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「後回し」にしない技術【書評】
こんにちは。
あなたには「後回しグセ」はありますか?
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「すぐやらなきゃいけないのに・・・」
「後回しにしすぎて、いつも締切に追われている」
「願うばかりでいつまで経っても願いが叶わない」
そんな「後回しグセ」を心理学の手法で解決する方法をシェアします。
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今日取り上げる書籍は心理学者のイ・ミンギュさんの著書『「後回しにしない」技術』です。
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今日のポイントは次の3つです。
「後回しにしない」2つの心の準備
「後回しにしない」3つのステップ
「途中で諦めない」3つのコツ
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早速「後回し癖」から脱する方法を紐解いていきましょう。
「後回しにしない」2つの心の準備
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「後回しにしない」自分に生まれ変わりたい。
そんな願いをかなえる方法は無数に紹介されています。
しかし「どれを試してもいつもうまくいかない」としたら、
「後回しにしない」ための心の準備ができていないせいかもしれません。
本書では「後回しにしない」自分に変わるために次の2つの心の準備をお勧めしています。
セルフイメージをあげる
人生は壮大な実験と知る
詳しくご説明します。
1:セルフイメージをあげる
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「人は自分がイメージした通りの人間になる」と著者は言います。
人間の脳には「自己規定効果」と「自己一貫性原理」があるためです。
自己規定効果とは「自分が自分に対するイメージが、自分の行動を決定する」ことを意味します。
自己一貫性原理は「無意識のうちに自分の言動をセルフイメージに合わせようとする働き」です。
さらに人間の脳の特徴を表す社会心理学の概念に「認知的不協和」があります。
これは矛盾する認知を同時に抱えた状態に陥ると覚える不快感やストレスのことです。
そしてこの認知的不協和を解消するために、目の前の現実をイメージに近づけようと脳が動きます。
こういった脳の働きによって、人間は自分がイメージした自分、つまりセルフイメージの通りの自分になるように自動的に行動します。
そして日々の小さな行動の積み重ねが、ひいては自分の運命をも変える大きな力になるのです。
「自分なんてどうせ、後回しにばかりしている人間だから・・・」
もしあなたの中にそんなセルフイメージがあるなら、まずはその認識を変えてください。
「後回しにしない」自分になりたいと思ったのは、かけがえのない人生でやり遂げたいことがあり、「これ以上時間を無駄にし続けてはいられない」と思ったためではないでしょうか。
2:人生は壮大な実験と知る
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「天才とは、1%のひらめきと99%の努力である」
この名言で知られる発明家のトーマス・エジソンは、自分の行動を「実験」と定義していました。
つまりエジソンにとって、すべての経験は実験だったのです。
そして「後回しにしない」ためにマインドセットとして、この人生は実験なんだという考え方が重要であると著者はいいます。
なぜでしょうか。
人生の行動も経験も「実験」だと考えれば、失敗によって受ける精神的なダメージを低減できるためです。
「すぐにやらなければならないのに、なかなか着手できない」
「やりたいことはあるけれど、いつまで経っても始められない」
私たちが行動を始めることができない最大の理由は、失敗を恐れるためではないでしょうか。
失敗すれば自分のメンタリティがダメージを受けます。
「ダメなやつだと思われたくない・・・」
「その歳で挑戦なんてするの?と思われたら嫌だ・・・」
しかし今から取り組むことは人生における実験の一つに過ぎない、と割り切っている場合はどうでしょうか。
実験なので、自分という人間の人格や尊厳は傷つきません。
あくまでも課題に対して仮定を設定し、解決策の可能性を試しただけです。
また実験精神を持つことで、さまざまな角度から課題を眺め、新しい視点で解決策を考えられるようになります。
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「今度はどんな実験をしてみようか?」
この言葉を口癖にすれば、自然と「後回しにしない」メンタリティを手に入れられます。
まとめ
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ポイント1の「後回しにしない」2つの心の準備、では、
セルフイメージをあげる
「今度はどんな実験をしてみようか?」を口癖にする
この2つを覚えておいてください。
「後回しにしない」3つのステップ
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「後回しにしない」心の準備が整ったら、具体的に3つのステップで「後回しにしたくない」ことに取り組みます。
このときの手順が次の3つのステップです。
自分の本心を確かめる
小さく切り分ける
締切を2つ作る
具体的にご説明します。
1:自分の本心を確かめる
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突然ですが、ここで質問です。
「後回しにしたくない」ことは、本当にあなたにとって大切なことでしょうか。
特に重要ではないけれど、なんとなくすぐにやらなければならないような気がしているだけなら、あなたのTO DOリストから削除してください。
なぜならそれは、あなたが『「後回しにしない」と決心するほどの価値がないこと』だからです。
「変わりたいのに変われない」
そう悩む人は多いでしょう。
しかしこのときまず確認すべきは「本当に変わりたいのか?」「本当に変わる必要があるのか?」、つまりあなたの本心です。
情報が溢れた現代です。
望むと望まざるとにかかわらず、あなたにとって必要はない情報も無数に飛び込んできます。
現状に完全に満足している人は、そう多くありません。
そんなあなたを刺激する情報を脳がキャッチすれば「自分も変わらなくてわならない」気がするかもしれません。
しかし人間の脳は、省エネモードを基本としています。
万が一のピンチ、つまり命の危険に遭遇した時にすぐに全力で対処できるよう、それ以外のシーンでは極力惰性運転を維持するのです。
もしあなたが平常時は腰が重い脳を動かして「あと後回しにしない」自分になりたいと願うなら、取り組としていることの重要性を明らかにしてください。
なぜ後回しにしてはいけないのか?
もし後回しにするとどんなリスクがあるのか?
後回しにしないことで期待できるメリットはなにか?
後回しにしてはいけない切実な理由を分析し、明確に理解できれば、その目標は半分成功したも同然です。
「後回し」ではなく「いますぐ」取り組まなければならない理由を、脳に理解させてください。
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2:小さく切り分ける
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「後回ししない」ために課題は小さく切り分け、もっとも簡単にできる行動から始めます。
「後回ししない」と決心する時は、もっともモチベーションが高いタイミングです。
ただし残念なことに、最高潮まで上がったモチベーションは下降の道をたどります。
モチベーションが最高潮のときに決めた戦略は、大抵の場合難易度が高く継続は困難です。
そして「また続かなかった」「また失敗した」という経験を学習し続けた結果が「失敗して自分がダメな人間だと思いたくないから」という理由で「後回し」する習慣につながります。
ではどうしたら失敗によるダメージを回避するための「後回し」をやめられるでしょうか。
ポイントは、最初からハードルは限界まで下げておくことです。
脳は、省エネ状態を維持できることを最優先します。
難易度が高くモチベーションが必要なことは、多くのエネルギーを消費するので好みません。
脳の機嫌を損ねては、やりたいことはいつまで経っても実現しないでしょう。
ところが人間には、損失を回避したい心理もあります。
簡単なことでもある程度続けていると「せっかくここまで労力をつぎ込んだのに諦めたら無駄になる」と思うようになり、苦なく続けられるのです。
何かを成し遂げるために、継続は必須条件です。
「後回しにしない」と決意したときのモチベーションが低下してもなお行動を続けていくために、
そしてモチベーションにかかわらず「後回しにしない」一歩を踏み出すために、
課題は小さく切り分け簡単な行動から始めてください。
3:締切を2つ作る
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「後回しにしない」ために、締切を自分でコントロールすることが大切です。
ところで「締切「」という言葉に、あなたはどんなイメージを持ちますか。
上司から明日までに会議資料を作成するようにいわれた
1週間後の商談までにクライアントに渡す資料を作成しなければならない
こういったシーンの締切はすべて「他人から与えられた締切」です。
しかし「後回しにしない」ためには、2つの締切が必要であると著者はいいます。
それはいつ始めるのかを「自分で設定した締切」です。
本書では他人に与えられた締切を「終了デッドライン」、自分で設定した締切を「開始デッドライン」と呼んでいます。
人間には自分の行動を自分で決めたい本能があります。
他人から与えられたルールに則って行動するのは気が重く面倒に思えるため「後回し」しがちです。
そこで他人が決めた終了デッドラインを示されたら、すかさず開始デッドラインを設定してください。
その瞬間に他人からやらされている仕事から、自分で決めた仕事に変わります。
また「いつか起業したい」といった願いに対しても、2つの締切が必要です。
この場合は「終了デッドライン」「開始デッドライン」の両方を自分で設定します。
「いつか」という抽象的な言葉では、省エネが大好きな脳は動きません。
具体的にいつまでに、具体的に何を、具体的にどのような状態にしなければならないのか。
締切の内容を徹底的なまでに具体的にすることで緊張感が生まれ、動き始める原動力になります。
なお締切を決める時は、必要な時間よりも短く設定することが大切です。
怠惰な人間の脳は、時間に余裕があると無駄に仕事を膨らませて与えられた時間を使い切る特徴があります。
これがパーキンソンの法則です。
成果がでないのは時間がないからではなく、時間がありすぎるからなのかもしれません。
まとめ
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ポイント2の「後回しにしない」3つのステップでは
自分の本心を確かめる
小さく切り分ける
締切を2つ作る
ことを覚えておいてください。
エネルギーを温存したい脳の機嫌をとりながら、願いをかなえるために「後回しにしない」自分になっていきましょう。
「途中で諦めない」3つのコツ
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「後回しにしない」ことを始められたにも関わらず、途中で挫折したのではゴールには辿り着けません。
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停止している物体を動かすには、大きなエネルギーが必要です。
「後回しにしない」ために大きなエネルギーを投じて工夫を凝らして努力したのですから、成果につなげたいもの。
それなのになぜ多くの人は、成功への道の途中で諦めてしまうのでしょうか。
原因は、意志力に頼ってしまうことです。
上がったモチベーションは下がるしかありません。
意思力に頼れば、モチベーションが上下するたびに挫折の危機に見舞われます。
ではどうしたら意思力に頼らず途中で諦めることを回避できるでしょうか。
ポイントは、環境を変えて自動化することです。
本書では次の3つの方法を紹介しています。
プランBを用意
公開する
人を頼る
それぞれについて具体的にご説明します。
プランBを用意
解決したい課題に対して、あなたはいくつの対策を用意して取り組んでいますか。成功している人たちは常に代案、つまりプランBを用意していると著者はいいます。
プランAは、目標達成のために現在から推測できるもっとも有効な計画です。
特に問題が発生せず順調に進むのであれば、プランAでゴールまで辿り着けるでしょう。
しかし変化の激しい現代では、いつ何時想定外の事態に見舞われるとも限りません。
このとき、プランAしか持たずに計画を進めている場合、対応しいれない可能性があります。
これに対して成功する人は物事を楽観視しません。
常に最悪の事態を想定して代案を用意します。
人は想定外の出来事に出会うと大きな心理的ダメージを受けます。
ところがあらかじめ最悪な事態を想定していると、冷静に対処法に移行することが可能です。
これをメンタルリハーサルとよびます。
もちろん失敗する理由を探すばかりでは「後回し」したい思いが頭をもたげるでしょう。
ただ「後回しにしない」に成功して実行しはじめる過程では、挫折しないための備えが大切です。
公開する
「後回しにしない」を成功させて動き始めたら、目標を広く宣言してください。
「人に公開して失敗したら恥ずかしいから言いたくない・・・」
そう思うなら、むしろ逆効果です。
密かな願いは叶いません。
人間には、自分の言葉や文章で自分の考えを広く公開すると、その考えを必死で守ろうとする性質があります。これが「公開宣伝効果」です。
「言ってしまった以上、あとには引けない・・・」
体力温存に走る脳にエンジンをかけるためにも、緊張感を与えるべく自分を追い込んでください。
なお公開は何度も繰り返すことが大切です。
そして約束を守らなかったときに払う対価についても、一緒に公開します。
「後回しにしない」ための行動のハードルは、限界まで下げます。
しかし一旦動き出したら、心理的ハードルはしっかりあげておくことが「途中でやめない」ための予防策です。
人を頼る
人生で近道を見つけるもっとも確実な方法は、先を歩いている人に尋ねることです。
目標を達成するための道のりには、いくつもの困難が訪れます。
「自分の力では続けられない」
そう思うことも何度もあるでしょう。
だからこそ、人を頼ることが大切です。
「頼って断られたらどうしよう・・・」
もちろん相手にゆとりがなければ断られることもあります。
ただ、助けを求める方法や相手を誤っている可能性は否めません。
効果的な頼み方を学ぶことは、ビジネスに欠かせないスキルです。
またそれ以上に、喜んで助けてくれる人の存在に驚くはずです。
人を頼るということは、相手に喜びを与える行為です。
助けや教えを求める行為はすなわち
「あなたには人を助けるだけの力があり、価値がある存在です」というメッセージにほかなりません。
個人起業やスモールビジネスでは、ひとりでビジネスをスタートさせるケースがほとんどでしょう。
しかしビジネスを続けていくためには、ひとりの力だけでは限界があることも覚えておいてください。
仕事を分け与え、先人の知恵を借りる過程を経てはじめて、息の長いビジネスに成長できるでしょう。
まとめ
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ポイント3の「途中で諦めない」3つのコツ、では
プランBを用意
公開する
人を頼る
が大切であることを覚えておいてください。
さいごに
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今日は心理学者のイ・ミンギュさんの著書『「後回しにしない」技術』から、「後回し癖」から脱する方法をシェアしました。
「後回しにしない」技術で、あなたの人生がより豊かになりますように。
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最後までお付き合いくださり、ありがとうございました。
それでは、さようなら。
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