初めて一人で作った凝った料理

(2002年8月 記)
私は、今は実家住まい。
だから、毎日の食卓を用意するなんて事はしません。
でも、たまには料理を作ります。
それは、たんに自分の好きな料理が食べたいから。
誰か他人の為に作る。それもまた良いものです。
ですが、自分が作ったものが(うまくとも、まずくとも)残されるのは許せない。
そんな訳で今日も自分の為に作ります。

 初めて一人で作った凝った料理。それは、牛丼です。
中学生の頃です。他の家族が出払っていて、夕食は自分で適当に買って済ます予定でした。
しかし、牛丼なら簡単に作れると考えた私は、近くのスーパーで牛肉とタマネギを買いました。

<そこで考えたレシピ>
①かつお節を煮て、しょう油、砂糖、酒、みりんで味を調節して汁を作る。
②牛肉とタマネギを加えて煮た後、ご飯にのせて完成。

という手順を考えて、作り始めました。
しょう油と砂糖を入れ、味をみますが何か変な味と思った私は、味を引き締めようと"塩"を入れました。
そして、料理酒を入れ、みりんを入れようとしたのですが、みりんがきれている事に気付いた私は、
色の似ている"お酢"を入れました。
そして、牛肉とタマネギを加えて完成!
自分の手際の良さに自画自賛しながら食べた一口目。………。
「うっ……。なにこれ!?」
あまりのまずさに飲み込めず、台所の三角コーナーへ。
でも、食べ物を残すなんてと食べた二口目。「まずっ…。」
やはり、飲み込めませんでした。
自己流で料理を作るのはやめようと思った出来事でした。

 自己流で作ると上手くできないのに、本の通りに作ると旨いこと、おいしいこと。
ですが、それは本の指示通りに作れた時のお話…。

 自己流に懲りた私は、本に載っていた、「ロシア風のスープ」という料理を作ろうと思い立ちました。
いわゆるボルシチでしょうか。おいしそうだったのです。
すっかり乗り気になり、本を読みながら、はたと止まったのが材料の“サワークリーム”。
「???」
スーパーで材料を探しますが、見つかりません。
本の通りにも作れないと思った私は、自分が料理をする時は、大好きなチャーハンばっかり3年間作っていました。

(2019年1月 追記)
 20年経って随分変わったなと感じます。
「自分が作ったものが(うまくとも、まずくとも)残されるのは許せない。」
  とありますが、今はまずいことを指摘されずにやりすごされる方がきっと落ち込みます。
 そして、誰かの為に試行錯誤して料理することはとても楽しい時間で、かけがいのないものになりました。
 養蜂で忙しくハイシーズンにはそれもあまりできなくなってしまいましたが、今年はもう少しそんな時間を持ちたいと思いました。

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