今ここに生じている私の現実への問題対処能力

ランプを変えるのに詩を吟じる必要はない。現実の生活で起こる問題に対処するのに必要とされるのは、深謀遠慮な構想を描く力でもなければ、MECEにデータを分析し課題解決に最大効力を発揮するドライバーを特定する能力でもない。必要なのは、車で誰かを送り迎えする運転免許や、料理ができた時に何も言われなくても皿を出す次の状況への素早い行動力だ。
多くの人にとって、現実世界に生じる問題は、そのようなものであり、そういうことに対処できる人が重宝される傾向にある。もしそのような生活に埋め込まれた実践に、頭を使うことでしか対処できないタイプの人間ならば、詩人やマネージャーもしくはスペシャリスト、アナリストを目指さなければ、不幸な結末を迎える。戦うフィールドを間違えてはいけない。
しかし、それでも、やはり現実世界に起こる問題は、生活的であることは疑いようもない。子供を送り迎えできなかったり、言われなければ食器を用意できないような人間は、誰かのパートナーになることはないだろう。そのような人間は、いくら高度な技術を持ち合わせていようと、無能と蔑まれることになる。なぜならそのような人は、今ここに生じている私の問題を解決してくれないからである。

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