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シンポジウム「つくろう風通しのよい福岡市」にご参加ください!

 「須崎公園の大木を守る会」主催で、10/2(日)に中央市民センターで、シンポジウム「つくろう風通しのよい福岡市」が開催されます。私は地域行事と重なっているため、当日は参加できない見通しですが、応援しています。チケットも預かっていますので、参加希望の方はご連絡ください。

「10.2シンポジウム つくろう風通しのよい福岡市」

日時:2022年10月2日(日)
   12時30分開場、13時00分開始、16時20分終了予定
会場:福岡市立中央市民センター 4階ホール
プログラム:
 ◎第1部 問題提起「今、福岡市で起こっていること」
   ・勝瀬志保氏「環境保全・生物多様性保全で起きている問題」
   ・池永修氏「住環境で起きている問題」
   ・嶽村久美子氏「子育ての環境の中で起きている問題」
 ◎第2部 基調講演
   ・嘉田由紀子氏「人がよりよく生きていくための環境保全の大切さ」
   ・福嶋浩彦氏「風通しのよい市民の市政をつくる」
 ◎第3部 パネルディスカッション「風通しの良い市政・住みやすい環境の福岡市にするには?」
参加費(チケット代):前売り券1,000円、当日券1,200円
主催:須崎公園の大木を守る会
問合せ:092-710-7317(今村)

10.2シンポジウムのフライヤー(オモテ)
10.2シンポジウムのフライヤー(ウラ)

「須崎公園問題」の概要

 天神北にある須崎公園は、県立美術館や市民会館が隣接し、樹木400本が生い茂る、都心部の貴重なオアシスでした。
 ところが福岡市は、老朽化した市民会館の建て替えを、現地建て替えを検討することなく、隣の須崎公園内で建て替えることを計画(2016年)。そして昨年(2021年)8月、公園をフェンスで囲い、工事を着工しました。
 現地建て替えを検討しなかったのは、おそらく、①市民会館を閉館する期間をつくりたくなかった(いま進めている計画だと、新しい施設ができてから、現施設を取り壊す予定です)、②天神の中心部に近づけることでウォーターフロント地区方面への回遊性を高めたかったからだと思われます。
 その犠牲になったのが公園内の樹木たちです。公園内には約400本(397本)の樹木が生い茂っていましたが、市は当初「17本」しか残さない計画でした(正確には、2019年4月1日の時点の「要求水準書」の「別紙16」で「保存指定樹木」として指定されていたのは22本ありましたが、その後17本へと変更されました)。
 近隣住民の方たちが2020年の夏ごろから市と交渉し、何本の樹木を残すのか、公園の図面を公表することを求めていましたが、市が明らかにしたのは2021年の春ごろでした。
 そのころ知人の紹介で「須崎公園の大木を守る会」の皆さんからお話を聴く機会があり、私や荒木議員もそのとき初めて「17本」のことを知りました。2020年の6月議会でこの工事の契約議案が可決されているのですが、市からそのような説明は一切ありませんでした。自民党の市議たちにとっても「17本」の話は寝耳に水だったようです。
 「須崎公園の大木を守る会」の皆さんたちが「大木を守って!」という署名を集めた結果、工事着工直前の6月下旬に開いた「工事説明会」のなかで、市は「17本→92本」と計画を見直すことになりました。その後、最終的には101本を残すことになり、そのほか217本は雁ノ巣レクリエーションセンターへ移植、伐採されるのは79本と変更になりました。

今回の公共事業の問題点

 今回の公共事業は「樹木」の問題以外に、大きく三つの問題点があると考えます。
 一つは、住民説明のあり方です。市は「2016年に基本計画を作ったときに、説明会を開催し、パブリックコメント(市民意見募集)も実施した」と言っていますが、近隣住民ですらそのことを覚えている人はほとんどおらず、「現地建て替えだと思っていた」という声もたくさん聞かれました。また、2016年の基本計画は市民会館の建て替えに関するもので、公園については触れられていません。当然、樹木を大木に伐採する計画も載っていません。工事着工直前ではなく、「基本構想」(2012年)や「基本計画」(2016年)の段階でもっと丁寧に住民説明を行っていれば、今回のような問題は起きなかったはずです。
 二つ目は、今回の事業手法である「PFI事業」の問題です。民間資金で施設の建設などを行うため、自治体は借金を増やすことなく、国もPFI事業を推奨しています、しかしPFIが始まった英国では、会計検査院が「PFIが公的財政に恩恵をもたらすというデータが不足している」と報告しています。また、PFIは企業秘密を盾に、議会や市民の監視が行き届かなくなる問題もあります。今回の契約は一社のみの入札で決まり、落札率は99.5%だったことも問題です。
 三つ目は、緑地保全の施策についてです。市が2009年に策定した「新・緑の基本計画」の中で、「経済性、効率性優先だけではない都市づくりを進め、「都市の中に緑を創る」という発想から転換した「緑の中に都市がある」姿を目指さなければなりません」と書かれています。今回の事業は、緑地保全を担当する課が最初から関わっているにもかかわらず、樹木を大量に伐採する計画を作ったことは問題だと考えます。

須崎公園の今と未来-移植された樹木たちは…?

須崎公園の森が丸裸に!(2022年1月or2月撮影)
移植先の現場(雁ノ巣レクリエーションセンター)は、まるで”樹木の墓場”のようでした(2021年12月撮影)
須崎公園の森を壊して「拠点文化施設(新市民会館)」を建設予定。


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