惹き付けることと、瞬きして次に目を開いたらいなくなってるんじゃないか?という儚さの使い分けだと思う。そんな人が真ん中にいるバンド、セトリの緩急もつくはずです。

またまたMCを挟んでWake Me Up。久しぶりに遭遇した気がするが、これも緩急の曲。見る度に激しくなっている。健司さんの声の緩急に、楽器隊全員がバチッと合わせて演奏するところを見ると、バンドとしての強さが感じられてとても良い。

そして最後はスパークルダンサー。ライブハウスという環境のせいか、いつもよりも同期の音が控えめに聴こえた。4人が今目の前で鳴らしている音が空間を埋め尽くすような勢いがあった。スパークルダンサー、忘れがちだがとんでもない難易度である。これでもかというくらい動きまくるベースライン。力強く支えるドラム。その上を自由に駆けるようなギター。まとめて引っ張る歌。全要素がフレデリックの強みに溢れていて、この曲が代表曲の立ち位置にあることがとても誇らしく思える。

対バンのフレデリックを見るのはほぼ1年ぶりだったが、対バンには対バンの良さがあると改めて実感した。新しいアーティストとの出会いはもちろん、フレデリックを初めて見る人たちの反応を見るのも楽しい。

最高の2024年のフレデリック初めでした。

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