あれっ?どこに置いたっけ?(点字の小噺 第2話)

(15、6年前に自分のHPにアップしていた点字にまつわる話です。拙い文章ですが、HPのサービスが終了した為、こちらに転載しています。寛容な心でお読みください。)

A:はっははは、それがさぁ。すごかったんよぉ。
B:すごいって、なにがぁ?
A:ん~?……なんだっけぇ?あれ?わすれてもたわ。はははっ。
B:わすれたやないっ!じーぶーんがぁいったことにわぁ、セキニンをもてぇい。
A:はははっ、「大体、君達は心構えからしてなっとらん。(課長のマネ)」
B:ふっ、じょーだんじゃないわよ。あのバーコード(課長のあだ名)!
A:「君達の仕事が遅いから私が部長に怒られるのだよ。(課長のマネ)」。
B:おまえはハンコおすだけやないかぁ~。
A:ほんまやぁ。もんくがあるんやったら、おまえがシゴトをせんかいっ!
B:「大体、こんなものが企画と言えるのか?(課長のマネ)」
A:それが、「いやぁ、彼女達の企画にはほんと光るものがありますよ。はっはっは。(課長のマネ)」
B:なにがヒカってるや。ヒカルのは、おまえのアタマだけでじゅうぶんや。
A:そうや、ぶちょーにほめられたからって、いっしゅんでイケン変えるなぁ。
B:たくっ…。あれ、おさけがもうないわ。他にもうないの?…これもない。これもないわ。あ、ちょっとのこってるわ…。
A:…はぁ。なんやねむくなってきたわ。(横になる)
なんやこれ。じゃまやなぁ。棚の上おいとこ…。
B:…これものこってるやないの。ラッキー。ん?あんたもうねんの。まだまだ、よるはながいのよ。
A:………。…すぅ~。
B:…ねちゃったの?やれやれ…。
(そして、その次の日…)
B:ないー!私の指輪が。彼からもらった指輪がないー。どーしよー。
確かにここに置いていたのよ。テーブルの上。落ちて転がってもないし。あれがないと。あぁ…。
(10分後)………ふう。困ったわ。(棚に手をつく。)ん?………あった。
でも、なんでこんな所に???

 昨日まであったのに、あったのだけど、今はない。よくあることです。特に友達が遊びに来て、場所を変えられたりしたら、もっとわかりません。なんと言っても、自分が動かした訳ではないのだから、予想がつきません。テーブルにあったものが、飛び跳ねて棚の上に行くという発想には、なかなかならないものです。
物は上から下へと落ちていきますから、テーブルになければ下に落ちたと思って当然。でも、目で確認できるなら、ざっと広い範囲を見渡す事もできます。
ちょっとわきにどけられたり、棚の上に載せられてもすぐに確認できます。ですが、もし見えなかったら?
触って確認するしかありません。
そうすると、探すのに時間もかかりますが、テーブルから落ちたものとばかり思って、ずーっとテーブルの下を探す事にもなりかねません。
 そうならないように、動かしたものをあとで元の場所に戻しておくのですが、動かすときにもどこに除けておくのか、一言伝えておきましょう。
伝えておけば、その後で元に戻すのを忘れてしまっても、相手がその言葉を思い出して探す手がかりになりますので。

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