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りばいばる#034 小学校がスタート!

これは2016年11月29日にAmebloに投稿した記事の"りばいばる"です。

2016年11月1日(火)
長女と次女の現地の小学校の初日でした。

そもそも海外移住の第一目的である教育(子供達の環境)ですから、期待と不安が入り交じります。

オランダ到着の翌日に見学にこそ行ったものの、全く予想がつかない学校生活。現時点でその学校には日本人は僕ら一家しかおらず、日本語の全くない世界に娘達を放り込むことになります。

「マイネームイズ 〇〇 ムラカミ。フロム ジャパン。」

と、幼稚園の発表会以来となる英語での自己紹介の練習をするぐらいしか準備することが思い浮かばず、僕ら夫婦はなるべく平静を装い、娘達に「大丈夫、大丈夫。すぐ慣れるよ。」と言い聞かせながら、予想が付かなさ過ぎて、なす術がない状態で臨むしかありませんでした。

なぜか自分が小学校2年生の時に通うことになった体操教室の初日に母が仕事で来れず、その教室の前まで一人で来て少しドアを開いて中をのぞいたりするものの不安と緊張でなかなか入っていけず、結局帰ってしまったことを思い出しましたw

当時小2の僕にはハードルが高かった... と言うか、今自分の小2の娘を初めての習い事の場に一人で行けというのはあまりにも酷だと思いますw 時代や家庭の差でしょうw

長女は日本の小学1年生の7才。次女は幼稚園の年中組の5才。
当の本人達がどんな気持ちでいるか計り知れませんでしたが、それはそれは不安だったでしょう。

家の目の前の駅からトラム(路面電車)に乗って、学校の最寄り駅である終点まで約10分~15分。
まずトラムを待つ為、駅のホームに一家6人で立つと、朝は向かいのホームが混むようで、そこにいる人達の視線をビシバシ感じました。

キャッキャッと何かと騒がしい東洋の4姉妹がカラフルなコートを着て移動すると目立つのなんの。学生とおぼしき若者達が明らかにこちらを見て何かしゃべって微笑んでいます。

「超かわいーよねー。」「なんてかわいい子達なんだ!」

など心の中で勝手にポジティブなアテレコをするのが毎朝の日課となりました。

8:10頃学校に到着しましたがまだカラフルな建物の校舎のドアのカギが開いておらず、だんだんと生徒とその兄妹や保護者達がわらわらと校庭に集まって来ます。

約20〜30人×8グループぐらいの小規模な人数構成で、以前にも書いた、校庭が小さな森の様な箱庭状態なので、日本のような運動会みたいなものは存在しないんだなぁと少し寂しく思ったりもしましたが、これから待ち受ける想像出来ない学校生活の刺激の方が強そうだからいいかなど、想いを馳せながら待っていました。

そこで目についたのが日本ではほとんど見かけないイスラム圏のお母さん、すなわち頭髪を布で覆った女性達。

全体の3割ぐらい存在していて、そう言えば街の洋服屋さんなどでも普通に布を被っている女性店員さんをちょこちょこ見かけます。移民問題と密接なヨーロッパならではの光景です。

他には中国系一家があと2組ほどいて、後はいろんな国の移民とオランダ現地の方々の多国籍な人たちで、共通しているのは皆子育て中だということです。

8:20になるとアジア系スタッフによって学校の建物のドアが開かれ、子供達がわっと駆け込んで行きます。

オランダでは先生の他に学校の運営スタッフがいて、先生達は子供達と接することだけに専念できるようで、先生方は朝ゆっくりお茶を飲みながら、子供たちを迎え入れ、皆さん明るくとてもリラックスしている様に見えます。

長女と次女は3クラスあるグループ1、2と呼ばれる4才と5才で構成されたグループの別々のクラスに入ります。

以前にも書きましたが、オランダでは4才になる誕生月から小学校に入学出来るそうで、日本で言う4才〜5才が1年生。5才〜6才が2年生。6才〜7才が3年生。
というようになっているのだと思うのですが、特に明確な説明があるわけではないので予想の範疇を越えていません。

長女は7才ですが、オランダ語が全く分からない為、慣れるまで一つ下のグループからスタートすることになっています。

まずは自分達の着て来た上着を脱ぎ、教室の前の自分の名前が書かれたシールが貼られたフックにかかっている大きな青いチャック付きの袋に仕舞います。

次はリュックから家から持って来たバナナやリンゴの入ったタッパーと水筒、またはパックのジュースを教室前に置かれている透明のプラスティックケースに入れていきます。

10:00過ぎにおやつタイムがあって、フルーツ等を持って来ることが義務化されています。

その次は上履きに履き替え教室に入り、自分の名前がかかれたイスを見つけます。
先生は教室の入口で生徒一人一人と握手をしながらおはようの挨拶をしていき、そのちょっとした時間に親と話をしたりしています。

初日は娘の手を引いてイスの所まで連れて行ってくれました。
先生が軽くみんなに「新しいお友達が日本からやって来ましたよー。」ぐらいの紹介があって、その後はすーっと自然に先生が歌を歌い出すとみんなが合わせて歌い出したり、絵本の読み聞かせが始まったり、1日が始まるようです。

教室はそのグループごとに特徴があって、長女のグループは入口寄りにイスを円状に並べるスペースと、奥に4人掛けの四角い机が5~6個配置されている構成で、教室の角々にレゴや積み木、絵本のコーナー、木製のキッチン、TV、人形などが散りばめられています。

次女のグループは教室の中央に六角形の机が配置されていて、その真ん中に子供達が造った小さな木とキノコのオブジェなどが装飾されています。各種おもちゃも至る所に仕舞ってあります。4人掛けのテーブルが四方に散らばっていて、基本的にイスを円状に並べて授業をすることが多いようです。

上の学年になって来ると一人一つ机があり、どう配置するかはクラスによって様々なのでしょう。
送って来た親達はギリギリまで子供達と教室で一緒に過ごしてから出ていきます。

父親の姿も全体の4割ぐらいいるイメージです。
日本と違って皆さん子供達とのスキンシップが活発で、すぐギュッと抱きしめたりバイバイのキスをしたり、おでこや頭に何度もチュッチュッと恥ずかしげもなくやっているので、こちらも負けじとチュッチュッやギュッギュッとやるようにしていますw

グループ1、2は授業と言っても、歌を歌ったり、塗り絵をしたり、パズルをしたり、絵本の読み聞かせがあったり、教室内にあるおもちゃで遊んだり、校舎内にあるミニ体育館みたいなミニアスレッチがある所でサーキット遊びをしたり、雨の日以外は、寒くてもコートを着て校庭で遊ぶ時間を必ず設けていたり、イエナプランと呼ばれる教育法を取り入れていて、遊びの中で学ぶ姿勢を身に付けていくという日本の幼稚園教育に通じる教育のようです。

平日は14:30まで、水曜日は12:00まで。土日は休み。

帰りの時間になって来たら、また親達が集まって来て、子供達は再び先生と握手をして別れます。

先々は分かりませんが、みんな国籍も住んでいる地域もバラバラだと思うので、放課後に子供同士で家に遊びに行くという文化はどうなっているのか?成長するにつれ友達付き合いがどう変化していくのか?これまた予想出来ないのが面白いです。

今はコロナであまり友達の家への行き来は活発ではありませんが、友達の家に行ったり来たり、自由自在ですw

通い出してから約1ヶ月。まだまだオランダ語はもちろん英語も分からないし、しゃべられないようですが、お風呂の時に歌う歌が英語の歌ばかりになって来ました。学校で歌っているのでしょう。

学校のことを家で話す時も、先生がたぶんこう言っててとか、お友達がこう言っててなどしゃべる時の状況や表情や前後の事柄などから子供なりに推測してコミュニケーションを取っているようです。

次女が他の子に付いて行って、「ついて来ちゃダメ!」とオランダ語で言われているのが分からず、お腹を叩かれて校庭の端っこで泣くというハプニングこそあったものの翌日には解決したみたいですし、次女は他の子の親が帰って行くギリギリまでそばにいて欲しい感じでしたが、約1ヶ月経った今では友達もでき、次女のことをやけにお気に入りの男の子から毎日ハグやほっぺにキスをされ、まんざらでもないようです。

しかし長女は言葉が分からない上に、3年生が1、2年生の中、日本で言えば小学1年生が幼稚園年中&年長組に入れられた状態なので、なかなか友達が出来るという感じではないようで、授業(遊び)が始まってから外からこっそりのぞいても、常につまらなさそうな顔をしているのが毎日気になっていました。

外で遊ぶ時間もずっと一人で長女らしさが全く出ていないことをかなり心配しましたが、11月28日(月)から6~7才で構成されるグループ3というクラスにステップアップし、一気に友達も出来たようで、授業内容も足し算などが入って来て、「め~っちゃ楽しかった!」と言っていたのと、個別でオランダ語の補修授業もやってくれるらしいので一安心です。

基本的に生徒達はオランダ語で話している様で、どこかのタイミングで娘達も加速的にオランダ語を習得していくのかな?と楽しみです。子供達の成長や変化は時間が経ったらまたご報告したいと思います。

2020年12月現在、長女に関してはクラスメイトとのオランダ語でのコミュニケーションは全く問題ないようです。
もちろんネイティブのオランダ人には到底及びませんが、これから深めていくのでしょう。

逆に次女は場面緘黙症になってしまっているので、色々な機関のカウンセリングなどを受けている状態です。これはまた別途投稿したいと思います。

母語が中途半端になるという懸念の声をたまに耳にしますが、それは母語を確立した大人からの目線での話で、当の本人達は今の状況の中を生きており、母語がどうたら進路がどうたらなど大人が心配したところで、大人の目線でしかないので、予期できぬ未来を楽しめるようになってくれればそれで良しと思っています。

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