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りばいばる#096 オランダ語と娘達

これは2017年9月24日にAmebloに投稿した記事の"りばいばる"です。

新年度が始まり、9月頭に4歳になった三女は小学校のグループ1に入学しました。

4~5歳が中心のグループ1、5~6歳のグループ2、6~7歳のグループ3と言うように一応年齢でクラスが別れていますが、絶対という訳ではなく、その子に合ったグループに属するのが自然な様です。

娘達が通う現地校はグループ1、2が混合されており、4~6歳がいるクラスが二つあり、グループ3からは1クラスずつで大体30人前後で構成されているようです。

オランダは5歳の誕生日を迎えた時からが義務教育のスタートだそうなのですが、4歳からでもトイレトレーニングが終わっていれば通うことができます。

まあグループ1、2は幼稚園のようなもので、歌を歌ったり、絵を描いたり、絵本の読み聞かせがあったり、室内サーキットの時間があったり、外で自由に遊んだり。

教室には知育玩具がたくさんあって、遊びながら学ぶ力を育んでいるのでしょう。

この辺りは日本の幼稚園教育も相当優秀な気がしますが、小学校に入ると急ピッチで覚えることが増えて来て、授業でもガンガン頭に詰め込んでいきつつ、宿題でも補っていかないと複雑な日本語の習得や高等な算数などを習得するのが間に合わないのでしょうか。

考えてみると26文字のアルファベットでオランダ語も英語も構成されているのに対し、50音のひらがな&カタカナに無限に広がる漢字の海。
アルファベットの国には存在しない九九の習得に、広い運動場でしっかり時間をかけてやる体育など単純にやることが多いのでしょう。

それに最近は塾に行き出すのも早い子が多いと聞きますし、習い事の一つや二つはやらせないと何だか不安でしかもお金がかかります。

うちは独自路線で行くから塾も習い事もしないと仮定しても、友達の大半が忙しくしていたら自分も友達と同じでありたいと思うだろうし、少数派になってくると今度は存在が浮いたりして、いじめに繋がるかもしれないと心配してしまいます。

こうやって書いているだけでも日本の小学生は忙しくて息苦しく感じてしまいますが、オランダに来てからは塾は存在しませんし、受験もないし(この辺りはオランダの独特の進級システムがあるのでまた後述します。)習い事もめちゃくちゃ安いし、他は他、うちはうちの考え方が根付いているからか、周りが外国人だからか分かりませんが、今のところオランダ語習得以外の不安や焦りを感じることはありません。

学校にはオランダ人はもちろん、いろんな国の混血の子やアフリカ系、お母さんが頭巾を被っているイスラム系、我々日本人を含む黒髪のアジア系などバラエティに富んでいる為、少数派も何もみんな違い過ぎて見事にバラバラです。

同じ日本人であり同い年で同じ地域に住んでいる子供が集う環境が当たり前の中で育った者としては、全員が異なる環境で育つとどういう思考が生まれるのか、どういった概念が育つのか、大変興味があります。

我が家がオランダに来た一番の理由が、日本以外の教育を受けた日本人がどうなっていくのか?という4人の実子によるリアル人生を以て図ろうという試みもあるので結果にも非常に興味があります。

2021年現在6人にまで被験者が増えましたww

三女は姉2人が既に現地小学校に通っているのと、幼稚園は週2日しか通えず物足りない様子だったので、4歳にして当然のように小学校に通い出し、断トツのおチビちゃんで高学年のお姉さん達やクラスメイトからmooi mooi(オランダ語で「可愛い可愛い」)と人気者のようです。

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4姉妹の中でずば抜けてコミュニケーション能力が高く、周りを気にする概念もないようで、朝教室に行くと「このおもちゃで遊ぶ!」と決めて真っしぐらですし、こっそり外から覗くと隣の男の子と絵本で叩き合いをしていたり、同じく新顔の中国人の女の子と変顔し合ったりと全く心配なさそうです。

流れの中でトイレに自ら行けるか?もしもお漏らししてしまった時どうなるのか?等心配はありましたが、しっかり担任の先生がフォローしてくれているようです。

一度下痢がひどい時があって、替えのパンツをリュックに入れ、先生に英語で下痢と替えのパンツのことを伝えておいたのですが(妻が手紙として書いてくれた)、替えのパンツを入れたつもりが入れ忘れていて、先生がお腹が痛そうにしていた三女にちゃんと気付いてくれたそうなのですが、少しだけウンチがパンツについてしまい先生が替えのパンツを探したけどなかったのでそのままになっているということを、迎えに行った時にきっちり伝えてくれました。

替えのパンツを入れ忘れて大変申し訳なかったのですが、先生が気を配ってくれているのが分かってすごく安心した出来事でした。

2021年3月現在、三女はグループ4に在籍しており、クラスメイトとまんべんなくコミュニケーションを取っている様です。
オランダ語の本読みが苦手なので、最近は毎日絵本を2冊、学校の図書館から借りて帰って音読するという課題をこなしています。

次女はグループ3に上がり、アルファベットの書き方や足し算が始まったようで、元来黙々と机に向かうタイプなので毎日新しいことを覚えたり書ける文字が増えていくことが楽しいみたいです。

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オランダ語はやはりまだまだ分からないようですが、これから本格的に習って行く中で、どう習得していくのか見守りたいと思います。

2021年3月現在、次女はグループ6ですが、何度も紹介している通り”場面緘黙症”で、学校でだけ一言も声を発っせられない状態です。
本人的には小学校を卒業したら口を開くということなのですが、果たして?w

長女はグループ4に上がったのですが、以前にも書いた通り、オランダ語を書いたり、家では習った単語をめちゃくちゃきれいな発音で発するのですが、学校では先生がしゃべってることはほとんど分からないらしいのと、教室内でオランダ語を声に出して発することへの抵抗が半端なく、オランダ人を前にすると途端に声が出せなくなってだんまりを決め込む癖から抜け出せません。

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新学期が始まって約1ヶ月、担任の先生が見兼ねて、デルフトの図書館にオランダ語を教えてくれるボランティアスタッフを要請してくれて、今月末から自宅にボランティアスタッフが派遣され、長女と次女のオランダ語特別レッスンを実施してくれることになりました。

もっと初めからやって欲しかったなあと思いましたが、デルフト自体も制度が変わって学校側も手探り中なのかもしれません。

2021年3月現在、長女はグループ7。長女を何かと気にかけてくれたクラスメイトのお陰で今ではオランダ語のコミュニケーションは全く問題ないようで、次女と状態が逆転しました。

あと1年ちょっとで小学校を卒業するのかと思うと子どもの成長は本当に早いです。

僕らに出来ることは環境作りぐらいだと思うので、毎週木曜の放課後に学校の空き教室で実施している歌とダンスレッスンに長女次女ついでに三女も通わせることにしました。

クラスとは別のコミュニティに属することで、自然とオランダ語を発するきっかけを掴むかもしれないという可能性に期待します。

何となく一年ぐらいでオランダ語を難なく話すイメージを勝手に抱いていたのですが、更に時間がかかりそうな気がしています。

とにかくオランダでの生活が根付いて来ているので、焦る気持ちを抑えて見守るしかないですね。

オランダ移住5年目。ある程度コミュニケーションが取れても、やはり言語習得は相当長い時間が必要だと結論付けます。

まあ学びたい事などを追求する為、大学に進学したい場合などの進学においては言語習得はかなりウエイトを占めるのだと思いますが、我が家は日本以外の環境で子育てしてみるという目的なので、現段階でオランダ移住は我が家にとって”吉”と出ています。

娘達もですが、自分もオランダ語に取り組んでいかないといけないと、逃げたい気持ちと戦い打ち勝たないといけません。

2年間オランダ語学校に通い、今もオランダ語アプリなどで細々と復習していますが、どうやら僕は多言語習得のセンスが相当低いようで、一向に上達することがないのと、オランダ語習得へのモチベーションが見出せない状態で、完全に娘たちに頼ることになっていますw

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