キャンパスライフ
目から空にかけての金魚鉢
架橋を浮く車窓
恐怖は家に帰った扉の向こう
泳ぐ
はじめは大轟音の余波
ひっくりかえした胸襟
溶融、揺らいで
追いかけられる
あまい香りとイスラム
空気を漂白したあとの焦点
時間がおわらずに
舌が滑る
高速で走っていく身体
絡まり転げる音
銀杏並木はゴッホの空
万の往復、紙の匂い
昼と夜は絵包
輪郭のない
地続きの昨日と明日
星屑
二人を吸い込んで
巣窟の漫談、鉛色にまく金粉
吐き出した四人を歩かせる
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