見出し画像

トリミングサロンにおける顧客体験(CX)の向上について

世田谷区駒沢でDOG SALON FREESIAを経営している本間と言います。

最近ではCXやらDXやら騒がれていて、トリミングサロン経営者の方は大企業の話で関係ないと思っている方もいるかもしれません。

しかし、このCXやらDXやらの横文字はトリミングサロンであったとしても、売上が向上したり効率化を図る上ではとても大事なもなのだったりします。

今回はその中で、トリミングサロンにおけるCX(カスタマーエクスペリエンス)、日本語で言うところの「顧客体験」向上についてお話をします。

トリミングサロン経営者であっても、顧客体験の向上と言われて「うちのお店は顧客体験を重視した経営をしている」という方にはこの記事は必要ないかもしれません。

逆に、顧客体験について出来ているかな?出来ていないかな?と思う方に少しでも参考になればと記事を書いてみましたので、この記事を読んで答え合わせをしてもらえると嬉しいです。

トリミングサロンにおける顧客体験(CX)とは?

顧客体験の向上というのは、お客様とトリミングサロンの接触機会、いわゆるタッチポイントを向上させるということです。

お客様がストレスなく快適に、そして楽しんでもらうように工夫をすることで、お客様の顧客体験が向上して満足度を高めることができます。

CXという言葉は最近日本でも流行っている言葉ですが、じつは昔からある商売の基本とも言えるのが顧客体験です。

飲食店での分かりやすい顧客体験の例は、料理のクオリティが高いのに、スタッフの方が上司に怒られてるいる空間で提供される料理は、どんなに美味しい料理だったとしても美味しく感じることはできません。

飲食店ではただ単に美味しい料理を食べる場所というだけではなく、その空間で美味しいものを食べるという「場所(雰囲気)+料理+サービス=顧客体験」だと言えます。

ただ美味しい料理を提供するだけでは顧客体験が高いお店とは言えず、料理が美味しいお店はたくさんあるので、それだけでは商売が繁盛することは難しかったりします。

これは飲食店でもトリミングサロンでも一緒で、トリミングサロンでは綺麗で可愛いカットができたとしても、それだけでは繁盛させることは難しい時代になりました。

接客の質、サービスの質はもちろん、トリミング前の予約をするタイミング、決済をするタイミングなども顧客体験を向上させることが重要になります。

さらに言えば、まだあなたのトリミングサロンに行ったことはないものの、色々なトリミングサロンを比較検討している段階ですでに顧客体験が始まっています。

お店に来店をされる前からすでにお客様がホームページやインスタなどでお店との接触をしており、その顧客体験が低ければ比較検討をしていてもご予約には繋がらないですし、逆に顧客体験が高いものであればご予約につながる確率は上がります。

顧客体験を向上させると売上が上がる?

顧客体験を向上させるとお客様の満足度が高まり、結果として来店を継続してもらったり、お友達を紹介してもらえたりするので、結果として多くのお客様に利用してもらえるトリミングサロンにすることができます。

逆に言えば顧客体験の向上を怠っているトリミングサロンであれば、今はそれなりにお客様にご来店いただいていたとしても、顧客体験の質の高い新しいトリミングサロンが商圏にできてしまったら、一気に経営が厳しくなる可能性もあります。

もしかすると、いまお店に多くのお客様に来店をしていただいているのは、たまたま周りに強い競合店がいないだけで、今後商圏に顧客体験を重視したトリミングサロンが現れるかもしれません。

そうなった時に、顧客体験を重視しているお店で、普段からお客様の満足度を高めることができていれば焦ることはなくなるかと思います。

当店ではトリミング風景の見学を積極的にしていただいています

トリミングの見学をできたとしてもガラス越しで見学するくらいのことが多いですが、当店ではガラス越しではなく愛犬のトリミング風景を目の前で見学をできるように、店内に椅子を用意して最初から最後までトリミングを見ていただけるようにしています。

これも顧客体験を向上させるために大切だと思っている施策の一つで、お店を開業する前から考えていていました。

トリミング風景の見学というのは、トリマーからすると抵抗があるケースが多いものの、逆に飼い主様からすると愛犬がどんな風にトリミングをしているのかを知りたいという方は少なくありません。

愛犬のトリミング風景の見学を開業当初からスタートさせていますが、パピーの飼い主様は100%見学をされており、成犬のわんちゃんの場合は半分くらいの方が見学をされていて、予想通り多くの飼い主様に愛犬のトリミング風景の見学をしていただいています。

トリミングは以前からカットをして綺麗に可愛くカットをするだけではなく、飼い主様にとってエンタメ的な要素は強いと感じており、ただ単にカットをするだけではなく、目の前でトリミングを楽しんでもらうというところまでをサービスとして提供をして顧客体験の向上を図っています。

飲食店で言えば、シェフが目の前で料理を作り、その料理が提供されると美味しく感じるように、作っている過程を楽しむということに近いと思います。

ネット上での顧客体験向上(CX)について

トリミングサロンとお客様が接触するタッチポイントというのは、対面だけではなくインスタなどのSNSやホームページのオンラインでの施策含まれます。

例えば、インスタでどんな雰囲気でどんなカットをするのかということを投稿していけば、お店のカット技術を具体的にお伝えすることができます。

逆にインスタもやらずにホームページもないトリミングサロンは、お客様がお店のことを知りたいと思っても調べることができません。

現代においては、ホームページ同様にインスタを運用することは必須となっており、どちらか一つだけしかないと顧客体験を低くさせてしまっている可能性が高いです。

また、ホームページがあったとしても、10年前に作ったような古いホームページで、お店のコンセプも競合と同じようなことを書いていたり、料金表だけ載せているホームページであれば、トリミングサロンを探している潜在的顧客の顧客体験としてはとても質が低いものになってしまいます。

質が低い顧客体験であれば、そこからご予約につながることも難しいでしょう。

ホームページからでもインスタをすぐ確認できたり、逆にインスタからでもホームページをすぐ確認できるようにすることで、どちらの導線からお店を知った方でも、より深い情報を知りたい方向けの情報のアクセスがしやすくなり、顧客体験の向上と言った点では効果があります。

顧客体験を重視したトリミングサロンでは、ホームページもインスタも当然あり、両方があるお店であれば、お客様はホームページだけを見て予約をする方は少ないですし、インスタだけを見て予約をする方も少ないです。

ホームページやインスタ両方を見て、お店の深い部分やこだわりなどを確認して、愛犬を安心して預けられるのかということをチェックしています。

ホームページはあるのにインスタと連携させていなかったり、逆にインスタもやってるのにホームページと連携をさせていなければ、お客様にとっては存在しないものと一緒になってしまいます。

お店側がその動線をしっかりと整備することで、お客様にスムーズにお店の情報を伝えることができます。

顧客体験を重視したホームページは、お店のコンセプトや強みを丁寧に説明をして、インスタなどと連携をさせつつ、電話予約だけではなくLINEだけでご予約まで完結できることが理想的だと言えます。

LINE公式アカウントの活用方法

その他にも、LINE公式アカウントを活用して、予約だけではなくトリミング終了のご連絡をLINEですることも増えてきました。

お客様にとっても電話で連絡するよりも、LINEで連絡をしてほしいという方も増えてきています。

電話は苦手だったり、電話に出るのが面倒な方も少なくはないので、その方たちにとってはLINEでのやりとりはストレスがなく、顧客体験を向上させるという点においてはLINEでのやりとりも目には見えない効果があります。。

接客も大切

オンライン上だけではなく、普段の接客も重要な顧客体験の一つで、接客に力を入れていたり、顧客満足度を損なわないように工夫をしているトリミングサロンは多いかと思います。

店舗の方針によってはオプションの営業を積極的に進める店舗もあれば、営業されたくないという方もいるだろうから営業は特にしないという店舗もあるかと思います。

どちらが正解不正解というのではなく、顧客体験向上のためにどの選択を取ったのか?ということが大切になります。

積極的にオプションを薦めることで、今まで知らなかった効果を実感できて喜ばれるケースもあるでしょうし、逆に営業されるのが苦手で嫌な思いをする方もいらっしゃるかもしれません。

オプションを営業したことに対する売上アップと、営業が嫌で他店に移ってしまった損失はどちらが大きいのかということは考えなければいけません。

キャッシュレス対応も顧客体験向上の一つ

最近ではキャッシュレスを導入するのが当たり前になってきましたが、3年前まではキャッシュレスを導入しているトリミングサロン少数派でした。

しかし、今はキャッシュレスを利用されるお客様も増えましたし、導入するトリミングサロンも増えてきました。

そんな中、いまだにキャッシュレスを導入していないトリミングサロンは、お客様にとっては顧客体験としては低いものになってしまいます。

手数料率が高いから導入できないという声もあったりしますが、利益率の高いトリミングサロンにおいては言い訳に過ぎません。

もしもキャッシュレスの手数料で売上を圧迫するくらいのトリミングサロンであれば、顧客体験を向上させて値上げするというのも選択肢の一つだと思います。

カット技術向上も顧客体験向上の一つ

トリミングサロンなので当たり前ですがカット技術を向上させることも顧客体験向上の一つです。

これは誰もが思いつく一方で、どうやったらトリミング技術を向上させることができるのか?と悩んでいる経営者も少なくありません。

インスタを見てると、フォロワーが1万人を超えるような多くのインフルエンサーが綺麗にカットをする姿を見てると、世の中はカットが上手い人ばかりだと思うかもしれませんが、やはりカットの上手い人は少数派です。

最新のトレンドを追いかけたり、トリマーのインフルエンサーが主催していオンラインセミナーなどに参加をしてみてもいいと思います。

細かなことの積み重ね

ここに書いてきたことは顧客体験の基本的なものばかりですが、言われてみると「確かにそうだ」と思われた方もいらっしゃるかもしれません。

オンラインでもオフラインでもお客様にとっては全てあなたのお店の顧客体験です。

顧客体験は一見するとバラバラなことのようですが、お客様の顧客体験を向上させるという線では全て一つに繋がっています。

少し難しいように思うかもしれませんが、1つ1つはとてもシンプルなことですし、比較的簡単に達成できるものばかりです。

世の中は絶えず変化をしていて、自分だけが変化を怠っていればいずれ世の中から取り残されてしまうかもしれません。

強いものが生き残るのではなく、変化をできるものが生き残ることができるのは、生物であろうと企業であろうと同じことです。

しかし、こう言っても変化をできる人は少ないかったりします。

だからこそ、その中で変化をできる人は時代の波に上手く乗って生き残ることができると感じています。


店舗名:DOG SALON FREESIA
住所:東京都世田谷区駒沢5-18-7
ホームページ:https://freesia-dog.com
インスタ:https://www.instagram.com/freesia.dog/
LINE公式アカウント:https://lin.ee/h7nWOK1

また、私自身が記事を書いている「トリマー専門メディアTrimal 」もトリミングサロン開業や売上アップなどの、トリミングサロン経営についてメディア運営もしているので、良かったらこちらもご覧ください。

そして、個人のツイッターも開設しました。が全然更新してません。フォロワーが増えればもしかすると更新するかもしれません…
ツイッター:https://twitter.com/honma_suguru

息子たちと一緒に遊ぶオモチャの費用にしたいと思います!