自分の心を守りつつ前向きに進んでいく方法

先日、「人から浴びせられた言葉に傷つきそれを引きずってしまうのだけどどうしたら乗り切れるのか」といった質問を受ける機会がありました。

何かしら傷つき、引きずってしまうことがまったくないなんて超人的な精神力を持つ人なんてレアな存在であり、どうしても傷ついてしまうことってあるのでその質問に対する回答って結構ニーズありそうだなと思って書いて見ようと思いました。

ちなみに、その質問をしてきた人からしてみれば私はその超人のように見えるからこそ問いかけてきたのかもしれませんが、私も凡人なので普通に傷つくし、イライラさせられるし、引きずることだってあります。

その上で、それなりに揉まれながら生きてきた中で得た「どうやって乗り切るか」に対する考え方が少しは役に立つのではないかと思いこうやって描き始めた次第です。

少しは役に立つ人がいれば幸いです。

人と関わる上で傷つかないことなどない

最初に書いた話と少し被りますが、人生を送る上でどうしたって傷つけられる場面は出てくるし、自分を傷つけない人たちとだけ過ごすなんてことはなかなかできません。

「傷つかない方法」ではなく「自分の心を守る方法」をタイトルにしたのもそれが理由であり、これから書く内容を実践したところで傷つけられることは出てきます。実際、傷つけられる機会は私もまだありますからね。

最近の話題と絡めて言えば、新型コロナウイルス対策としての「ワクチン」を用意することで感染の可能性は消せないまでも重症化するのは避けましょうって話と一緒です。

自分なりの「ワクチン」を用意することによって、いざ傷つけられる場面に出くわした時に自分の心を守りましょうという考え方ですね。

それを前提として読んで下さい。

自分にとってプラスとなることに常に焦点を当てる

まず最初に意識しておいた方が良いこととして、「自分にとってプラスになることに焦点を当てる」という考え方です。

文章を読む、人と話す、テレビやYouTubeを見るなどなど、何かしらに触れる際に「何か自分を良い方向に導いてくれるモノ・コトはその中にないか?」という視点でそれらに触れていくのです。

これは自分を傷つけてしまう場面に限らず、常に意識することで習慣化していくといいと思います。この考え方を習慣化することで私は以下のような点を自分で克服することができました。
・初対面の人と話をするのが苦手だったのが改善された
・同性/異性、年上/同年代/年下問わず仲良くなりやすくなった
・目に見える形で敵を作ることがなくなった
・周りから嫌われている人であっても付き合いできることが増えた

それぞれを少し詳しく見ていきましょう。

■初対面の人と話をするのが苦手だったのが改善された

最近の私と出会った人からは想像できないと思いますが、結構人見知りな性格で内弁慶的な人間でした。ある程度の回数交流を持ったら結構ガッツリしゃべりますが、初対面で話をするのが本当に苦手でした。

ただ、仕事柄初対面の人と話をする機会が多かったこと、初対面からある程度深いレベルまで話をしなければならなかったことなどから克服しなければならない重要な課題でもあったのです。

最初のうちは無理してしゃべり倒していたのですが、打ち合わせなどが終わる度に疲れ果ててしまっていたのを覚えています。打ち合わせが終わる度に喫茶店などに入って1時間くらい休憩してましたからね 笑

初対面の人と話をするのが苦手という課題を克服するために始めたわけではなかったのですが、「自分にとってプラスになることを探そう」と考えるようになってから初対面の人と話をするのが苦手ではなくなってきました。

「なぜなんだろう?」と考えた時に思ったのが、「新しい出会いが自分にとって幸せな出来事になるかも」という考え方になったからじゃないかと思います。

初対面の人ということは自分にとって初体験となる経験や話題を持っている人ということになり、そういう人と話をする機会が得られることが幸せになる(かも)可能性を増やすのではないかという期待値が高まり、不安な気持ちなどを上回ってきたのかな、という感じです。

まぁ、必ずしもすべてがプラスになるわけではないのですが、人と会うことがプラスになることを見つけるきっかけになるのではないかという思考に変わることでコミュニケーションを取るハードルを下げてくれるという面が出てくると思います。

■同性/異性、年上/同年代/年下問わず仲良くなりやすくなった

「自分にとってプラスになることに焦点を当てる」という考え方をすると、老若男女すべての人が自分にとっての教師となり得る存在だと考えられるようになります。もちろん、まったく参考にならない人はいますよ(念の為)。

そういう考え方になると「男だから/女だから」みたいな性別的な話、「年上だから/年下だから」みたいな年齢的な話、あるいは学歴や貧富など比較対象となりやすい事柄に関する話などどうでも良くて、対象となる相手が持つ良いところから学ぼうと考える気持ちになります。

人間、どうしても自分の思考が態度になって表れるもので、仮に無意識だったとしても自分の中で持つ上下関係などに対する考え方が言葉や態度に出てしまいます。

逆に、相手が自分にとってプラスを与えてくれる存在なのかもしれないと考えると自然と言葉や態度も丁寧になりますし、相手のことを考えたものになってきます。

別に誰に対してもへりくだれという話ではなく、どのような立場にある人であったとしても外部を構成する要素(性別、年齢、役職などなど)は取っ払って「その人」と話をするのだという付き合い方をしようという話です。

そういう付き合い方をすることで仲良くなれる機会は増えますし、自分が持っていないプラスをもたらせてくれることが増えます。

おかげで?年配の人も年が離れた年下の人、男性も女性も仲良くさせて貰っている人たちの属性は多岐にわたっており、自分の人生を豊かにしてもらえています。

■目に見える形で敵を作ることがなくなった

「常に自分にとってプラスになること」を探し求めているというのもあって、あまり周りの評価を気にしない性格になったので気づいていないだけかもしれませんが、目に見える形で敵を作ることがなくなりました。

偉そうに書いてますが、昔はそれなりに敵を作ることもあって戦いに明け暮れていた時期もありました 笑

特に自分が所属する部署にとって好ましい動きを取らない上席と戦うことが多く、排斥すべく動き回って退職してもらったなんてこともありました。今からすれば失礼な言動をしていたし、その人も巻き込んでうまくやっていく方法なんていくつもあったなと思うのですが…その頃の自分はまだまだ未熟だったんだなと今では思います。

相手の良いところを見ようと考えるようになったこともあり、一般的にはライバルとなる人であったとしてもその人が持つ良いところを生かせるようなアドバイスなどをして成功につなげたり、自分の地位を脅かす可能性がある後輩であっても隠し事なくすべてをオープンにして成長を促したりすることに対する不安がなくなりました。

当然、そのような付き合い方をする中で自分も相手から学ばせてもらい、それを自分の成果につなげていくことができたから言える話なのかもしれませんが。

ただ、そのような動きを取ることでライバルでありながら仲間意識が強い同僚が周りにでき、私を敵だと認定する人は少なくとも目に見える範囲には存在しなくなりました。

■周りから嫌われている人であっても付き合いできることが増えた

大抵、既に嫌われる言動を取っていて避けられ気味な人っているじゃないですか。自分が知った時点で関わるのをやめた方がいいよって言われる人です。

私もわざわざそういう人に近づいて行こうとは思いませんけど、そういう人と絡まなければならない場面ってのも出てくるものです。特に仕事であったり、自分の人間関係に関わる場面(友達の友達とか)であったりすると避けて通れないことってちょいちょい出てきます。

昔はそういう人と絡む機会が出てくると「嫌だなぁ…」という負の感情を持って接してしまい、「やはり聞いてた通り嫌な奴だ」なんて評価をすることがほとんどでした。今でもそういう人に好きで近づいて行こうなんて気持ちはさらさらないですが、その頃と比べるとそういう人とも付き合いを持てるようになっています。

「自分にとってプラスになることに焦点を当てる」という思考になった時に、そのような人だとしても自分にとって役立つことを与えてくれる存在なのではないかという視点で触れることができるからです。

この内容に関しては今回話したい内容と被るので次にまとめます。

「プラスになるかならないか」で判断するというワクチン

さて、「自分にとってプラスになることに焦点を当てる」ということで私自身が得られたプラスの話を書いてきましたが、最後に「自分の心を守る」という点にスポットを当てた内容を書きたいと思います。

プラスになることに焦点を当てる習慣をつけることによって段々プラスにならないことに対する興味が薄れてきます。例えばクレーム対応であったり、怒声を浴びせられるようなケースでもその中に何かプラスになることはないかという思考で向かい合うようになり、攻撃的な言葉遣いであったり大きな声なんかはノイズだと処理できるようになるのです。「そんな怒鳴って疲れないのかね」とか「よくもまぁそんなに悪口出てくるな」みたいな気持ちで聞けるようになったら完璧です 笑

そして、そのような中で自分にとってプラスになるような内容が見つかれば客観的に見たらクソみたいな対応されたとしても結構素直な気持ちでお詫びなりお礼が言えるようになります。なぜなら、やりとりの質はともかくとして役立つ情報をその人がもたらしてくれたわけですから。

もしそのような視点で話を聞いたとしてもまったくプラスになりそうな内容がなかった場合は「自分が怒りを感じた時なんかにこのようなやりとりをしてもまったく改善されることはないのだ(相手にちゃんと改善して欲しいことを伝えないといつまでも同じことになるな)」と気付かされたことに対して感謝(=プラスを貰えたと感謝)すれば良いのです。

そうは言っても怒鳴られたり、ネチネチ嫌味を言われたりすると腹が立ってしまうものなのですが、その場面が終わった瞬間からプラスがあればそれを生かすにはどうしたら良いか、プラスがなければ過去のことだと頭から捨ててしまえば良いので引きずることはなくなります。

「そんな簡単に切り替えられるんだったら苦労してない」という意見も出てくるでしょうが、そんな簡単な話ではないのは自分が経験しているのでよくわかります。私もその境地に入るまでは時間が必要でしたしまだまだ引きずりそうになることはあります。

ただ、プラスになることに焦点を当てて動いているとそのような嫌な場面に出くわす機会自体がかなり減ってきます。先述した通り、敵が減りますからね。

あくまでも私自身がこのような生き方をしてきて改善されたという話に過ぎませんが、もし興味を持って頂けたなら少しだけでも実践してみて自分流にアレンジしながら心を守っていってもらえたら幸いです。

世の中、残念ながら心を守らなければ生きていけないことって多いですから。。。

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