量子コンピューターの基本素子である超電導磁束量子ビットについて2024
従来のコンピューターが、ムーアの法則によって製造技術を精密なまでに製造できるようになった段階で、初めて、量子コンピューターの基本素子を自然現象の理論から実用的なレベルにまで。
こうして、ようやく、100年近くかけて現実の人工的な物質として模倣し、形にできるようになりました。
今までのノウハウや製造技術が無価値になるということではなく、従来のコンピューターが、CPUの大きさをナノレベルにまで微小化技術で小さくしたことを土台にしています。
これは、人間の限界を遥かに超えるような新産業も創造し、経済発展や成長もしつつ、お金も巨大に世界中に循環し一人一人に行き渡り、人類全てを幸福に!
その上で、低価格で量子コンピューターが、実現できるようになったということです。それでも、一台、数十億円という単位の話ですが・・・
異なる角度から見ると購入できない値段ではないので、戦闘機や原子力空母を保有するような国家レベルや法人レベルのお金持ちには安い値段かもしれません。
量子コンピューターの基本素子は、自然の至る所に存在する「磁束量子」という現象です。
このメカニズムを活用して擬似的に、人工的な「磁束量子」とも言える「磁束量子ビット」という装置を、量子レベルの現象からニュートン力学レベルの目に見える形式にまで拡張し、一つの装置として開発、実用化しています。
「磁束量子ビット」基本素子装置の仕組みは、原子核内部に生じるゲージ場の閉じ込め現象のように、人工的に量子本体のエネルギー準位よりも高いエネルギーの壁を人工的に周辺にナノテクノロジーで創造し、物理的にも配置する。
そして、計算の瞬間に必要な時間だけ、量子をコンマ数秒だけ一つ捕獲して量子状態で作業をしていただくようなものです。風水の人工的なマイクロ版の龍穴を精密にコントロールし、瞬間的に発生させることに相当します。
実用化には、結び目理論?エンタングルメント?などの量子力学やトポロジー、群論の数学が必要になります!
計算に使用する一つの量子は、配線部分から自然発生的に生じます。計算終了後は、そのまま、配線に戻りますので、理論上は光の速度にまでスピードを増幅させることも可能です。
「トランズモン型量子ビット」基本素子装置は、エラー率を少なくした改良版「磁束量子ビット」基本素子装置。
現在のCPUやハードディスクの記録でも、エラー率が生じている。しかし、気にならないほど精度が高いので実用には影響を及ぼしません。
量子コンピューターもエラー率が生じてきます。この精度が低いので実用性も低くなっている。まだまだ、危なくて研究用途以外では使用不可能ですし、違うデータを記録してしまうのでは、誰も購入しません。
さらに、懸念事項として、従来のコンピューターの基本素子CPUの計算結果は、内部にある一次キャッシュに一時保存されるように、量子コンピューターも内部にある一次キャッシュに一気に一時保存されるようになる。
すると、データ量も量子ビットが増えることに比例して、膨大になる可能性も考えられるため、容量がどのくらいになるのか検討もつきません。今後の研究結果に期待します。
「量子超越性」は、偽物量子コンピューターを見分ける指標の一つ
「磁束量子」「ゲージ場」「クーパー対」など、その先には、場の量子論(Quantum Field Theory)というフレームワークがあって粒子性と波動性を調和させるために構築されています(100年前位に)
100年近くかけて膨大に蓄積された世界中の数値化されたデータを源にして、自然現象を裏付けされた法則に収斂させています。これらは、ヒッグス場や標準理論にも深く関係してきます。
原子核はゲージ場理論で論理的に人間が理解できるように構築されている。量子色力学、ヤンミルズ理論も同様です。
また、大きいスケールでは、ニュートン力学の法則に支配されます。量子力学の現象は、量子の領域の現象なので、普段は電子顕微鏡などでしか人間の眼にはとらえることはできません。
しかし、超伝導現象(Superconductivity Phenomenon)は、数少ない現実に眼に見える量子現象です。バーディー、クーパー、シュリファーの三人の頭文字からBCS理論とも呼ばれています。
超電導体は、永久磁石が流れたり、マイスナー効果が起きたり、磁束量子が発生したりと日常では起きないような振る舞いを示します。
超電導状態では、固体中の電子は、二つずつペアを組む。「クーパー・ペア」もしくは「クーパー対」と呼ばれています。電子は、フェルミ粒子だが、二つの電子からなるクーパー・ペアはボース粒子になります。
クーパー・ペアの波は、同位相になって、超電導体内部の隅々まで、「一つながりの波」が形成されるようになる。つまり、超伝導体は「巨大な原子」もしくは、スピンのように振舞っていきます。
現在、人類史上初の商業用量子コンピューター D-Waveのシステムでも、絶対温度で0.02度という低温を実現している
2015年時点で「2年ごとに量子ビットの数を2倍にする」と主張しており、2017年では、2000量子ビットを達成しています。
たとえば、500量子ビットあったとします。すると、2の500乗個の状態を同時刻に計算処理してコントロールできてる状態になります。
これは、宇宙に存在する粒子の数と宇宙の年齢をフェムト秒(0.000000000000001秒)で数えた数とを掛け合わせた数よりも大きい数になるので、従来のコンピューターでは何億年もかかる計算が一瞬でできるようになる可能性があります。
ベンチマークテストでは、最新のサーバーで実行される高度なアルゴリズムを、従来の単体CPUと2,500コアのGPUと比較して、1千~1万倍高速に処理できたという。
量子モンテカルロ法を用いた比較では、GeForce GTX 1080比で1万倍高速であるとされている(2017時点)
最後に、いくら計算が早くても、計算結果の答えから必要な状態だけを選び出すアルゴリズムが未整備なので、こちらの開発も必要です。これは、有名なGrover(グローバー)アルゴリズムなどがあります。
量子コンピューターのオペレーティングシステム(OS)も開発が必要になってきます。まだまだ、一般庶民への実用化のハードルは高い。
ここまでの量子コンピューターは、アナログ版の量子コンピューターであって、従来のコンピューターが備えている、CPUのようなデジタル集積回路ではない構造で、かつての真空管コンピューターみたいなポジションに相当します。
ですので、さらにこれから「磁束量子ビット」基本素子装置は、デジタル化されていく。その有力な現在の候補が光量子コンピューターと言われています。「デジタル量子コンピューター」といった方が理解しやすいと思います。
21世紀は、光を活用する「フォトニクス(光電子工学)」と言われています。
フォトニクスやレーザーの技術は急速に拡大し始めています。エレクトロニクス(電子工学)の技術は、決して私たちの世界からなくなる事はないでしょう。
しかし、フォトニクスがエレクトロニクスと手を携えて、通信やコンピューターの分野などで様々な新しい可能性を切り開きます。
フォトニクスの技術をコンピューターに組み込み、電子チップを補助する。光ファイバーを使った通信は、既に一般的になっていますが、これからは、光ファイバーの配線が、コンピューターの内部に入り込んで行きます。
現在では、インテルが普及させているThunderboltケーブルなどが、コンピューターの内部に入り込んでCPUとダイレクトに通信しています。
さらに、先には、フォトニック結晶と言う基盤技術が存在します。
結晶の屈折率でフォトンを制御する方法で、水面やガラスの光の一部が反射するのは、水やガラスの屈折率が空気と異なるから。
屈折率の違う物質を周期的に配置するとその光を完全に遮断することができる。これが、フォトニック結晶です。フォトンを制御するフォトントランジスタが開発できます。
「デジタル量子コンピューター」は「フェムト秒レーザーパルス光」を活用して、「磁束量子ビット」基本素子装置を再現します。
この仕組みは、超電導を必要としないため常温で動作できる可能性があり、有望なテクノロジーの一部です。
その後
2024年12月にGoogleが、量子エラー訂正の指数関数的な改善のための基礎アーキテクチャを元に超高速計算を実現した新たな超伝導量子チップ「Willow」を発表しました。
量子ビットを増やすとエラー率も増えてしまうことが実用化を困難にしていました。
今回、エラー率を低減するため量子ビットを格子上に配置、量子ビット間を距離1とした時、距離を2増やすごとにエラー率が2.14倍減少するという指数関数的な改善を示しました。
これは、より多くの量子ビットを追加してもエラー率が指数関数的に低下していくため高精度な量子計算が可能になります。
理論ではなく開発した超伝導量子チップ「Willow」で実際に実験して数値を具体的に示しています。
2024年時点の最速のスーパーコンピューターを使うと1025年かかる計算を、Willowであればエラー訂正もしつつ5分未満で実行できるそうです。
エラー訂正のアルゴリズムにディープラーニングのトランスフォーマーモデルを使用してリアルタイムで処理していきます。
具体的には、量子ビット間の配線部分に実装して通過するデータをリアルタイムにてエラー訂正処理を行ってます。
ニューラルネットワークのディープラーニング層を訓練すれば、より効率的なエラー訂正アルゴリズムになり、使えば使うほど量子コンピューターの精度は上昇していくことが予想されます。
個人的には、ChatGPT以外にもCPUやGPUの処理にディープラーニングを使用するかもしれないと思ってましたが・・・
エラー訂正にも応用できるトランスフォーマーアルゴリズムの汎用性は素晴らしいです。
他には、2024年のノーベル化学賞を受賞したアルファフォールドにも使われてます。
<おすすめサイト>
TED シェーン・レッグとクリス・アンダーソン :AGI(汎用人工知能)のトランスフォーマーアルゴリズムな可能性 - そしてそれがいつ到達するか
エピソード7 Episode7 - テーラワーダ仏教の「結び」と意識のマップ、マクロ経済学について(パワーか、フォースか 改訂版―人間のレベルを測る科学 - デヴィッド・R・ホーキンズ Amazon)
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