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九州にはすごい特急が走っている (或る列車)


こんにちは紅油(ほんよう)です。

私はこれまで足繁く、九州に通ってきました。その理由は食事、温泉・・・などなどいくつかあるのですが、理由の50%は九州を走る特急列車に乗るためです。

新幹線が発達した令和の現在においても、地方では特急列車がまだまだ主要手段となっています。

その中でもJR九州の運営する特急である D&S列車* は、地方の良きところを取り入れながら、ただの乗り物では済ませない仕掛けがいっぱい散りばめられています。

私はD&S列車に乗るために、九州にかなりの回数訪れてきました。

この記事ではそのD&S列車について少しでも良きところを共有し、皆さんにも乗ってもらいたい。そんな思いを込めて書いていきたいと思います。

*D&S列車・・・D&S(デザイン&ストーリー)列車の略。「デザインと物語のある列車で九州を楽しむ」をコンセプトに、JR九州が運営しています。

注) 鉄道の記事ですが、車両や運行情報に関する詳細な知識は持っていない状況で書いています。あくまでも個人の主観により書いた記事であることをご了承いただければ幸いです。


コンセプト

或る列車は2015年から運行を開始している特急列車になります。下記記述にある通り、100年前の当時豪華客車として設計されたデザインが、現代において再現されたものです。

明治39年(1906年)、当時の「九州鉄道」がアメリカのブリル社に豪華客車を発注したものの、「九州鉄道」が国有化されたため、活躍する機会のなかった「九州鉄道ブリル客車」、通称「或る列車」。当時の日本で最も豪華な設備を備えていた“幻”の豪華客車が2015年夏、九州に蘇ります。
https://www.jrkyushu-aruressha.jp/concept

極上の”食・時・おもてなし”を味わう幻の列車として位置づけられており、JR九州さんにとっても渾身の特急列車であることがひしひしと伝わってきます。


そしてコンセプトの通り内装・外装ともに金色を主とした非常に豪華なものになっています。

運行区間・期間

その時々によって運行区間は変わります。2022/3現在は博多 ~ 由布院駅間ですが、私が乗車した2020/12では博多~ハウステンボス間の運行でした。

基本的には金・土・日・月曜日1日1往復の運行となっています。

最新の情報は、こちらからご確認ください。


乗車日記

2020/12、ハウステンボス駅より乗車しました。

ハウステンボス駅で待っていると、周辺に一眼レフを持った人が集まってきており、何やらただならぬ雰囲気。

そのうちにアナウンスがあり、或る列車が入線してきました。

先頭車両(入線時)

なお電光掲示板の表示は「或る列車」となっていました。自分が乗る列車が表示されるとワクワクしますね。

電光掲示板の表示

まず驚いたのがその外装。金色を基調としており他の特急列車では見たことがありません。

金色ではあるのですがいやらしくない感じで表の唐草模様が非常に華奢(かしゃ)な雰囲気を醸し出しています。

側面 (途中の佐賀駅にて)
外装の唐草模様

観光でハウステンボスに来ていた人たちも、思わず携帯で写真を撮っていました。

今から自分がこの車両に乗り込むことを思うと、ちょっとだけ優越感が高まります。

中に入ると次の驚きが待っていました。木を基調としているため、ライトの光が当たると暖かな気持ちになります。

灯る車内は豪華そのもの。格(ごう)天井・組子の木製扉など、職人の手作りでのみ表現できる最高級の贅が尽くされています。

内装(1号車)
内装(2号車)

写真が撮り終わらない間に発車のアナウンスがされてしまいました。

とりあえず自分の席(2号車)に向かうと、席は個室になっており、扉は先述した組子の一枚板で区切られています。

組子の扉で区切られた座席


扉を開けるとこんな感じ



列車が走り出すとすぐさま料理が運ばれてきました。

私が乗車した時はJR Kyushu Sweet Trainという名の通り、スイーツを味わう列車として運行していたため、コース料理はスイーツが中心でした。

飲み物はアルコールを含めてメニューの中から飲み放題。

2020/12当時のメニュー


コース料理


コース料理


コース料理


コース料理



アテンドしてくださる乗務員も非常に優しく、車内設備や料理の説明だけでなく、私たちの旅行に関する雑談にも付き合ってくれました。

一通り車内散策と食事が終わるとグッズを見にいきます。

車内で使用されているグラスや或る列車のロゴをかたどったステッカーなどオリジナルグッズの種類も豊富でついつい記念に買い過ぎてしまいます。

最新のグッズ一覧はこちら


車両内部の壁面


組子があしらわれた窓


トイレへ続く廊下(床も木製)


調理場


1号車へ続く廊下



あっという間にスイーツのコース料理も終わり、列車は途中佐賀駅にて停車した後、博多駅に到着してしまいました。

乗車時間は3時間ほどですし、ハウステンボス~博多間は時に車窓に大きな見どころがある区間ではないと思います。それでも煌びやかな内装の中で過ごすひとときは、何ものにも変え難い時間でした。最高の瞬間です。

36ぷらす3もそうですが日帰り料金でクルーズトレインとほぼ同等の列車に乗れるため、ななつ星やトランスイート四季島に比較すると安価に豪華体験を味わうことができます。

そのため、個人的には非常におすすめです。

ぜひ、九州旅行に行かれる際にはプランの一つとして検討してみてください。ありがとうございました。


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